どもです~。夜中にこんばんは。
本日の800字です。戦闘シーンが書きたかった……という勢いで書きました。でも戦闘シーンは難しいすよね……
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「リナ!」
鋭い声。それに反応して、あたしは振り向きもせずにその場から飛び退る。次の瞬間、その数秒前にあたしが居た空間に雷撃の槍が落とされる。ズズン、という重い音と、びりびりと空気を震わせる力の余波。振り向いていたら遅かっただろう。
――危なかったぁー!!
胸の内だけでどきどきしながら、あたしは短剣を構え敵を見据えた。……何度見てもグロテスクな有様だ。レッサーデーモン程雑魚ではないとは言え、口もきかない癖に体中が唇だらけのそれは、その唇を一つ震わせるごとに雷撃を仕掛けてくる。
「……ガウリイ」
一声呼んで、目配せをする。それだけで、どうやら相棒は分かってくれたらしい。軽く息を吐いて、彼は無造作に剣を構える。そして走りだす。――偉いぞガウリイ君!
その動きに奴はすぐに反応する。震える唇と彼に襲い掛かる雷撃の槍。それを、ガウリイは時に切り伏せ、時に身を躱しながら軽やかにステップを踏む。わん、つー。わん、つー。
……と、勿論あたしはそれをただ眺めていただけではない。既に詠唱は完成している!
「『烈閃槍(エルメキア・ランス)』!」
精神を直接貫く光の槍。レッサーデーモンなら一撃で葬るその術は、しかし唇魔族にはそこまでは届かない。苦悶の鳴き声を体中の唇から発しながら、その場に立ち止まるのみ。――だがそれで充分。
「ガウリイ!」
「応っ!」
裂帛の気合と共に翻る彼の斬妖剣は、鈍く輝いて魔族を文字通り二つに切り裂いた。
*
「なあ、リナ」
ぽつりと。全てが終わってから、そう呟いたガウリイの妙に真剣な顔に、あたしは少々ドキリとする。
「……何よ?」
そう問うたあたしに、彼は。
「あの魔族、唇いっぱいあったけど結局どれでモノ食ってたんだろーな?」
「そんなもん知るかっ! っていうか、魔族なんだから人間とは食事方法違うに決まってるでしょーがっ」
鋭い声。それに反応して、あたしは振り向きもせずにその場から飛び退る。次の瞬間、その数秒前にあたしが居た空間に雷撃の槍が落とされる。ズズン、という重い音と、びりびりと空気を震わせる力の余波。振り向いていたら遅かっただろう。
――危なかったぁー!!
胸の内だけでどきどきしながら、あたしは短剣を構え敵を見据えた。……何度見てもグロテスクな有様だ。レッサーデーモン程雑魚ではないとは言え、口もきかない癖に体中が唇だらけのそれは、その唇を一つ震わせるごとに雷撃を仕掛けてくる。
「……ガウリイ」
一声呼んで、目配せをする。それだけで、どうやら相棒は分かってくれたらしい。軽く息を吐いて、彼は無造作に剣を構える。そして走りだす。――偉いぞガウリイ君!
その動きに奴はすぐに反応する。震える唇と彼に襲い掛かる雷撃の槍。それを、ガウリイは時に切り伏せ、時に身を躱しながら軽やかにステップを踏む。わん、つー。わん、つー。
……と、勿論あたしはそれをただ眺めていただけではない。既に詠唱は完成している!
「『烈閃槍(エルメキア・ランス)』!」
精神を直接貫く光の槍。レッサーデーモンなら一撃で葬るその術は、しかし唇魔族にはそこまでは届かない。苦悶の鳴き声を体中の唇から発しながら、その場に立ち止まるのみ。――だがそれで充分。
「ガウリイ!」
「応っ!」
裂帛の気合と共に翻る彼の斬妖剣は、鈍く輝いて魔族を文字通り二つに切り裂いた。
*
「なあ、リナ」
ぽつりと。全てが終わってから、そう呟いたガウリイの妙に真剣な顔に、あたしは少々ドキリとする。
「……何よ?」
そう問うたあたしに、彼は。
「あの魔族、唇いっぱいあったけど結局どれでモノ食ってたんだろーな?」
「そんなもん知るかっ! っていうか、魔族なんだから人間とは食事方法違うに決まってるでしょーがっ」
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