ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

JICA青年海外協力隊員向けにスタディツアーを実施!? in Lombok

2017年04月11日 | ★2016年度(ロンボク)

3月のとある日に、JICA青年海外協力隊員(環境教育担当)向けにスタディツアーを実施しました。

Yui-Tool telah mengajak volunteer dari JICA(Japan International Cooperation Agency) ke Gili Meno, pada bulan Maret 2017.

西ヌサトウンガラ州の環境林業局配属のNさんと、西ロンボク環境局配属のYさん。

(真ん中の子供たちはバンガローを経営しているご夫婦のお子さんたち)

ふたりとも昨年の10月頃から現地で働いています。

今回、ロンボクに入ってすぐ(3月上旬)、北ロンボクのギリ島(トラワンガン、メノ、アイルの3つの島があります)にごみを運ぶための車両が入ったらしい、という情報を聞きつけました。今まで、3つのギリは車両はおろかバイクの乗り入れも禁止されていて、とても静かなところだったので、いったいどういうことかと気になっていました。

北ロンボク環境局が関わっていると聞いたので、ギリ・メノ島に行きがてら局の人にヒヤリングをしようと考えました。

併せて、年明けに実行されたギリ・トラワンガン島の海辺の違法カフェの撤去についても話を聞きたいと思いました。

そして、現地で活動するJICA青年海外協力隊員も一緒に行ったら学びになるではないか、と閃きました。

ということで実施したスタディツアー。

まずは、北ロンボク環境局へ。

DLHPKP : Dinas Lingkungan Hidup, Perumahan dan Kawasan Pemukiman KABUPATEN LOMBOK UTARA

前々から繋がりのあった、スギアトナさん(写真左)に連絡して行ってみると、なんと局長(左から2番目)自ら対応してくださいました。

ゆ「ギリ島に、車両が入ったと聞いたのですが本当ですか?」

局「入れたよ。チドモ(馬車)じゃあ、ごみ集めにお金がかかりすぎると住民から要望があってね。」

チドモでごみを運んでいるのは、ギリ・トラワンガンで見たことがありました。こちらのページの下の方。

そして、トラワンガンもメノもチドモの料金がとっても高い。(東京のタクシー並み!)

ゆ「そのごみをロンボク島に運ぶと聞きましたが。」

局「トラワンガンとメノは、ごみ捨て場があるから運ぶ必要はない。ギリ・アイル島だけごみ捨て場がないから、それを運ぶ予定。」

ゆ「島にガソリンスタンドはないはずですが、燃料はどうするのですか?」

局「ロンボクから運ぶよ。」

局長は、本当はガソリン車を入れたくないんだと言いました。いずれは電気自動車かソーラーカーのような、エコカーを導入したい(日本から援助してもらえないかな?)ということでした。

ゆ「トラワンガンの海辺のカフェが撤去されたと聞きましたが。」

局「うん。きれいになったよ。店側とちゃんと話し合ってからやったから、なんの問題もないよ。もともと違法だったからね。」

局長は続けて、ギリ3島の島の周囲に「チドモ用」「歩行者用」「自転車用」の道を整備する計画があることを教えてくれました。

北ロンボク環境局でのヒヤリングを終えて、北ロンボクの在住日本人の方のおうちで昼食を済ませた後、バンサール港に向かいます。

1月から3月は、雨期の中でも海が荒れやすい時期。港から出た小舟は波でだいぶ揺れました。

さて、メノでは今回初めて自転車をレンタルしました。というのも、島を1周してみたかったから。

その前に、Diana Bungalowの管理人のご夫妻とごみ問題について話し合います。

北ロンボク環境局でこんなことを聞いてきたよ、とヒックスさん(写真右奥の男性)に共有すると、「住民は、島に車両が入ることには反対なんだ!」と語気を強めました。あれ?住民から要望があった、って言ってたけど…。「そんなはずはない。いったい誰が?俺は知らないよ」

ヒックスさんは、メノで一番ごみ問題を気にかけている人のひとりです。ギリ3島はあわせてひとつの村なのと、ヒックスさんの親戚は各島に散らばって暮らしているので、それぞれの島の情報はすぐに知ることができます。

ちなみにメノでも、毎日チドモがごみ集めにまわっているそうで、それに対してお金を払っている、と言っていました。

トラワンガンの海辺のカフェ撤去のことを聞いてみると…。「話し合いはあったよ。でも従業員は知らない人もいたから、急に店がなくなって困っている人もたくさんいるよ」とまた語気が強まります。「それに、違法なのは本当はカフェだけじゃないのに。大きなホテルとかは、壊されないからね。不公平だよね。」

ギリ3島はロンボク島の一部でありながら、そこに暮らす住民はロンボク本島とは独立した意識がとても強い、とヒックスさんや奥さん(日本人)と話しているといつも感じます。「ギリ島」と「ロンボク島」というそれぞれの島、という認識です。「ロンボク島にくっついたギリ島」ではないのです。それは、ヒックスさんの祖先がブキス人(スラウェシ島の出身)で、おじいさんの代頃にギリ島に移り住んだことと関係がありそうです。これらの島には、もともとロンボク人(ササック族)は住んでいませんでした。

島に車両を入れない、というルールも観光のために住民が決めたことのようです。

意見交換のあと、いよいよ島をぐるりと一周してみることに。

バンガローの奥さん(Hさん)も同行してくれます。ところどころ砂地で、自転車を降りないと進めない場所も。

途中で海岸沿いから中の道に入って、いろんなホテルやバンガローを横目に見ながら進みます。

あるホテルを指差してHさんが言います。「このホテルはインターネットや雑誌で紹介されていて、とてもきれいにPRしているけど、お客さんから見えないところにごみや排水を捨てていて、本当はとても汚いの」

なるほど。きれいな写真だけ見ていてはごみのことまではわからないものです。

↑ メノの港近くで。

 途中で、以前話を聞いたごみを燃やしてレンガを作っている人の敷地を通り過ぎました。

(くわしくは、先ほども紹介したこちらのページの下の方に載っています)

どこに公共のごみ処分場(埋め立て地)があるのかな?と思ったのですが、確認できず。

メノをぐるっと回ってみて、見えない草地などにごみがドサッと捨てられているようなところは見当たりませんでした。

メノはトラワンガンと比べてとても静かで、人の数も少なめです。

自転車で走ってみて思いましたが、道はどこもせまく(チドモが一台走れるだけの幅しかない)、ここに車両を入れても走れなさそうでした。ごみを車で運ぶことより、埋め立てているだけのごみの山をなんとかすることのほうが大事ではないか?という気がします。

しかし、インドネシアではどこもごみをただ埋め立てているだけなので、それ以外の方法を環境局の人も考えつかないのかもしれません。

以前メノでコンポストを作るというグループに粉砕機を提供したそうですが、それもフォローアップをしていなので、環境局の人も「どうなったのかなぁ」と言っているだけでした。それについてヒックスさんにたずねると、そういうグループは住民由来のものではない、という話でした。要するに、外から来た人間が持ち込んだアイデアで、地元の人が関わらないところで進められている話、ということかな、と思いました。

何事も、地元の人と一緒にやらなければ続かないし、根付かないし、広がらないなぁと私は思います。

さて、翌朝はいつものようにシュノーケリングをしました。海が濁っていて、少し遠くまで行かないと魚の姿を確認できませんでしたが。

(後ろに見えるのが、ギリ・トラワンガン島)

今回はJICAの隊員にとって、ロンボク島のごみ問題を考えるいい機会になったのではないか、と思います。

ヒックスさんとHさんが管理する、Diana BungalowとDiana Cafeには、ごみひとつ落ちていません。

そしてCafeのショップには、ごみ銀行のクラフトを置いていただいています。(前回のブログの最後でご紹介しました)

ヒックスさんは、毎週日曜日の夕方、島の住民や観光客のみなさんと一緒に島全体の清掃活動をしています。

楽しみながら。みんなでわいわいと。そうやってごみが減ってメノがきれいになったらいいな、と願っています。

島の周囲に3種類の道ができることを聞くと、それはヒックスさんも納得しているらしく、「しょうがないね。うちもカフェとバンガローをちょっと奥に移動させる予定だよ」と言っていました。

少しづつ変わっているギリ島。ゆいツールは引き続き見守っていきたいと思います。

(山)

メノにいたドラゴン

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続・若者向けにワークショップ!?~村ツーリズム開発に向けて in Lombok

2017年03月29日 | ★2016年度(ロンボク)

3月中旬に、中部ロンボクのランタン村で若者向けにワークショップを行いました。

今回は、ワークショップの前に「村ツーリズムとごみ銀行発展のためのイベント」が開かれました。

イベントには行政側の重要な人物が招かれ、スピーチを行いました。

ランタン村は、今年度村ツーリズム開発を行ったタナ・ベア村のお隣の村。

実は、協働相手のトニーさんの英語学校がランタン村に今年引っ越しをする関係で、ゆいツールの村ツーリズム開発もランタン村にお引越し。

会場となったのは、トニーさんの学校(作り途中)です。近くの村の手作り工芸品の展示も並びました。

奥では女性たちが振舞い用にお菓子づくりに励んでいます。

イベントが終了すると、会場はこの有様。(インドネシアの常識)

まずはごみの片付け。(トニーさんの息子もお手伝い)

昼食休憩後に、ワークショップを開催しました。村の若者がずらり。

実は、このワークショップは場所や参加者を変えて今回で3回目です。

1回目の様子。(2016年9月)

2回目の様子。(2016年12月)

そのため、前回までの共有にだいぶ時間が割かれます。

若者たちも、朝からのイベントで情報過多になっています。

今回のワークショップでは、

●1回目、2回目のワークショップの共有

●12月のタナ・ベア村でのエコツアーの様子の共有

●今年のエコツアー開催に向けての村でのスケジュールづくり

●ごみについて考えるプログラム体験

●村のごみ問題解決に向けて意見交換

を行う予定でした。が、時間の関係で「スケジュールづくり」までで終了となりました。

各グループごとに、3泊3日のスケジュールを考えています。

12月には、日本の学生はどんなことに喜んだのか、ランタン村ではどんなアクティビティを用意すればいいか。

情報提供、意見交換しながら書き込んでいきます。

やはり、インプット(話を聞いているだけ)よりアウトプット(自分で考えて作業)のほうが楽しいですね。

話し合いの後は、各グループの成果の発表です。

前に出る人は、それぞれの集落のリーダーなのか凛々しいですね。

出てきたアクティビティの例

「お客さんと村を散歩する」「トレッキングに誘う」「伝統衣装を着てもらう」「村の遊びを一緒にする」「村の食べものを食べてもらう」「ササック族の伝統の家を紹介する」「村にあるいろいろな植物を紹介する」「ランタン村の歴史を紹介する」…

↓ ワークショップでの各グループの成果。

今回はここまでで終わってしまいましたが、次回(7月頃)もう一度有志を集めて具体的なスケジュール作りや、ごみ問題についての解決策を話し合おうと考えています。(ランタン村には、トニーさんが呼びかけて「ツアー担当グループ」のようなものも立ち上がっています。)

ランタン村はタナ・ベア村に比べてより田舎で、若者たちもより素朴な感じがしました。

別の日に村の様子を見学したのですが、村の伝統や暮らし方などに誇りを持っている若者と出会い、この村で村ツーリズムを発展させていく可能性を感じました。来年度は、ランタン村の若者たちと一緒に村ツーリズムを発展させながら、村のごみ問題の解決を目指していきたいと思います。

↓ ランタン村の、昔ながらの方法で建てられた食糧備蓄倉庫。(屋根だけは現代風ですが)

(山)

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小学校でプログラム!? in Lombok

2017年03月15日 | ★2016年度(ロンボク)

先日、ウダヤナごみ銀行のティアさんと西ロンボクにあるグリーン・スクール(サンディック第一小学校)で、ごみについて考えるプログラムを実施しました。

Kemarin saya sama mbak Tia yang ketua bank sampah Udayana diajak sama staff JICA dari Jepang yang petugasnya Dinas Lingkungan Hidup Lombok Barat ke SDN1 Sandik yang berada di Lombok barat.

これは、西ロンボク環境局に配属されているJICA青年海外協力隊員からのお誘いで実現しました。

2週間くらい前に、隊員の方が子供たちにごみについていろいろと情報提供をした、次の段階でした。↑ 「この前勉強したことを覚えてる?」と問いかける青年海外協力隊員。

さて、いつもの写真を見せます。

ごみには2種類あるよね?オーガニックと非オーガニックごみ。の確認です。

さて、実際にごみのカードを配って分けるゲームをしてみます。

子どもたちは、前回学んだことを踏まえて、わいわい相談しながらカードを分けていきます。

ウダヤナごみ銀行のティアさんも先生の素質があると見えて、大勢の子供たち相手に苦も無くプログラムを実施していきます。

オーガニックごみは、いつか消えてなくなるからごみではないけど、では一方の非オーガニックごみがこのままどんどん増えていったら?

最終埋め立て地や海に漂うごみの写真を見せながら、子供たちに問いかけます。

次のゲームは、非オーガニックを「リサイクルできる(まだ使える)もの」と「リサイクルできない(もう使えない)もの」に分けます。

途中で、プラスチックごみを活用したクラフトの実物を見せながら、使い道があるんじゃないかと問いかけます。

さすがグリーン・スクールだけあって先生方の意識も高く、「ごみをポイ捨てしてはいけない」「使えるものはリサイクルする」(といっても、どこでどうやってリサイクルされているか子どもたちはわかりませんが)「ごみ銀行って素晴らしい」という声掛けをしていました。

プログラム終了後は、ティアさんが子供たちに囲まれて「どこにごみ銀行があるの?」「遊びに行ってもいい?」と質問攻めでした。

最後まで残った子供たちと記念撮影。(インドネシア人は写真が大好き)

インドネシアの学校はこんな感じ。

ちなみに、ゆいツールが2015年11月に行った別の小学校でのプログラムの様子はこちら

ロンボクでは、なかなか学校とごみ銀行がつながらないですが、もっともっとごみ銀行の数を増やして、子どもたちが当たり前にごみを分けて捨てるように、そしてできれば家からごみを持ってきて学校で分別して捨てるくらいのことができたらいいなと思っています。

ティアさんは、この活躍が評価されて今後も西ロンボク環境局に呼ばれてプログラムをする機会があるかもしれません。

ゆいツールとしても、ごみ銀行として教育に力を入れることは望むところで、ゆいツールではなく現地の人が精力的に活動することこそが目指すところです。

ただ、インドネシア人に言わせると現地の人がいくら言っても耳を傾けない人たちも、外国人(日本人)が来て話をすると耳を傾けるそうで、そういう効果を知っている環境局スタッフや学校の先生などは、外の力を借りて自分が目指すこと(学校や村をきれいにすること)を実現しようとしたたかです。

そんな意識の高い人と協力しながら、青年海外協力隊員やゆいツールはロンボクで活動を続けていきます。

(山)

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ごみ銀行で塗り絵コンテスト!? in Lombok

2017年03月11日 | ★2016年度(ロンボク)

Bank Sampah Udayana sudah membuat acara lomba mewarnai pada tanggal 11, Maret 2017.

本日、マタラム市にあるウダヤナごみ銀行で、幼稚園児向けの「塗り絵コンテスト」が行われました。

ごみ銀行の代表のティアさんが考えた企画です。

小さな子供が塗り絵するのと、ごみ銀行と何の関係があるの?と最初は思いましたが、ウダヤナごみ銀行周辺の幼稚園の子供たちを集めたのには理由(わけ)がありました。

それは付き添っているママたち。

日本と同じで、わが子を一番にしようと張り切っているお母さんたちがターゲットでした。

コンテストには、マタラム市スラパン地区の地区長も招かれました。

代表のティアさんです。彼女は、ファッションコンテストに出場するのが趣味で、こういったコンテストを主催するのも手慣れたものです。

会場には、後援団体のひとつである「グラメディア」(インドネシアを代表する本屋さん)の出店も並びました。

さて、塗り絵のほうは…。

始まる前に、再三「お母さんたちは、子供の隣に座らないように。手伝わないように」とアナウンスがあったにも関わらず、やはり手伝っている親がいました。(あの色を使いなさい、そこをもっとこうしなさい、という指示を与えてはいけないと言われていたのに)

やはり、お国には違っても親は親ですね。

こちらは、用意されたプレゼント。

よく見ると、ごみ銀行ならでは工夫が凝らされています。

青い包み紙は、コピー用紙の外紙です。プレゼントの中には、プラスティックごみを編んで作ったポーチも入っています。

そして、審査員が審査中は待ち時間。

↓ さあ、見ています。「まあ、これがプラスティックごみから?」といった表情です。

もちろん買いませんが(高いから)、「こんなものがあるのねぇ」と知ることが一歩。

こちらのお母さんは、教育熱心と見えて「ほら、これが地球よ。木があって…」と説明していました。

待っている間はMCのふたりのお姉さんが、子供たち相手にいろんなことを尋ねたりさせたりして、飽きさせないようにしていました。

なかなかの手腕です。「色を言える人?」「歌を歌える人?」「1から10まで数が言える人?」と言った調子。

やっと決まりました。

わが子の晴れ舞台を写真に撮ろうと、母親たちが手に手にスマホを持って取り囲む姿は、日本と同じでした。

コンテスト終了後、会場を見回すと思ったよりごみが落ちていませんでした。

飲んだものや食べたものを、ごみ袋に捨てるように声掛けをしたおかげです。

もちろん、少しは散らかっていましたが予想より少なかったのが驚きでした。

今回声をかけた幼稚園は、制服があったり、身ぎれいにしていて、田舎の子供たちとは違い見るからに都会の子たちでした。

母親たちも教育熱心で、家もそれなりに裕福なのでしょう。

ごみの捨て方も、ちゃんと決まったルールがあったら、日本のようにできるかもしれないと思いました。

今回はそんな母親たちに、ここにごみ銀行があることをPRできたことが、成果だったと思います。

催し物を眺めながら、私がティアをゆいツールの活動に誘わなかったら、ウダヤナごみ銀行の活動も始まっていなかったんだな、と感慨深く思いました。

ゆいツールがなにもタッチしなくても、ウダヤナごみ銀行はひとりで歩きだしたのを今日確認できました。

(山)

↓ 関係者や招待客と一緒に

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ごみ銀行って誰がやってるの? in Lombok

2017年02月28日 | ★2016年度(ロンボク)

先日、とある助成金の公開選考会、というものに発表者として行ってきました。

書類選考で通ったので、公開選考会で活動をアピールしてください、ということでした。

ロンボク島のごみ銀行を増やすための活動費をもらえれば、と思って申請したのです。

結果は、"残念ながら”でした。

(1年間に最低5つくらいの申請書を書いているので、"残念ながら”はしょっちゅうです。)

そのときに、審査員の方々に言われたことが印象に残っているので、ここで詳しく紹介しようと思いました。

「ごみ銀行の取り組みはいいと思うけど、そもそもごみ銀行ってだれがやってるの?

 誰って・・・それは、アイシャ(NTBマンディリごみ銀行)だったり。(写真下左)

ハミドさん(シウン・グミランごみ銀行)だったり。(写真下右)

ティアリス(ウダヤナごみ銀行)だったり。(写真下左から1番目リス、2番目ティア)

ウィビサナさん(リサンごみ銀行)だったり。(写真下)

みんな普通の人ですが。それが何か?

と思ったのですが、審査員が知りたかったのは「個人なのか?会社なのか?組織なのか?」ということだったようです。

それなら答えは、「(ゆいツールが応援している)ごみ銀行は、ほとんど個人が(ボランティアベースで)運営しています」となります。

リサンごみ銀行だけはマタラム市のごみ銀行ということになっていますが、目に見えた活動はあまりありません。

もちろん、ちゃんと経営できるようにがんばっているところもあります。

だれもボランティアベースでやりたいとは思っていないけれど、マネージメント、マーケティングなどを学ばなければ、素人が上手に経営できるものではありません。

NTBマンディリごみ銀行は、ビジネスとしてお金が回っているとてもよい事例です。

開発している商品もさまざま。最新モデルはこれ。

レジ袋などのビニール袋を、アイロンで熱を加えて素材に変えているそうです。

ゆいツールは、NTBマンディリごみ銀行のノウハウ(マネージメント、マーケティング手法)を、他のごみ銀行やこれからごみ銀行を始めたい人に学んでもらって、ロンボクのごみ銀行の数を増やしたい、質を高めたい、と考えています。

そのための講習会(研修会)を開催するお金を探しています。

何度目かの"残念ながら”の先に、活動費が手に入る日が待っていると思うので、あきらめずにまた申請書を書いていきます。

☆おまけ☆

こちらは、観光地のギリ・メノ島のディアナ・カフェに置いてもらっているウダヤナごみ銀行のショップです。

意外にも、ローカルの男性が興味を示すそう。現在、男性向けのクラフトを開発中です。

(観光地はロンボク本島の田舎と違って、実入りがいいため観光客が買うような値段でも買えてしまうらしい)

(山)

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2017年3月4日に、東京都目黒区にてインドネシア・ロンボク島学生向けエコツアー報告会を開催します。

ツアーに参加した学生さんが体験したことなどをお話ししたり、ロンボク島の暮らしのことやゆいツールの活動について、

山本がお話しします。

お申し込みは、下記のメールアドレスへメールか、Facebookのイベントページで「参加」ボタンをクリックしてください!

(Facebookに登録されていない方は、メールをお送りください)

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ロンボクで体験したこと~学生さんより in Lombok

2016年12月20日 | ★2016年度(ロンボク)

ごみ銀行の調査研究をしていた学生さんの、ロンボク島体験記です。

◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

9,10月の2カ月間、ロンボク島で卒論調査をしていました。今回は調査内容ではなく、現地での生活について書きたいと思います。

下の写真、枝葉の陰に見えるのは牛さんです。撮影したのは犠牲祭というイスラム教にとって特別な日。何が犠牲になるかと言うと、そう、このうしさん。

同じ敷地内にはあと三頭牛がいました。一頭一頭順番に切られていく様はなんとも見ごたえのある光景でした。

では動物シリーズでもう一本。この木箱に入っている動物はなんでしょう?

正解は...

なんと大蛇!!!

蛇持っているおじさんは調査地の村長さん。村長のペットらしいです。(ちなみに、蛇に気をとられがちですが、綺麗に三つ編みされたおひげもなかなか立派です(笑))

この村では調査期間中、ちょうど結婚式があったので参加させていただきました。見つめあう新郎新婦。素敵ですね~。

ロンボク島では古くから伝統的な結婚式を行っており、「ニョンコラン」と呼ばれています。「ニョンコラン」は新郎の家から新婦の家まで列席者みんなで歩いていく儀式を指します。下の写真がその時のものです。 

普段はイスラム教のしきたりに従って露出を控えていますが、このときは華やかな服を身にまとっています。(特に若い人は。)私も衣装お借りしました!

調査中は汚れていい服ばかりだったので久しぶりに綺麗な服着てちょっと気恥ずかしかったです(笑)

こちら、別の調査地での結婚式。(日本と違って若者が多いので実は毎週のように近くで結婚式やっています(笑))

たしか新郎は16歳、新婦は18歳…若い、若すぎる。そして新婚さんの間に入っての撮影は縮こまりました(笑) 

このときは「ニョンコラン」には参加しませんでしたが、結婚式の料理準備を少し手伝わせていただきました。

さて、特別な日ではなく普通の日は村でどんなもの食べていたか、少しご紹介します!

こちらはドジョウをぶつ切りにして香辛料などと一緒に炒めた料理。すごく辛いのでご飯がとまりませんでした(笑)

下の写真は、ルジャックといい、マンゴーをピーナッツソースで和えた料理です。すごくおいしいんですが、これを食べた日の夜は腹痛で寝られませんでした。(原因:ピーナッツソース)。振舞っていただく度、『今味わうことVS後の腹痛』の争いが脳内で繰り広げられました(笑)

調査中の楽しみは食事のみならず、なんといっても地元の方々とのふれあい。ふれあいの中で欠かせないのは子供たちの存在。日本よりも子供が多く、村の人みんなで育児している感覚でした。

私のメガネを気に入ったらしく、ベタベタ触った挙句ずっとかけていた少年はかわいすぎました☆

ロンボクを去る直前、なかなか調査中は立ち寄れなかった海岸へ!!!

プライベートビーチかと思うほど人がいなくて、ゆったりと泳いだり寝転んだりできました!!

滞在の目的はゴミ銀行に関する調査でしたが、地元の方々と密に触れ合うことで、現地の自然・文化などを体験できました。

今回の経験に加え、今後ともより広く深くインドネシアについて学んでいこうと思います。

(み)

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村ツーリズムとごみ銀行の発展を目指して活動中 in Lombok

2016年12月17日 | ★2016年度(ロンボク)

12月上旬よりロンボクで活動しています。

先日、アクティブな女性と出会いました。マタラム市から支援を受けている「リサンごみ銀行」に所属するハジ・ヌルニアさん。

様々なごみから、さまざまな商品を作り出しています。ウダヤナごみ銀行は、まだこういうものを作れる職人さんがいないため、ヌルニアさんに試しに商品を作ってもらうことにしました。それから、ミシンを使ったバックなどの作り方を、別のごみ銀行に伝授してもらうことに。

Ini Ibu Hj.Nurnia dari Bank Sampah Lisan Kota Mataram.

ロンボクにある「ごみ銀行とごみ銀行をつなぐ」という活動は、ゆいツールの活動のひとつで、とても重要な意味があります。

インドネシアの人は、あまり協働を好みません。悪く言うと、「手柄を独り占めしたがる」傾向があります。または、コーディネートは手間がかかるので、進んでやるひとがいない、という状況です。

足りないところを補い合って全体として発展していこう、という考え方を実行するのはなかなか難しいのですが、外国のNGOが間に入ることで少しは協働が進めば、と思ってやっています。

こちらは、ロンボクで最も成功しているごみ銀行、「NTBマンディリごみ銀行」です。

行くたびに、新しい取り組みが見られます。

こちらは、コンポストを使った菜園です。

となりでコンポストを作っています。

北九州の高倉さんが考案した「高倉式コンポスト」です。 Ini tempat buat kompos TAKAKURA.

リーダーのアイシャさんが、最近製作したごみ銀行のマネージメントに関する本の第2弾がやっとできあがったので、もらってきました。

↑ お隣は、以前何度かこのブログで紹介している、クカイ村のビナ・サラム(コンポストづくりをしているグループ)のリーダーパイズルさんです。

別の日には、タナ・ベア村を訪れて、英語教室を運営してるトニーさん(写真下、一番右側の男性)と打ち合わせをしました。

打ち合わせの内容は、学生向けエコツアーでタナ・ベア村に宿泊する件についての確認と、ツアー内で行うワークショップのやり方について等の確認です。ワークショップを手伝う、ゆいツールの現地ボランティアスタッフも一緒です。

また、シウン・グミランごみ銀行のハミドさん(左から2番目)を、タナ・ベア村で行おうとしている村ツーリズムを紹介するために、誘いました。

トニーさんは教育畑の人なので、ワークショップなどについての理解が早く、非常によい協力者です。

(前回のワークショップの様子はこちら

トニーさんは、村ツーリズムの活動を理解してもらうために、私を連れてタナ・ベア村村役場と、北バトゥッ・リアン区役所に赴きました。

Di kantor Desa Tanak Beak, Kecamatan Batukliang Utara, Lombok Tengah.

Di kantor kecamatan Batukliang Utara.

私の印象は、タナ・ベア村の村長さん(就任1か月‼)は、村のごみの問題の深刻さや住民に対する行政の活動や支援が時には無駄になっている、ということを認識していて、トニーさんとゆいツールの活動にも理解を示してくれましたが、北バトゥッリアン区長さんは「ごみの問題はたいしたことはない」「住民にしっかり伝えている」「村ツーリズムもほかの場所(マス・マス村)でやっている」など、わりとそっけない感じでした。

それは、管理する区域の広さに関係があるのだと思いました。村長さんはより住民に近く、住民の声もまっすぐに届きますが、区長さんレベルでは、あっちもこっちも見なければならないので、どこかの村の小さな活動に気を払っている余裕がないのかもしれません。

そうは言っても、そのような活動を村で行うこと自体は問題ないし、村の発展のために力を貸してくれてありがとう、という言葉はいただきました。

さて、22日から学生向けエコツアーがスタートします。

ロンボクはちょうど今、雨季の真っ最中でよく雨がふります。

あまり活動に支障がでなければ、と祈っています。

(山)

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ロンボクで卒業研究!? in Lombok

2016年12月06日 | ★2016年度(ロンボク)

ロンボクで、ごみ銀行の調査をした学生さんより寄稿してもらいました。

◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

9、10月と2か月間、私は、卒業研究としてロンボク島で調査を行いました。

下は、中部ロンボクの最終処分場(埋め立て地)での調査の様子です。なぜか大笑いしていますが、理由は忘れました。

調査内容は、『ゴミ銀行とは何か』です。一見とてもシンプルなようですが、実はとても奥深い問いです。

一般的なゴミ銀行の解釈は…

① 住民からゴミを回収する

② ゴミを分別する

③ リサイクル業者へ売る

※ゴミの一部は、リサイクル製品(バッグやポーチなど)に加工し、売却。

④ 売上の一部を住民に還元する

というものです。要するに、住民参加型のゴミ回収マネジメントを行う組織をゴミ銀行と呼んでいます。

 

話はそれますが、私がはじめてロンボク島を訪れたのは、今年の1月でした。このときは、ゆいツールさんのエコツアーに参加し、ゴミ銀行をいくつか見学しました。ネットで少し調べていたので、ある程度活動の主旨はつかんでいたものの、実際にはその活動内容が多様であることを当時初めて知り、衝撃をうけました。いや、正直混乱しました。

『この人たちは、何をゴミ銀行と呼んでいるのだろう…』

そこで私は、今回の調査に踏み切ったというわけです。結論としては、各ゴミ銀行の違いは地域が抱えるゴミ問題の違いに決定づけられていると考えられます。私は、この違いを明らかにするため、①都市部、②都市近郊農村、③農村部で調査を行いました。

①マタラム市内(都市部)

マタラム市内では、すでに行政による回収システムがあります。

公共のゴミ捨て場があったり、

(行政によって設置された公共のゴミ捨て場)

大通りの清掃をしている行政スタッフもいます。

(大通りを清掃し、ゴミ捨て場まで持ってくるスタッフ)

これらのゴミは、行政のトラックによって最終処分場まで運ばれます。(ただし、運びきれないごみは置き去りです)

(行政のトラックが、ゴミをゴミ捨て場まで運んでいる写真)

しかし、このシステムは完全には機能してはいません。下の写真のように不法投棄があとをたたないのです。

(罰金などの規定を表示しているにも関わらず、不法投棄があとをたたない)

このような現状のなかで、ゴミ銀行はエコビジネスの視点から住民の環境教育を行っています。下の写真のような製品をゴミからつくることで『ゴミにも価値がある』という気づきが得られます。この気づきが住民の環境意識を向上させていると考えられます。

② 西ロンボク県(都市近郊農村)

西ロンボク県では、二つの村を調査しました。ここでは、まだ行政による回収システムは提供されていません。したがって、住民は仕方なく私有地や川への投棄を続けています。

(私有地なのにこのゴミ山)

 

(川への投棄も悲惨)

これだけゴミが自分の土地に捨てられているので、土地の所有者と捨てていく住民とのトラブルは頻繁なようです。

このような現状下で、ゴミ銀行は行政の代わりにゴミ回収システムを独自につくっていました。 

(ゴミ銀行による回収活動の様子)

また、ゴミ銀行による回収活動が評価され、村役場が回収するようになった地域もあります。

このように、①でみたような都市部ではなかった新たなシステムの構築という課題をゴミ銀行が担っていることがわかりました。

③ 中部ロンボク県(農村部)

中部ロンボク県では、三つの村を調査しました。ここでは、西ロンボク県と同じく行政の回収システムはありません。(一部街の中心部のみある)

したがって、②と同様私有地や川への投棄を余儀なくされています。 

(私有地に捨てられるゴミ山)

しかし、②西ロンボク県と決定的に違うのは、『空き地』が多いということです。今回調査した村は、西ロンボクの村よりも田舎に位置したため、人口密度が低く、まだ使われていない土地が多くありました。そのため、西ロンボクよりも『どうぞ私の土地に捨ててください』というある意味寛容な人が多く、住民間のトラブルはあまり大きくありませんでした。 

(子供たちが自由に遊べる空き地が多い)

このような状況下では、住民自身がゴミを『問題』として捉えてきれていないため、問題意識の向上が必要になります。

したがって、①都市部や②都市近郊農村よりも、環境教育に力点を置いたゴミ銀行が見受けられました。 

(住民にゴミ銀行の意義や目的を説明して回るゴミ銀行スタッフ)

とはいえ、そもそも『問題』として捉える住民が少ないのでゴミ銀行自体が少ないのが現状。今後の発展が期待されます。

 

以上で見たように、一口にゴミ銀行といっても形態は多様です。『ゴミ銀行とは何か』という問いには明快な答えがないように思います。強いてあげるならば、地域にあわせて柔軟に形を変えるゴミマネジメントシステム、ということになるでしょうか。各地域のゴミ銀行を地域レベルで解決できる可能性を秘めたゴミ銀行。今後の発展に期待です!

調査にご協力くださった方々、ありがとうございました。

(み)

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展示会を開催しました!! (10月27日~29日) in Lombok

2016年12月03日 | ★2016年度(ロンボク)

10月27日~29日に、ロンボク島のスンギギ(海岸沿いの観光地)にあるホテルで、「ロンボク・エコ・エキシビション2」として、ごみ銀行の活動を紹介する展示会(&ゆいツールの活動発表会)を開催しました。

Yui-Tool telah membuat pameran mengenai kegiatan bank sampah, di Hotel berada di Sengigi, Lombok. Tgl 27-29 Octorber 2016.(↑ プラスチックのごみや紙ごみが、素敵な商品に姿を変えました。椅子やテーブルなどは紙からできています。)

この展示会は、マタラム市にあるNTBマンディリごみ銀行のアイシャ氏と協働で開催したもので、彼女が書いた冊子(ごみ銀行のマネージメントに関する本の第2弾)の刊行を記念して開きました。

現地では、ゆいツールの代理として、ごみ銀行の調査で滞在中だった学生さんに立ち会ってもらいました。

(↑ アイシャさんの書いた本を持って)

こちら(左側)がアイシャさん。 Ini adalah mbak Aisyah yang ketua bank sampah NTB Mandiri.

彼女が書いた本は、これからごみ銀行を始めようという人、あるいは運営に課題を抱えているリーダーなどにとって、とても役立つ指南書となっています。

ゆいツールは、本の印刷費も一部補助しています。

会場には、アイシャさんの知り合いの外国人の方がたくさんいらっしゃいました。

やはり、欧米の人たちの環境意識は、インドネシア人のそれに比べるととても高いですね。

会場には、ゆいツールが村ツーリズム開発を一緒に行っているトニーさん(青いシャツの男性)の姿も。

トニーさんは、この展示会でごみ銀行の商品や活動内容に触れて、村に帰ってとうとうごみ銀行を立ち上げました。

とうとうと言うのは、ゆいツールはトニーさんの村(タナ・ベア村)で今年の2月に、ウダヤナごみ銀行のティアさんと一緒に講習会を開いていたからです。

講習会後、ふたりの女性が継続的にクラフトを作っていましたが、ごみ銀行はまだ立ち上がっていませんでした。

10月にもティアさんが隣村の女性たちに講習会を開いたばかりでした。

そしてこの村には、12月下旬にエコツアーで日本から学生さんが滞在します。ごみ銀行が立ち上がって、村はきれいになったのか、非常に気になるところです。

さて、展示会には在住日本人も数名いらしてくれました。そのうちの一人で、配布せっけんづくりが得意なKさん(写真左)も、せっけんを展示してくれました。

Seseorang orang Jepang itu pamerkan sabun dibuat dari bekas minyak.

Kさんのマタラム市のお宅で、私も5月にせっけんづくりを習いました。実は、日本でも廃油せっけんを作ったことがなかったのですが、黒ずんだ油からなぜか真っ白なせっけんができることを知って、とても不思議に感じました。(↑ 写真中央下のせっけんの色にご注目)

ぜひロンボクで、廃油せっけんづくりを広めたいと思いました。ネックは、材料のひとつ「苛性ソーダ」が大きめの袋でしか売られていないこと。(そして苛性ソーダは慎重に扱わなければいけません)

28日の午後、ゆいツールの活動を紹介する時間を設けました。

ゆいツールスタッフが現地に不在だったため、ゆいツールと協働運営しているウダヤナごみ銀行のティアさんに、代理でプレゼンを行ってもらいました。

Di pameran ada presentasi tentang kegiatan yui-Tool selama di Indonesia oleh wakil Yui-Tool.

ゆいツールが、4年間スマトラ島で行ったプログラムについても、紹介しました。

そのあと、日本の学生さんがロンボクで行ったごみ銀行の調査結果を報告しました。(英語で)

また、バリにお住いのHさん(写真中央)も、来場者に向けてポイ捨てはやめよう、と呼びかけてくださいました。

関係者、来場者と共にパチリ。

この展示会及び活動報告会が、ロンボクの人たちに刺激を与え、環境について活動するきっかけになればよいと考えています。

来年度は、ごみ銀行関係者や行政関係者が集って、意見交換できる場を展示会の中で設けようと思いました。

(今回は、アイシャさんの本の紹介と、ゆいツールからの報告が中心だったので)

それにしても、下の写真に写っているものがすべて廃品から作られていて、インドネシア人のオリジナルというところが、素晴らしいですね。

次回は、このブログに、ロンボクで調査活動をしていた学生さんの記事を載せる予定です。お楽しみに!

(山)

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村の若者にワークショップ!?~村ツーリズム開発に向けて in Lombok

2016年10月10日 | ★2016年度(ロンボク)

先月、中部ロンボクの村で村ツーリズム開発に向けたワークショップを行いました。

Yui-Tool telah membuat workshop tentang desa wisata pada muda-mudi di dusun Dasan Agung, desa Tanak beak, Lombok tengah.

場所はタナ・ベアッ村というところで、村で英語教室を運営するトニーさんの協力を得てワークショップを実施しました。

というのも、この村で私とトニーさん(緑のシャツの男性)が協力して、これから村ツーリズムを発展させていこうと考えているからです。Yui-Tool kerjasama dengan Mas Tony yang ketua BC di desa Tanah beak.

3つの村の若者を集めて、村に外国のお客さんが滞在することについてどう思うか、お客さんと一緒になにをしたいか、お客さんを迎えるために何をしたらいいか、など、グループになって話し合いました。

Muda-mudi dari desa Tanak beak, desa Karang Sidemon, desa Lantan mengikuti workshop tentang desa wisata di BC.

ファシリテーターは、ゆいツールと一緒にウダヤナごみ銀行を運営しているティアさん(写真左)。Fasilitator adalah mbak Tia yang ketua bank samapah Udayana.

ゆいツールの現地ボランティアのジャミくんもお手伝い。

最初のグループワークは、3つの質問について考えます。

1.「村に外国人が滞在することをどう思いますか?」

(うれしい、仲良くなりたい、あまりうれしくない、自分とは関係ないなど)

2.「村にお客さんが来たら、なにをしたいですか?」

(村を案内したい、英語でコミュニケ―ションをとりたい、家に泊まってほしい、一緒に写真を撮りたいなど)

3.「村にお客さんを迎えるために、準備することはありますか?」

グループごとに話し合います。

話し合ったら発表です。

1.「村に外国人が滞在することをどう思いますか?」については、「うれしい」「うれしい、けどちょっと困る」「誇らしい」などの意見が出ました。

ちょっと困る、の理由は、インドネシア人じゃないから「何を食べるのか」「何に気をつけなければいけないのか」「何を準備したらいいのか」わからないから不安、ということでした。

そう、そういう気持ちが共有されることが、とても大切だと私は考えています。不安があるほうがいいのです。それは、相手のことを想像してちゃんと考えている証拠。

2.「村にお客さんが来たら、なにをしたいですか?」については、「お客さんを喜ばせたい」「歓迎したい、知り合いたい、村を案内したい」「村独特のものを紹介したい」など。

3.「村にお客さんを迎えるために、準備することはありますか?」については、「村で体験してもらうことを準備する」「村の清掃をする」「お客さんが泊まるところ、料理などを準備する」「お客さんが来る前に準備する」など。

私は、若者の意見を聞いて、少し安心しました。

彼らは、田舎の若者です。旅行をしたことはほとんどないはず。自分がホテルや人のうちに泊まった経験がないと、お客さんをもてなす、ということについて、あまり想像が及ばないのではないか、と心配していました。

ファシリテーターのティアさんが、上手に進行してくれて、若者たちも一部の子は恥ずかしがりながらも、前に出て発表をしてくれました。

私は、若者たちに、9月中旬にこの村に日本の大学生が2泊したときのことを伝えました。

このときは、トニーさんだけに準備をお願いしたので、若者たちの出番はなかったのですが、この時の経験で得た「もっとこうしてほしい」「大学生はこんなことを感じた」「日本人はこういうところが気になる」など、具体的に話しました。

トニーさんも、若者たちに「村ツーリズムを発展させる3つのポイントは、"清潔であること”"安全であること”"心地よいこと(お客さんが心地よいと感じてくれること)”だ」と伝えてくれました。

さすが、教室を開いているだけあって、話し方もわかりやすかったです。

後半のグループワークでは、具体的なアクティビティを考えてみました。

アクティビティの内容は、ヒミツです。

実は、前半のグループワーク後の発表のところで、とても重要なことが若者自身の口から発せられていました。

それは「村をきれいにして、お客さんを迎えたい」ということです。

若者たちは、自分たちの村がごみだらけで汚い、ということを認識していたのです。

ワークショップの冒頭で、ティアさんが「ごみ銀行」について説明したとき、強く興味を示した若者がいました。

「ごみ銀行」があったら、村がきれいになるかもしれない、とその若者は考えたようでした。

実は、トニーさんのところでは、すでにプラスチックごみを活用したクラフトづくり講習会(ごみ銀行設置への第一歩)を実施済です。

現在、2名の女性がクラフトづくりを継続しています。でもまだ「ごみ銀行」は立ち上がっていません。

もし、村の若者自身で「ごみ銀行」を運営できたら、村のごみも減ってくるかもしれません。

ゆいツールが、ロンボクの村で村ツーリズムを開発する目的は、若者たちが外から来る人たちに刺激を受けて、村の発展のために村をきれいにしようと動き出すことです。

12月には、この村に日本から大学生がやってきます。

トニーさんと若者たちで協力してお客さんを迎えて、経験からいろいろなことを学んでほしいと思っています。

12月にゆいツールが行う学生向けエコツアーについては、こちら

ちょっとでも興味を持った学生さんがいらっしゃたら、遠慮なくお問合せください。

締め切りは10月15日となっていますが、今月末まで受け付ける予定です。

>>追記

12月の村でのエコツアーの様子はこちら

12月のワークショップの様子はこちら

最後に、トニーさんの村の風景を。(見えているのは、ロンボク一高い山リンジャニ山の一部です)

(山)

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