<7月15日>
旅行最後のハイキングです。
この旅行のハイライトというべきドロミテでもっとも有名な岩峰ドライ・チンネン一周ハイキングです。
このハイキングの様子を記す前に、ドロミテの誕生とその名前の由来について簡単にお話したいと思います。
ドロミテの山塊は今から約2億4000年前は、海の底でした。
海の底には微生物や珊瑚、貝殻などが堆積し厚い層が出来ていました。
約4000万年前頃、地殻変動で海底堆積物が押し上げられ、地上2000m~3000mまで隆起し、
今のアルプス山脈やドロミテ山塊が海上に姿を現したと言われています。
ですから日本の山と違い火山ではありません。
他のアルプスと違い特徴あるドロモテ山塊は多くの地質学者の興味を引き付けました。
1971年フランスの地質学者デオダ・ドゥ・ドロミューという人がその岩石が炭酸マグネシウムの含有量が多い苦灰石であることを突き止めました。
彼の名に因んでその岩石はドロマイトと名付けられ、そのドロマイトで出来た山群であることからドロミテと呼ばれています。
前置きはこれぐらいにして・・・・。
ハイキングの前にまだ観光客も少ない静かなミズリーナ湖に立ち寄ります。
逆さドロミテ山群を静かな湖面に映すミズリナー湖のなんと美しいこと!
さてドライ・チンネンとはドイツ語で「三つの塔」という意味。イタリア語ではトレチメと言います。
オーロンツォ小屋の駐車場に専用車をとめ、時計と反対回りにハイキングスタートです。
前回の地図の白線部分です。
本当は7つの岩峰からなっている山塊で、それぞれに名前が付けられているそうです。
が、丁度スタート地点から反対側で3つの塔に見えることからドライチンネンと呼ばれています。
ぐるりと一周することで、いろいろな形に変化するドライチンネンを楽しむことができます。
<9時30分ハイキングスタート>
<第一次世界大戦時のイタリア軍の防護壁の残骸です>
ラバレード小屋までは平らで広いらく~な道ですが、その後徐々に高度を上げるていくと、
あの有名な3本の迫力あるドライチンネンが迫ってきます。聞きしに勝る見事な景観です。
<>
<エーデルワイズ>
大分回り込み横方から見上げるドライチンネン。三本に見えてきました。素晴らしい青空です!
ほぼ正面から見たドライチンネン。左から2857m 3001m 2973m。
6日間のハイキングで少しスリムになった(?)私?てなことはありません。夫の写真の撮り方が上手いだけ。
ボカシ無しの大サービス。拡大なんかしないでね (苦笑)。
昼食をとったロカッテリ小屋(2405m)。ここからドライチンネンが正面に見えます。上2枚の写真はこの辺りから撮りました。
ここまでを往復するハイカー、観光客が殆どで、大半の方々がここからまた来た道を引き返します。が、私達は一周。
これから先は時折すれ違い、追い越す人ありの静かなハキニングでしたが・・・・。
一旦大きく下り、また登り返します。この登り返しがきつかった!
<大きく下った地点では牛たちがのんびりと牧草をムシャムシャ>
延々と続く登り返しの道が目の前に見えるのですから、わ~これは大変!泣いても笑ってもこれが最後
のハイキング、頑張るぞ~!
<道はとても整備され、歩きやすいので助かります>
<ドライチンネンがどんどん遠退いて行きます>
標識もとてもしっかりしていて、迷うことなどはなさそうです。
しかしトレールはいったい幾つあるのかしらと思うほど、あちらこちらに道があり、何度来ても楽しい所でしょう。
スタート地点に戻り、帰路再びミズリーナ湖に寄りました。
後方の岩峰は今歩いて来たドライチンネンです。大分雲が出てきましたが、最後まで雨に会うことはありませんでした。
旅行中一度もレインウェアーを着ることもなく、好天に恵まれた9日間でした。
翌日早朝コルチナのホテルを発ち、ベネチア、アムステルダム経由で帰国。大満足のハイキング旅行でした。
ツアーリーダーのHさん、ツアー仲間の皆様大変お世話になりました。有難うございます。
そしてお父さん、いつもの優しいフォロー、ありがとう!
お花のアップが未だですが、必ずまとめて後日アップ致しますのでお待ちくださいね。
ここで一旦日常のブログに戻したいと思います。長々とお読みくださり有難うございます。