「オレの背ぐらい積み上げるかな」
こういうときです。勤勉性が培われるのは。
敬愛する児童精神科医・佐々木正美先生から教わりました。
勤勉性は、学校の宿題をしっかりやる、家庭で決められた家事を手伝う、そうしたことで培われるわけではありません。
大人に与えられた課題をしっかりこなすことで勤勉性が培われるわけではありません。
勤勉性は、子どもが自ら課題設定をし、それに向けて一生懸命取り組むときに培われるのです。
その最適な環境が遊び場です。
そう教わってきました。
でも、「子どもが自らに課題設定なんかします?」と思われる方もいますよね?
子どもは自由な遊び環境にいると、必ず、最近接領域の発達課題に無意識に取り組みます。
最近接領域の発達課題とは、今まではできなかったけど、ちょっと頑張ればできそうなこと、ちょっと工夫すればできそうなこと、ちょっと仲間の力を借りればできそうなこと。
今まではできなかった木登りに今日こそはと挑戦する。
今まではできなかった高い所からの飛び降りに今日こそはと挑戦する。
今まではできなかった蓮華の王冠づくりに今日こそはと挑戦する。
さて、落ち葉の山を積み上げる男の子。
やりたくなってやり始めた遊び。やってねと言われた作業ではなく。
大人が作業としてやれば、ただのかったるいことなのに、子どもは嬉々として取り組む。
遊びだから。
やり始めて、さらに楽しくなってきて
「オレの背ぐらい積み上げるかな」
って自ら課題設定をする。
それに向けて、一生懸命頑張る。
年齢が上がってきて、体力もついてきた、知恵もついてきた、きっとできる、と。
もちろん、そんなことを本人は意識せずにですが。
子どもは自ら育とうとする。それを大人は信じて見守りたいですね。
幼児1人 小学生7人 青年9人 子ども17人 大人6人 計23人