◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎
引き続き、ファッションとエコロジカルについて考えています。
私は、数年前に「ファストファッション」という言葉を聞きました。
なんだろう?と思いました。ファストフードの洋服版だと知りました。
そして一年前に、「ファストファッション クローゼットの中の憂鬱」(著者 エリザベス・L・クライン)という書籍を読んで、ファッションとエコロジカルについてより関心を持つようになりました。
その後、10月に「ファッション・リイマジン」という映画を観に行きました。
そしてこの春、久しぶりにオフィスワークをすることになり、洋服を買う機会がありました。
今、洋服を買うときに私が基準とするのは、①ナチュラル素材であるか?②オーガニックなものか?③ローカルなものか?④フェアトレードか?そして⑤機能性などです。
もちろん、機能性と価格優先でファストファッションを選ぶこともあります。
①ナチュラル素材であるか?
綿(コットン)や麻(リネン)、絹(シルク)、毛(ウール/カシミア/アルパカ/アンゴラなど)などは、着心地がよく、環境にもやさしい。
(ただ、綿は栽培するときに大量の水を使い、ウールは羊が出すゲップに含まれるメタンガスが温暖化の原因となっている)
②オーガニックなものか?
ナチュラル素材であっても、オーガニックであるとは限らない。オーガニックなものが理想的。
③ローカルなものか?
生産地が日本国内であるか。
④フェアトレードか?
できれば、フェアトレードのものがいい。
フェアトレードについてよくわからない人はこちら(シャプラニールのホームページ)。
さて、洋服を買うことに意識を向けた後、グローゼットにある着られなくなった洋服の存在を思い出しました。
「メルカリなどで売る」「人に譲る」「回収に出す」「寄付をする」選択肢はいくつかあります。
例えばユニクロでは、ユニクロ製品を回収するBOXが店内に設置されています。
スウェーデンのファッションブランドで、ファストファッションに分類されるH&Mでも服回収をしています。
今回私は、株式会社大丸松坂屋百貨店が行う「エコフ」を知りました。
洋服やバック・くつを回収して、使えないものは国内でリサイクル。使えるものは、タイやカンボジアに輸出して古着屋で販売する、とのことです。
私が住む自治体でも古着を回収していて、発展途上国などに輸出して再利用をしているようです。
私はこの、「海外に輸出をする」というところで、「ん?」と思うのです。
2024年4月号のNational Geographic(ナショナルジオグラフィック)に、「砂漠に出現 ファッションの墓場」という特集があります。
チリのアタカマ砂漠が、洋服の墓場になっている現実がリポートされています。
私たちがリサイクルに出したつもりの洋服の何割かは、もしかしたらチリの砂漠に流れ着いて砂に埋もれているかもしれません。
ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維は、生分解しないため砂漠に残り続けることになります。
不要になった洋服を海外に送って終わり、ではないのです。
「海外の古着屋で売られる」「あらそう。よかったわ」で終われないのです。
そこからあぶれてしまったものが、さらにさらに巡って、チリの砂漠に行きついているかもしれない、と心配になるのです。
中国が2018年1月1日から、プラスチックごみの受け取りを拒否して、アジアの他の国々に先進国からプラごみが送られるようになりました。
不要になった洋服も作った国や使われた国から、アジアやアフリカに送られています。
アパレル業界が取り組むSDGsについて、こんなサイト【SUSPRO(アイグッズ株式会社サステナブルグッズ制作事業)のページ】を見つけました。
アパレル業界で多くの企業が取り組んでいるSDGsゴールについても、詳しく紹介されています。
ゴール10「人や国の不平等をなくそう」、ゴール12「つくる責任つかう責任」、ゴール13「気候変動に具体的な対策を」
そして、そう。洋服を買って使って捨てている私たちひとりひとりにも、地球環境に対して責任があるのです。
洋服を買うとき、洋服を手放すとき、少しだけエコを意識してみませんか?
(山)
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NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)