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小指のおかあさん |
クリエーター情報なし | |
ポプラ社 |
玉田さとみさんの「小指のおかあさん」は、玉田さんの次男で聴覚障がいのある宙さんの誕生と子育てについて、そして、日本初の手話で学べる学校「明晴学園」設立までの道のりについて書かれた本です。涙したり、温かい気持ちになったり、うなづいたり、いろいろな思いを抱いた本でした。
本書の帯には、「あきらめなければ、夢は叶います」と書かれています。
読み終えて感じたのは、「あきらめない」ということは、単純に「気持ち」の面であきらめないというだけでなく、「どうしたら実現できるか」を考えて、実践していく、壁にぶつかっても実践を続けていくことなんだろうなぁ。と思いました。
私は、気持ちだけで行動しがち。
特に明確なゴールの設定がなく、
もちろん戦略もきちんと立てたりしていないです。
「これは、取り組んでみたいことだわ。うん、よし、やってみよう」。
みたいなノリだけで行動して、うろうろしています。
行動したことを後から後悔することはないけれど、でも、それだけではダメなのかもしれないと、最近、思うようになりました。
素敵だなと思う人たちは、自分の事業を起こしていたり、自分のブランドを確立していたりします。ゴールが明確で、ゴールに到達するために戦略をたてて、思考錯誤しながらでも、進んでいってるように見えます。
取材や情報発信をする人は、人と人の間を情報でつなげる媒介者です。
いわば「他人のふんどしで相撲をとってる」ので、「あなた自身は何をしている人?」と問われた時に答えることが難しいです。
それにしても、私自身は何をどうしたいのか、もう少し明確に、ゴールと戦略について考えないといけないように思います。
夢を実現するためのステップとして、参考になったは、玉田さんたちが実践した4つの活動です。
1:問題点を整理する(問題の数値化、見える化)
2:専門家になる(どんな質問を受けても答えられるようにする)
3:行政への要望
(一方的なお願いをするのではなく、相手が賛同したくなるような材料を用意する)
4:新しい分野を創りだす(新しい価値観の創造、賛同する人たちを仲間に)
自分たちの活動や要望について伝える具体的な手法「1分プレゼン」のアイデアも、「なるほど」でした。
自分の思いを、一方的に発するだけでは、相手には届かないということ。
相手の心に響くように、そして、相手が共感し、自分の活動に賛同したり、協力してくださるように伝えることが大事ということ。
この点も、心にとめておきたいと思ったポイントでした。