ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

若者たちとギリ島(観光地)へスタディツアー!? in Lombok

2016年03月07日 | ★2015年度(ロンボク)

2月後半の土日に、ロンボク島の北にある小さな島、ギリ・メノ島とギリ・トラワンガン島へ現地の若者を連れてスタディツアー(ごみの調査)に出かけました。

Yui-Tool mengajak muda-mudi di Lombok ke Gili Meno & Gili Trawangan untuk belajar tentang sampah.

一緒に行ったのは、ゆいツールメンバーのティアさん(Mbak Jenithia)とラフマンくん(Mas Rahman)、ティアさんの友達のスシさん(Mbak Susi)、ラフマンのくんの友達のジュアンダくん(Mas Juanda)、それから日本語を勉強中のエノンくん(Mas Enong)とタルミジくん(Mas Tarmiji)。

ギリ・メノには、DIANA Bungalow(ディアナ・バンガロー)を経営するご夫婦(奥さんが日本人)がおり、増え続けるごみの問題に胸を痛めている、という話を知り合いから聞いて、訪れてみることにしました。

宿泊したバンガロー。シンプルで素敵でした。(ただ、ギリ・メノは水道水が塩水というのが困りもの)

併せて、昨年6月に訪れたギリ・トラワンガン島のごみ処分場の様子も見に行きました。

ギリ・メノでは、バンガローを経営するご夫婦のご家族や従業員の方などを集めて、ごみについて考えるプログラムを実施しました。

ついでに、クラフトづくりも少しだけ体験してもらいました。プラスチック袋の再利用、という新しい視点に、住民のみなさんは興味津々でした。ギリは、ギリ・メノとギリ・トラワンガンの他に、ギリ・アイルという島もあって、その3つが仲良く並んで海に浮かんでいます。

ギリに住んでいる人は、生粋のロンボク人ではなくて、おじいさんくらいの代に他の島からギリに移り住んで来た人が多いようです。

ロンボク島というと、そのギリ島しか行ったことがない、という観光客も多いと言います。というのも、となりのバリ島から船が出ていて、ロンボク本島には行かずにギリ島だけでとんぼ返りで帰ってしまうことが多いからです。

ギリ・メノは比較的静かな観光地ですが、トラワンガンはがちゃがちゃとにぎやかな(インドネシア人がほとんどいない)観光地です。

さてそんなギリですが、小さな島だけにごみの問題も深刻そうです。

ごみ探しにでかけると、こんなものがありました。

いらなくなったサンダルの再利用。面白いですね。

それから、ごみを燃やしている人に出会いました。

施設はお粗末でしたが、なぜごみを燃やしているか尋ねてみると、家の土台などで使うブロックに灰を混ぜるためだ、という答えでした。

(後ろ姿の青いTシャツの男性にインタビューをしました。)

燃やしたあとの灰。

煙の害が心配でしたが、ごみの再利用という意味で、一緒に行った若者たちは感心した様子でした。

翌日、ギリ・トラワンガンに渡って、廃品業者がごみを集めている場所を見ました。

観光地なだけに、ペットボトルの量がとても多いです。

これらは毎日大量に島の外に運び出されている様子。(昨年浜辺で見た光景)

でも、他のごみは?生ごみをコンポストにしょうという動きもあるようですが、今回は確認できませんでした。

もう一か所、ごみの処分場(集積場)へ若者たちを連れて行きました。

やっぱり牛さんが食事をしていました。

さまざまなごみが積み重なっている中にずんずん進んでいきます。ふと振り返ると、メンバーの半分がいません。

あとで聞くと、「さっきウジ虫を見ちゃってさ。僕、へびとウジ虫はだめなんだ。吐きそうになった」と言っていました。怖気づいたのは男の子ばかり。

今回はごみを捨てている人がいたので、インタビューをしてみました。

どこからごみを運んでいますか?「ホテル(宿泊所)とか店とかだね」

この仕事をしてもうどれくらいですか?「13年だよ」

前はどこにごみを捨てていたんですか?「あっちだよ。今はバンガローが建っているところ」

あの建物の下にごみがあるんですか?「そうだよ。ここも、乾季になると燃やしてかさを減らすんだ」

ごみの量は1日どれくらい?「1台のチドモ(馬車)で9往復して、9台がごみを集めてるよ。」81馬車も!?

この島に遊びに来ている観光客は、こんなゴミ捨て場の存在を知らずに海辺ではしゃいでいますが、知らず知らずのうちにごみの上に建ったバンガローに宿泊しているのかもしれません。

連れて行った若者たちには、「この光景はギリ・トラワンガンだけのものじゃないよ。ロンボク本島のごみ捨て場も同じだよ」と話をしました。

自分たちが捨てているごみがどこに行っているのか。若者たちはスタディツアーの中で現実を知ることができました。

今、世界の海を汚しているプラスチックごみの中で、2番目に多いのはインドネシアからのごみだそうです。

⇒「海へ投棄され流れ出るプラスチックごみが世界的な問題となっている中、インドネシアが海へ排出しているプラスチックごみは年間322万トン。882万トンを排出する中国に次いで世界第2位となっている。」じゃかるた新聞(2015年11月7日)

それはそうだろう、と現地を知る者としては納得がいきます。国民の誰も、自分が捨てているプラスチックごみの行方について関心を持っていないのだから。

むしろ、積極的に川にごみを捨てているのだから。

私は、インドネシアでごみを集めている貧しい人や彼らからごみを買っている廃品業者を見かけると、ありがとう!と駆け寄りたくなります。

彼ら以外に、ごみに関心を持つ人がいないから。

今は、ごみ銀行(廃品をお金と交換するシステム)という仕組みが広がりつつありますが、ロンボクではまだまだ数が足りません。

(ティアさんとゆいツールで協働運営しているウダヤナごみ銀行について

ゆいツールはこれから現地で、すでにあるごみ銀行と協力しながら、もっともっとごみ銀行を増やす活動を行う予定です。

(山)

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

2016年3月13日に、東京都目黒区にてロンボクのお話イベントを行います。

お申し込みは、下記のメールアドレスへメールか、フェイスブックで「参加」ボタンをクリックしてください!

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

ギリ・メノの海

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロンボクで人材育成!?~活動を通して思いや知識、スキルを伝える~ in Lombok

2016年03月04日 | ★2015年度(ロンボク)

ゆいツールは、活動の中でインドネシアの若者たちの人材育成も行っています。(写真を持ってくれているのが、ゆいツールの仲間たちです)

Yui-Tool sedang mengembangkan sumber daya manusia(muda-mudi) di Indonesia dalam kegiatannya.

それは、ゆいツールの活動を補佐したり、一緒に活動したりすることを通して、オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)という手法で、ゆいツールの思い、環境問題に関する知識、環境教育を行うスキルなどを伝えていくことです。また、活動の中で議論したり、見たこと感じたことから自分自身で考えたり、若者同士で学びあうことも重要です。

今回は、ゆいツールと一緒に活動している何人かの若者を紹介していきます。

Ini member Team Yui-Tool..

1人目は、以前からブログにたびたび登場しているティアさん。(mbak Jeanithia yg ketua Bank Sampah Udayana)

マタラム市のウダヤナごみ銀行を運営しています。

忙しいティアさんに代わって、プラスチック袋の洗浄や乾燥、整理作業を行ってくれているのがウダヤナごみ銀行のリスさん。(Ibu Ris yg staff BSU)

(写真右から2番目の赤い布を被った女性) Foto ini di desa Lingsar akhir bulan 2 2016. 

リスさんは昨年の9月から、ウダヤナごみ銀行の仕事を手伝うようになって、今ではクラフトづくりも上手になりました。講習会でも、村の女性たちにクラフトづくりの細かなところを一生懸命教えてくれます。

昨年11月にゆいツールと出会って、1月2月のロンボクの活動で大活躍したのが、中部ロンボク出身のラフマンくん。(Mas Rahman)(白いTシャツの若者)

彼は、プラヤ市にあるアナック・バンサ財団(貧しい家の子供の教育を行っている団体)のクラフトの先生でもあります。

彼はゆいツールと出会って、ごみ銀行をやりたい、と思うようになりました。

フットワークが軽く、声をかけると中部ロンボクからバイクに乗って颯爽とかけつけます。

彼の村でも1月に講習会を行いました。ちょうど日本の大学生が来ていた時だったので、同じくらいの年の子と知り合えてお互い刺激になったようでした。

そして、プラヤ市のアナさん。(Ibu Ana dari kota Praya)(写真右側)

彼女は、ロンボクのムスリムの典型的な主婦像です。ムスリムの女性は(特に田舎では)、一般的に旦那さんの許可がないと自由に出かけることができません。

そのため行動範囲が狭く、新しい友達を得るチャンスも少ないのです。

ゆいツールは、そういった村の主婦が活躍できる場を提供すると同時に、ゆいツールの活動のサポートもしてもらって、女性の能力を高めていけたらいいなぁと思います。

ゆいツールはこれからますますロンボクで若い人材を育て、環境保全を担っていけるようにしていきたいと考えています。

(山)

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

2016年3月13日に、東京都目黒区にてロンボクのお話イベントを行います。

お申し込みは、下記のメールアドレスへメールか、フェイスブックで「参加」ボタンをクリックしてください!

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ごみって本当は“価値あるもの” in Lombok

2015年12月06日 | ★2015年度(ロンボク)

「自分の子どもがごみを拾っているのを、私は叱ってたのよ。それは貧しい人の仕事だって。あんたは勉強だけしてなさいって。でも、今日講習会に参加して、自分が間違っていたことを知ったわ。ごみは、ごみじゃないのね。価値があるのね。この子は正しいことをしていたのね。」

11月中旬に、西ロンボクのブミ・ハラパン・プルマイ村の女性たちに講習会を実施したときに、ひとりのお母さんが私に言った言葉です。

↑ 講習会の前に、いろいろなクラフトを見て驚く女性たち。

下は、同村での第一回目の講習会の時の様子です。

(Yui-Tool membuat sosialisasi di dusun Bumi Harapan Permai, Telagawaru, Labuapi, Lombok Barat pada bulan 11 2015.)

ゆいツールが開発した「ごみについて考えるプログラム」を行いました。このプログラムの中で、ごみを「オーガニックごみ(土に入れたら消えるゴミ)」と「ノン・オーガニックごみ(土に入れても消えないごみ)」に分けるワークと、ノン・オーガニックごみを「まだ使える(リサイクルできる)ごみ」と「もう使えない(リサイクルできない)ごみ」に分けるワークを実施したのですが、いつもぽいぽい捨てているものたちに、実は価値があったことを多くの女性が知りました。

中央の、赤い袖の服を来た男性は、マタラム大学の学生ワリッドくんです。

9月にグントゥール・マチャン村のトレッキングをしたときに知り合いました。グントゥール・マチャン村の農民と協働で、アレンという植物の甘い汁をブレンドしたコーヒーやしょうが湯を開発した若者です。見込みがあるので、ゆいツールの活動に時々誘うことにしました。

この日はほかにも、何人かの学生さんが一緒に参加しました。

2回目の講習会では、ウダヤナごみ銀行のティアさん(写真右)を講師に、プラスチック袋を使ったクラフトづくりを行いました。

いつもの講習会風景です。(ちなみに、冒頭の言葉を発したのは、この写真の右端の女性です)

子どももお手伝い。

この村の女性は働きに出ている人も多く、村にはまだごみ銀行もないので、自分たちでプラスチック袋を集めてクラフトづくりをするようになるかはわかりません。

ただ、ゆいツールをこの村に呼んでくれたアグスさん&エマさんご夫婦は、自分たちでごみ銀行を始めたい、と考えています。

ゆいツールは来年度以降、そういった意欲のある人たちをごみ銀行運営者(リーダー)に育てるための活動を実施していきたいと考えています。

一方、同じ西ロンボクのレレデ村では、NTBマンディリごみ銀行のアイシャさんを連れて、第2回目の講習会を行いました。

(Yui-Tool membuat pelatihan kedua kali di desa Lelede, Kec Kediri, Lombok Barat pada bulan 11 2015.)

この村は焼き物の里バニュ・ムレック村の隣にあり、焼き物づくりをしている村人がいたり、女性たちはクルプッ(せいべい)づくりをしていたり、手作りするのは得意な人が多そうです。

女性たちは、柄を自分で工夫することができ丁寧に作ることができそうなので、今後ウダヤナごみ銀行の材料を提供してこの村の女性たちに商品を作ってもらうのも悪くないな、と思いました。

この後、アイシャのごみ銀行を訪れたら、傘がありました。

ごみから作られた傘。(Payung buatan dari sampah plastik.)

ごみは、本当はごみじゃない。ごみを捨てることはお金を捨てることなのだと、ロンボクの住民ひとりひとりが気づくことで島は少しづつ変わっていくでしょうか。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どんどん村をきれいにしよう!in Lombok

2015年11月24日 | ★2015年度(ロンボク)

ごみ収集バイクがやってきた!

インドネシアでは、日本のように行政が毎日のように各地区を周ってごみを集めるというシステムがありません。

大きな町では、定期的にごみを回収している場所がありますが、ほとんどの村ではごみは各自が処理する以外方法がありません。

そんな中、西ロンボクのレレデ村のシウン・グミランごみ銀行(Bank Sampah Siung Gumilang)では、住民にオーガニックごみとノン・オーガニックごみを分けてもらい、オーガニックごみ(つまり燃えるゴミ)を定期的に回収する取り組みを始めました。ごみは、日本と違って燃やさずにそのまま埋め立て地に持っていきます。

ノン・オーガニックごみは、ごみ銀行で引き取ってお金に換えます。

こちらは、ノン・オーガニックごみ。主に、プラスチックのボトルやグラスです。

村の女性たちが、ごみを持ってきました。

この村では、最近までごみは川に捨てていました。

インドネシアではよくあることです。ごみは川上から流れてきます。川上の村ではまだごみを捨てているのでしょう。

でも、「この村より川下にはごみを流したくない。」シウン・グミランごみ銀行のハミドさんは言います。

昔はこの川はもっと大きくて、村の人たちのマンディ(水浴び)の場所になっていました。今はあまりに汚くて、手を洗うことさえためらってしまう、とハミドさん。

ハミドさんのように、村をきれいにしたいと真剣な気持ちを持って継続的に活動を続けてくれるごみ銀行を、これからもっともっとロンボクに増やしていきたい、と私は考えています。

ごみ収集バイクの前で。左は、ハミドさん、右は、レレデ村の自治会長さんです。

この村では、9月にプラスチックごみを使ったクラフトづくりの講習会を実施済みです。

今週また、NTBマンディリごみ銀行のアイシャを連れて追加研修を行う予定です。

ごみがなくなって、きれいな村になりますように。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

学校でごみについて学ぶプログラムを実施しました! in Lombok

2015年11月17日 | ★2015年度(ロンボク)

先週、ロンボクの州都マタラム市にあるイスラムの小学校(SD INTEGERAL LUKMANUL HAKIM)で、プログラムを実施しました。

対象は、5年生。イスラムの学校なので、男女のクラスが分かれています。

見せているのはコンポストに入れたいろいろなごみの写真です。

ごみを土に埋めるとどうなると思う?と問いかけています。

土(実はコンポスト)に捨てたガラス瓶やプラスチックや紙やティッシュや生ごみが、日がたつにつれて変化していく様子を見せていきます。

ごみには大きく分けて2種類のごみがあること。土に入れると消えてしまうごみと、ずっと消えないごみ。消えてしまうごみは「オーガニックごみ」、消えないごみは「ノン・オーガニックごみ」ということ。などを伝えて、ごみ分けゲームをします。

さっき説明したのに、プラスチックをオーガニックごみに分類している児童が何人もいます。

学校のごみ箱は1種類だけ。ごみを分けて捨てる習慣がないのです。

そのあと、ノン・オーガニックごみの中には、まだ使えるものがあるんじゃない?リサイクルできるものはどれかな?と問いかけながら、「リサイクルできるごみ、まだ使えるごみ」「リサイクルできないごみ」を分けるゲームを続けます。

プラスチックごみから作ったいろいろなクラフトを見せて、こんな風に使えるんじゃない?とヒントを与えます。

こういうの、作ってみたい人、と先生が聞くとほぼ全員の女の子が手をあげました。

プログラムが終わると、興味津々でクラフトに群がる児童たち。

この学校では、外部の講師が学校で授業を行うことはあまりない様子で、先生からは環境教育プログラムについても教材がないからちょうどよかった、という話を聞きました。

もしできれば、クラフトづくりの授業もやらせてもらえないか、と相談中です。

ウダヤナごみ銀行から近い学校なので、子供たちが家で出たコーヒーの空き袋などのごみを集める気になったら、取りに来るのもめんどうではありません。

児童自身が、毎日捨てているごみに関心を払えるようになること。それがまず第一歩です。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウダヤナごみ銀行の活動紹介 in Lombok

2015年11月13日 | ★2015年度(ロンボク)

11月はロンボクで活動しています。(Ini kegiatan Bank Sampah Udayana.)

ウダヤナごみ銀行の活動はどうなっているでしょうか?(9月の様子

たくさんのプラスチックの袋(コーヒーの袋など)が集まっています。これらはクラフトを作る材料になります。

ウダヤナごみ銀行の会員のおばさんが、材料を持ってきました。もう何百枚も貯めています。もっとたくさん貯まったら、ごみ銀行からお金を受け取れます。

(Ini nasaba BSU.)

だいぶ材料はストックできたのですが、作る人がいません。

計画では、毎週水曜日に近所の人やクラフトづくりに興味を持つ人はだれでも参加できる講習会を開くことにしているのですが、ごみ銀行を開いたティアさんはまだ大学生でなにかと忙しく、講習会は定着していないようです。

そこで、私がいる間はできるだけ人を誘ってクラフトづくりをやることにしました。

参加してくれたのは、ロンボク在住の日本人のみなさん。(Orang Jepang yang tinggal di Lombok ikut pelatihan.)

おしゃべりしながら、手を動かします。ロンボクの日本人会には40人ほどの会員がいらっしゃるそうです。

みんなで集まったときに、こんな活動ができたらいいね、とおっしゃっていました。

この日はコースターを作ってみました。

(↑ 編み終わった状態。これから針と糸を使ってつなげます ↓)

完成しました!

こちらは、ウダヤナごみ銀行で作ったプラスチックごみを刻んだ材料で作ったクッション。(Ini bantar dari sampah plastik.)

この、プラスチックごみを刻む、という作業は、たいした技術はいらない代わりに根気がいります。何しろ、手でちょきちょきやっていくので。

高校生のインダさんとごみ集めもしました。

ここは、とある家のとなりの敷地(空き地)なのですが、ごみ集積所にごみを持っていくわけでもなく、なんでもかんでも空き地に捨てて、気が向いたら燃やす、ということをしています。

私は、ここに来るたびにプラスチックボトルを集めています。そして、べつのごみ銀行を持って行って貯金しています。

プラヤ市で見かけた看板が、ゆいツールの活動にぴったりだったので写真を撮りました。(プラスチックごみのない、きれいな私の町を、と書かれています)

この看板は、中部ロンボクの環境局が掲示しているものです。

本当に、「プラスチックごみのないきれいな街に」なってほしいです。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ごみ銀行の活動がますます活発化! in Lombok

2015年10月18日 | ★2015年度(ロンボク)

さて、これはなんでしょう?

実はこれこそが、ごみ銀行が提供するクラフトの材料なのです。

インドネシア人が、毎日飲んでいるインスタントコーヒーや粉末ジュース、コンデンスミルクの空き袋などが、こうなります。↓↓↓

プラスチックごみの再活用です。

ゆいツールは、この作り方を、ロンボク島のあちこちで講習会を開いて伝えています。

講習会の最初には、ゆいツールが開発した「ごみについて考えるプログラム」を体験します。

(↑ マタラム市のNTBマンディリごみ銀行のアイシャさんと一緒に、西ロンボクのレレデ村で講習会を実施。9月1日)

(Yui-Tool membuat pelatihan tgl 1 Sep.2015 di desa Lelede Kec. Kediri di Lombok bersama mbak Aisyah yg bank sampah NTB Madiri)

最近は、ウダヤナごみ銀行を立ち上げたばかりの大学生のティアさんが講師になって、講習会を実施できるようになりました。

(マタラム市のウダヤナごみ銀行のティアさんと一緒に、中部ロンボクのプランベ村で講習会を実施。9月26日)

(Yui-Tool membuat pelatihan tgl 26 Sep.2015 di desa Pelambek di Lombok tengah bersama mbak Jeanithia yg bank sampah Udayana)

女性たちは熱心に学びます。

(↑ マタラム市のウダヤナごみ銀行のティアさんと一緒に、東ロンボクのクタンガ村で講習会を実施。9月27日)

(Yui-Tool membuat pelatihan tgl 27 Sep.2015 di desa Ketangga Kec. Suwele di Lombok bersama mbak Jeanithia yg bank sampah Udayana)

ゆいツールは昨年の12月より、ロンボク各地でこのような「プラスチックごみを活用したクラフトづくり講習会」を実施してきました。

そして、今考えていることは、各地にもっとごみ銀行を増やしたい、ということです。

女性たちがせっかくクラフトを作れるようになっても、近所にごみ銀行がないと材料が安定的に手に入りません。

12月からゆいツールの活動に参加しているティアさんは、6月に自宅でごみ銀行を開きました。まだ大々的な広報をしていないため、空き袋を持ってくる周辺住民は少ないですが、少しづつ空き袋を集め講習会を開き、職人さんを育成していこうとしています。

そしてそのようなごみ銀行をもっともっと増やすために、ゆいツールは来年度からリーダーの育成を行いたい、と考えています。

また、スマトラ島リアウ州のごみ銀行と連携して、リアウ州で作ったクラフトもロンボクで主に観光客向けに販売していきたいと計画しています。

ロンボクでは、NTBマンディリごみ銀行のアイシャさんが成功していて、私たちはアイシャさんの背中を見ながら仲間を増やして歩みを進めようとしています。

ゆいツールのロンボク島での取り組みについては、このブログ左側の「カテゴリー」内「ロンボクでの活動」をクリックしてご覧ください。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ごみ、ごみ、ごみの山 in Lombok

2015年08月12日 | ★2015年度(ロンボク)

今回は、6月の活動中にロンボク島の観光地ギリ・トラワンガン島(Giri Trawangan)で目にした、衝撃の光景をご報告したいと思います。

ごみの写真の前に、まず海の写真をどうぞ。

北ロンボクのバンサールの港からパブリックボートで30分くらい海の上を行くと、観光地ギリ・トラワンガン島に到着します。

この島には、2014年1月にもJICA青年海外協力隊員と訪れていました。

その時には、廃品業者を訪ねていろいろなごみが集められ分別されている様子を見学しました。

今回も同じ場所を訪ねようとしたのですが、場所が変わったのかたどり着けず、人に聞いてウロウロとしているうちに、とんでもないところへたどり着きました。

牛がたくさん・・・。放牧地かな・・・どう見ても違うな。心の中でぶつぶつ思いながら、近づいていきました。

牛さん、なにをしているの?

・・・ごみを食べているようです。

もしかして、ほかに食べるものがなくて集まっているのかも。振り向くと・・・。

違いました。草地は十分にあります。牛たちは、自分の意思でごみの山に集まり、ごみを食べていました。

どうしてこんなことに・・・と、日本人なら誰でも思う光景でした。

この島で出たごみを、なにも分別せずぜんぶここに持ってきて捨てているんだと思うと、ごみを食べている牛に申し訳ない気持ちになりました。

そして、この牛はいったい何のために飼われているのか?考えた時に、また愕然としました。

おそらくロンボクのどこかで、この牛の肉が売られているに違いない、と思ったからです。

このごみの山がなぜ放置されているのか。しかも観光地の裏側で。

救いは、一方でごみを回収し、島外へ運び出している人たちがいたことです。

これは、ペットボトルを集めて運んでいる人たちです。もちろん金になるからやっているだけ。島をきれいにしよう、という動機ではなく、金を手に入れよう、という動機だとしても、結果的に島がきれいになるなら大歓迎です。

本当は、プラスチックを粉砕する機械があれば、もっと大量に運び出すことができるのですが、そういう資本を持っている人はまだこの島のごみに目をつけていないようです。

それにしても、まだ使えるガラスビンや日本でなら再利用ができるプラスチック、コンポストにすれば減らせる生ごみなど、本来は捨てるべきものではないものが、大量に積み上げられたごみの山を前に、このごみをなくすまではゆいツールのロンボクでの活動は終わらないだろう、と心の中でつぶやきました。

(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マタラム市に新しいごみ銀行が誕生?! in Lombok

2015年07月02日 | ★2015年度(ロンボク)

引き続き、6月のロンボクでの活動を紹介します。

昨年12月より、主に中部ロンボクのあちこちで「ごみを再利用したクラフトづくり講習会」を実施しています。

アナック・バンサ財団(貧困層の子供への教育支援・生活支援をしている団体)のスタッフ向け(12月)

あまり布からアクセサリーづくり(プサントレンの先生と生徒向け)(12月)

バトゥ・ジャンキ村での講習会(女性向け)(1月)

スカララ村での講習会(女性向け)他(3月)

6月には、スクニュッ村(プラヤ市)とウダヤナ町(マタラム市)で、プラスチックごみを再利用したクラフトづくり講習会を実施しました。

どちらも、ゆいツールの開発した「ごみについて考えるプログラム」も実施しました。

 「ごみについて考えるプログラム」実施中。(スクニュッ村)(Desa Sukunyit)

↑ 「ごみについて考えるプログラム」実施中。(マタラム市ウダヤナ町)(Kampung Udayana)

講習会の講師はいつものように、NTBマンディリごみ銀行のアイシャさん(Mbak Aisyah)。(下の写真の緑の服を着た短髪の女性がアイシャさん)

 講習会の様子 (スクニュッ村)

 講習会の様子 (マタラム市ウダヤナ町) 
 
ウダヤナの講習会には、西ロンボクのレレデ村でごみ銀行を開いているハミドさん(Pak Abdul Hamid)が勉強のために参加しました。
そして、12月からゆいツールの活動に協力してくれている大学生のティアさん(Mbak Jenitia)も助っ人に。

講習会後、ティアさんとハミドさんと一緒にアイシャさんのごみ銀行のオフィスへ立ち寄りました。

 

実はティアさんは、マタラム市ウダヤナ町でごみ銀行を開くことにしたのです!(Mbak Tia mau buka bank sampah baru di Udayana)

もともと、あまり布を活用したアクセサリーづくりをしていたティアさん。ゆいツールの活動にくっついて、アイシャさんから、他のごみ銀行からいろいろと学ぶうちに、とうとう自分でごみ銀行をやってみよう!と決心しました。ウダヤナ町自治会長のザイヌルさん(Pak Zainur)も巻き込んで、まずはコーヒーなどの飲み物の空き袋を住民から集めるところから始めることにしました。

↑ ザイヌルさんとの打ち合わせの様子

ティアさんはとてもクリエイティブな才能を持っているので、これからいろいろな不用品を見違える商品に変えていくことができるだろう、と私は信じています。ゆいツールは全面的に、ティアさんの「ウダヤナごみ銀行」を支援していくつもりです。

実は、前々回のブログで紹介したコンポストづくりも、ティアさんのお宅で行っています。ティアさんの家のあるウダヤナは、マタラム市の中心地です。コンポストづくりを含めた、ごみ銀行の活動がまわりに広がっていくことを願っています。(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もっと、もっと、もっと!ごみを商品に変えよう in Lombok

2015年06月22日 | ★2015年度(ロンボク)

今回は、1月よりサポートしているロンボク島のバトゥ・ジャンキ村の女性グループの活動の成果などを報告します。

(Kegiatan ibu-ibu di desa batu jangkih di Lombok)

(写真は、コーヒーの空き袋を編んで作ったミニカーペット。まだ練習中です)

バトゥ・ジャンキ村では、1月にクラフトづくりの研修を実施し、3月に追加研修も行いました。

まず5月末に様子を見に行くと、一部の女性たちが作ったクラフトを持ってきて、「もっと作り方を教えて欲しい」と言ってきました。

(Ibu-ibu sangat semangat dengan buat kerajinan dari sampah)

住民を支援しているエリックさんによると、村の学校の先生がいくつかクラフトを買っていったということです。どうやら学校で子供たちに見せるために購入した模様です。

6月上旬に再び、追加研修を実施するために、NTBマンディリごみ銀行のアイシャさんとともに村を訪れました。

村に着くと、住民支援をしているNGOのエリックさんが、コーヒーの空き袋を集めるためにごみ銀行を始める計画を話してくれました。

しばし3人で打ち合わせをしました。(Pak Erik mau buat bank sampah di desa batu jangkih untuk kumpul bungkus kopi.)

 

女性たちのところへでかけると、なにやら長いものを持った人が。なんと、プラスチックごみを編んで作ったものでした。

さっそく研修開始です。女性たちは、身を乗り出してアイシャさんの手元を見つめます。

「カーペットを作るんなら、縫うのは表側からよ」アイシャさんが細かなテクニックを伝えていきます。

「このかごも、自分たちで作れるようになったんだ」と、グループを取りまとめている男性が、ジュースの飲み物カップの口の部分を活用したかごを見せてくれました。3月の研修の成果です。

アイシャさんは、バトゥ・ジャンキ村は観光地のクタにも近いし、できるだけ自分たちで観光客向けに販売を試みたらどうか、とアドバイスしていました。

質がよければ、必ずお客さんは買ってくれるから、という言葉にうなずく女性たち。

みなさんとパシャリ。

 
ゆいツールは引き続き、バトゥ・ジャンキ村の女性グループのサポートをしていく予定です。
彼女たちの活動が徐々に注目されて、村からごみが消える日が来ますように。(山)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)
Eメール:yuitool☆gmail.com

(☆→@に変えてメールをお送りください)

ホームページはこちら
http://yui-tool.jimdo.com/

Facebookはこちら
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする