ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

テントの行方は(ロンボク島地震災害支援のその後)2 in Lombok

2019年01月24日 | 7. ロンボク島地震災害支援

前回のブログに引き続き、学校のテント確認の様子を報告します。(写真は竹とブルーシートで作った仮教室)

西ロンボクのバトゥ・ラヤール地区のスンギギ公立第一小学校のテントは、なんとバラバラに壊れていました。

いったいどういう壊れ方?と思いますが、雨が降って風が吹いて壊れた、とのことです。

支柱は無事でした。

この学校は、観光地のスンギギエリアのすぐ近くにありますが、ちょっと細い路地を入ったところにあるため、外から入りづらく気づかれにくいのか、建物の修理や仮設教室の設置などは手がつけられていませんでした。

校舎は恐ろしい状態のまま放置されています。

8月の地震から早4か月が経っています。

梁が落ちてこないように、竹で支えています。

上を見あげると、天井も直っていません。

子供たちはもちろん校舎では勉強できないため、こんな場所で勉強していました。

即席の仮設教室と言えなくはないですが、もっと立派なものを見てきたので、なんだか可哀そうでした。

そして、こんなにテントが必要とされているところで、テントが壊れるなんてなんという皮肉だろう、とも思いました。

メイド・イン・インドネシアなので、質が悪いものがあったのかもしれません。

学校のテント確認はまだ続きます。(山)

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テントの行方は(ロンボク島地震災害支援のその後)1 in Lombok

2019年01月17日 | 7. ロンボク島地震災害支援

2018年12月と2019年1月に、ロンボクで活動をしたときに、時間を見つけて学校のテント確認に行きました。

今日は、12月26日にカウンターパートのマストゥールさんと、西ロンボクバトゥ・ラヤール地区を訪れた報告をします。

バトゥ・ラヤール第4公立小学校

上に見えている建物は、どちらも地震の被害を受け利用できなくなっています。

なんと、新しい校舎が建てられていました。

行政のお金で新しい校舎が建ったようです。では、テントはどこへ?

くしゃり、と置いてありました。

下の写真の広いところに、今までテントが建てられていました。

新しい校舎が建ったので、テントは片付けられたようです。

テントの支柱もまとめられていました。

この学校は、傾斜地に建っていて、上の方ではまだテントが張ってありました。

ゆいツールのテントも、こちらに張りなおして使う、とは言っていましたが、今は雨季。

大量の雨が降ると、なかなか使いづらいようで、今後学校の行事などに活用していく、という予定になっています。

上の写真で、緑の校舎の向かい側に建っているクリーム色の建物の中をのぞくと、中はまだ壊れたままでした。

現地では雨季の真っ最中。子どもたちが安心して勉強できるように、行政も急いで工事を進めたのかもしれません。

ただ、地方政府のお金ではなく、中央政府からの支援で、というようなことをマストゥールさんが言っていたような気がします。

さて、もうひとつ訪れたのは、モスクです。

なぜモスクか。実は、今回みなさんにご支援いただいたお金は「学校支援のために」使う、と約束していました。

そのため「モスクのために」という要望は、聞き入れませんでした。

しかし、一か所だけ、マストゥールさんの独断で屋根材をモスクに提供してしまったところがあったのです。

マストゥールさんはもちろんムスリム。

マストゥールさんは、ゆいツールに相談なく、別の幼稚園を支援する目的で購入した屋根材をこのモスクに提供してしまいました。

確かにこのモスク、だいぶ危険です。

ムスリムは、モスクをとても大切に思っています。

一日5回のお祈りの場であり、毎週金曜日の昼のお祈りは村の男性たちが礼拝に集まります。

村人が安心してお祈りできるように、と懇願されて、マストゥールさんもひとつくらいは、と思ったのかもしれません。

ゆいツールとしても、お金が無駄になっているわけではないので、困ったな、と思いながら認めることにしました。

ちなみに、この屋根材を提供する予定だった幼稚園は、今は他の支援をもらうことができた、ということです。

実は、海外の団体がインドネシアで支援活動をする、というのはとても難しいことです。

ゆいツールは、スマトラ島での活動でそれを思い知りました。

そのため、ロンボク島では、普段気をつけて活動しています。

今回の、地震支援の活動は、それでもおおむねうまくいった方だと感じています。

しかし、全部を監督することはやはり難しく、インドネシア人と日本人という考え方のベースが異なる人種同士の共同作業のため、こちらの思惑が外れることもありました。

今回、カウンターパートのマストゥールさんはまったくの無報酬で動いてくれましたが、その裏で彼がどこでどんな得を得たのか(お金ということだけでなく、名声なども含め)、ゆいツールは把握することはできません。

それでも、テントは学校に確かに配られました。(テントの配布先リストはこちらのページの一番下に)

予想外だったのは、大雨が降ると(時々少し風が吹くこともあり)、テントは使えない、ということでした。

そして、学校の再建が急ピッチで進められていることにも驚きました。

ゆいツールが提供したテントは、今後各学校で保管され、行事のときやキャンプ活動などで使用されていくことになりそうです。

(今まで学校には、避難用のテントの備蓄はありませんでした。)

ゆいツールの学校確認の様子は次回のブログへ続きます。(山)

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村ツーリズムを学ぶツアーロンボク編2 in Lombok

2019年01月10日 | ★2018年度(ロンボク)

さて、前回のブログに引き続き、ロンボクで村ツーリズムの参考になることを学ぶツアー(2日間)の報告です。

北ロンボクのバンサールという港から、ギリ・メノ島へ渡りました。

Pemuda2 di Lombok jalan2 ke Gili Meno untuk belajar tentang masalah sampah.

波は高かったですが、無事に到着。

いつもお世話になっている、DIANA Bungalowの御主人ヒックスさん(右端)に、8年前にヒックスさんが最初に島をきれいにしようと活動し始めたときの話などを聞きました。

シュノーケリングもしました。

山育ちのルスくんは、初めて付けるマスクに戸惑い気味。マデくんは、すいすいと遠くまで泳いで行きました。

翌日は、トラッシュ・ヒーロー・メノのリーダー、スルマンさんたちと、ギリ・メノ島での環境を守る活動について話を聞きました。

トラッシュ・ヒーローは世界的な組織で。環境を守るためにごみを集めたり、廃品を使ったワークショップなどを、子供たちと一緒に行っています。おそろいのTシャツもあります。ギリ・メノ島のトラッシュ・ヒーローは、インドネシアで最初にトラッシュ・ヒーローが活動を始めた場所なのです。

トラッシュ・ヒーロー・インドネシアについてはこちら。(英語サイト)

ルスくんは、いろんな廃品が活用できることに関心した様子でした。

スルマンさんが持っている(写真下)のが、トラッシュヒーロー共通の子供たち用のノートです。

この本は、ごみを捨てるとどうなってしまうのか、という絵本であり、子供たちの出欠記録(毎回ごみ拾いに参加した子供には5ポイントがつく)にもなっています。一年に1回、ポイントが多かった子供を表彰して、勉強道具などをプレゼントするそうです。

子供たちにとって、トラッシュ・ヒーローの拠点は楽しい遊び場でもあります。

子どもたちがごみを入れている場所は…。

ウミガメの体の中でした。海の動物がごみを食べてしまっている現実と、ごみを拾って集めることに子供たちが関心を持つようにした、面白いしかけです。

トラッシュ・ヒーローでは、コンポストづくりにも取り組みたい、という話がありました。

ルスくんが強い興味を持ったので、急きょこのあとロンボクへ戻り、パイズルさんのごみ銀行を訪問することにしました。(続く)

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村ツーリズムを学ぶツアーロンボク編1 in Lombok

2019年01月08日 | ★2018年度(ロンボク)

西バリ国立公園へのスタディツアーに引き続いて、ロンボクで村ツーリズムの参考になることを学ぶツアー(2日間)を実施しました。

連れて行ったのは、西ロンボクのブウン・スジャティ村のマデくんと東ロンボクスンバルン地区のルスくんです。

Pemuda2 belajar tentang Agrowisata di desa Kekait, Kecamatan Gunung sari, Lombok barat.

まず訪れたのは、西ロンボクグヌンサリ地区(8月の地震で大きな被害を受けた地域です)のクカイ村に新しく造設されている「アグロ・ツーリズム・グラ・アレン」(ヤシ砂糖の生産地公園)です。

ここは、私がいつもヤシ砂糖を仕入れているムスタアンさん(写真左)が計画実施に関わっているため、彼に案内を頼みました。

アグロ(またはアグリ)ツーリズムとは、インターネットで調べると「都市居住者などが農場や農村で休暇・余暇を過ごすこと。日本では一般にグリーンツーリズムと呼ばれる。」とあります。

クカイ村の「アグロ・ツーリズム・グラ・アレン」は、自然の中を散策しながらヤシ砂糖の生産地を見学したり、生産物を購入したりするものです。ムスタアンさんが販売しているヤシ砂糖は、インドネシアの従来のヤシ砂糖(グラ・アレン)と違って、粒状でさらさらしてとても使いやすいです。

これらの生産物は、マタラム市内の大きなスーパーやお土産屋さん、ロンボクの空港などで販売されていますが、このアグロ・ツーリズム公園ができたら、ここで直接買えるようになります。

この商品は、ロンボクの人でも知っている人は少なく、今後知られていけば在住外国人やローカルの健康志向の人たちに好まれていくのでは、と思います。

さて、造設中の公園を歩いてみます。

道も舗装されていて、歩きやすいです。

若いアレンの木が生えています。この木の、花の房の液を集めてヤシ砂糖は作られます。

川沿いを歩くので、とても気持ちがいいです。

連れて行った若者たちは、村ツーリズムの他にもアグロ・ツーリズムという方法でも村を開発できるかもしれない、と学びました。

ちなみに、以前ゆいツールが行った「ヤシ砂糖づくり体験ツアー」(在住日本人向け)の様子はこちらです。

こんなことを、この公園で体験できるようになるといいなと思いました。

この後、北ロンボクのプムナン地区(こちらも地震で大きな被害がありました)に住む、岡本みどりさん(緑のジルバブの女性)と会ってお話ししました。

みどりさんは、スンバルンのことは知っていても、ブウン・スジャティ村のことは知らなかったので、行ってみたいなと言っていました。

この日のことを、後日みどりさんがブログに書いてくれました。

昼食をとったら、バンサールの港からギリ・メノ島へ向けて出発です(続く)。

(山)

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ロンボクの若者が西バリ国立公園へスタディツアー3 in Bali

2019年01月02日 | ★2018年度(ロンボク)

西バリ国立公園へスタディツアーの最後の報告です。

報告その1はこちら。報告その2はこちら

2日のギリ・マノック村の訪問地の補足です。

村の道路に若者たちが色を塗っているところを訪れたのですが、これはタイヤの廃材です。

村をきれいにして、観光の村にしようとがんばっているようです。

また、「鳥の家」にも行きました。

ギリ・マノック住民自助グループコミュニケーションフォーラム(FKKSMG:Forum Komunikasi Kelompok Swadaya Masyarakat Gilimanuk)のみなさんと。

3日目の朝、泊めてくれたお宅のご主人と奥さんとご一緒に。

今回は、西バリ国立公園周辺の3つの村のうち、スンブル・クランポック村とギリ・マノック村を訪れました。

ゆいツールは、2014年4月9月、2016年1月に西バリ国立公園を訪れています。

ここは、国立公園スタッフと住民らが協働している非常に面白い事例で、行く度に新しい発見があります。

もちろん、うまくいっていることもあれば、ストップしてしまったこともあります。

でも、公園スタッフと住民は常に協働して、国立公園の自然を守ることや公園をうまく活用して観光を発展させることを目指しています。

今回の、西バリでの学びをロンボクでの村ツーリズムに生かしていければと考えています。

(山)

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