2月上旬に、ロンボク島に来てくれた学生さんのツアー体験記です。
12月のスタディツアー(ロンボクの若者向け)を経て、ブウン・スジャティ村とランタン村で、彼女を迎えてくれた若者たちの成長ぶりが伺えます。
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ゆいツールのご協力を得て私はロンボク島に1週間ほど滞在しました。目的は、持続可能な観光開発について考えること。
(自分で作ったココナッツの葉で編んだ帽子をかぶって。ブウン・スジャティ村)
ロンボク島で進む観光開発が、環境問題や伝統文化にどのような影響をもたらし、それに対して現地の人々がどのような活動をしているのか、アレンジしていただいたプログラムのおかげでローカルの人との交流を通してロンボク島のリアルな現実を見ることができたように思います。ご協力いただいた全ての皆様に感謝申し上げます。
(ランタン村でイスラムファッションを体験)
私は西ロンボクのブウン・スジャティ村と中部ロンボクのランタン村にそれぞれ2泊3日ずつのホームステイをしました。村で迎えてくれた若者たちは、エネルギーに満ち溢れており、自由な発想で村を持続可能な形で発展させていこうと活動しています。私は、彼らの「自分たちがこの村の未来を作るんだ」という強い責任感を終始感じていました。
村での活動で印象的だったことがあります。
村の若者たちと一緒にゴミ拾いをした時のことです。あっという間に持っていたゴミ袋3枚がいっぱいになりそれを持って村の青年が「ゴミを拾ったはいいものの、僕たちはこれをどうしたらいいのかわからないんだ」とつぶやいていました。
ホームステイ先に持ち帰ったそのゴミ袋は私が帰る日まで玄関に置きっ放しでした。
(ランタン村にて)
ゴミ拾いをして虚しさを感じたのは初めてでした。ここではゴミの処理をする施設がないためゴミを拾ってもそのゴミは行き場を失ったままなのです。
観光開発によって観光客が増えれば外から持ち込まれるゴミも増えます。これは、私の15日間のインドネシア滞在(ロンボク島以外の場所も含む)で自分が出したゴミです。
たった数日の滞在であっても観光客が置いていったゴミは、行き場を失ったまま10年20年と島に残るかもしれない。そう考えると自分が持ち込んだゴミを置いてくるわけには行かず、私は全て日本に持ち帰ってきました。
(ランタン村にて)
ロンボク島の村は人と人の強い繋がりによって成り立っています。
ランタン村の青年に、この村に貧困はあるのかと聞くと「ここの人はみんな貧しいよ。お金をたくさん持っている人はいない。でもお金がなくても生きていける。何か必要なものがあれば親戚やご近所さんに聞けばいい。ここの暮らしはすごくシンプルなんだ。」と答えていました。
(ランタン村にて)
村人が互いに交わす挨拶、赤ちゃんをあやすおじいちゃんとおばあちゃん、夜空の下で村の若者たちが集まってギターを弾いて歌って語り合う時間。
シンプルで純粋な幸せがここにある。
(ランタン村にて)
経済的に発展している日本の社会が忘れかけている「本当の豊かさ」を私はロンボク島で感じていました。
「ガイド」として出会った村の若者たちは、今では私の「大切な友だち」です。
ロンボク島が美しい自然と愛情深い人々によっていつまでも心安らぐ温かな空間であることを心から祈っています。
(ブウン・スジャティ村にて)
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