その他版権小説です!『鋼の錬金術師』、通称『ハガレン』のハボアイです(`・ω・´)どマイナーとは知りつつも!だって好きなんだもの。
強い女性と犬系男子。萌え。完全私得。
■書いてから、設定がすげー適当なことに気がつきました。色々間違ってたらほんとすみません。
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「ハボック少尉、禁煙よ」
「え、あ......はあ!?」
いつもの東方司令部。いつもの俺の机。なのに、いつものくわえ煙草は美人な上司によってすげなく却下された。
「中尉ー!それまだ火ぃ付けたばっか...!」
彼女によって取り上げられた吸いかけの煙草は、ジュッと音を立てて灰皿に捨てられる。
「ひどいっすよお」
俺の抗議にも、ホークアイ中尉は相変わらずのクールな表情。
「最近東方司令部でも煙草に関する苦情が増えてるの。なので今日から一週間、このフロアが試用期間として全面禁煙になりました。皆さん協力して下さい」
最後の言葉は俺にではなく、周りの皆に向けられていた。
禁煙。俺にとってはほとんど死刑宣告である。
「ハボ、成仏しろよ」
休憩中、声をかけてきたブレダの言葉は、腹立たしい程今の気分に合っていた。
「勝手に殺すんじゃねーよ」
言いつつ、頭を掻く。
さっきから苛々してしょうがない。注意力も散漫だ。こりゃあほんとに煙草が無いとその内死んじまうかも。
「あー。吸いてぇ」
「昼食ったら吸いに外出ようぜ?」
ありがたくて涙が出そうな言葉だ。だが。
「そりゃあ駄目だ。中尉に残りの煙草も取り上げられちまった」
「そりゃまたキツイな」
「俺は誰よりも吸ってるから、たまには吸わない日を作れってさ。出来たらやってるよ」
髪をぐしゃぐしゃかきむしるが、まったく気分は晴れなかった。
俺を見る同僚の目は、皆同情の色をしている。
──くそう、中尉め。大佐が逃げ出して困れば良い。
「んじゃ、後で飴でも恵んでやるよ」
「そりゃあどうも」
「ハボック少尉!」
仕事終わり、特にする事もないので帰ろうとする俺に声をかけたのは、やっぱり中尉だった。
俺から取り上げた煙草を差し出す彼女。
「...いいんすか?」
「ええ。プライベートは自由ですもの」
「そりゃどうも」
喜んで煙草を出そうとする俺に、しかし彼女はストップをかけた。
「今は駄目。もう少し我慢なさい。例えば家に帰るまでとか」
学校の先生みたいなお言葉だ。
「今日一日散々我慢しましたよ」
「もう少し。出来るでしょ?」
「......へーい」
残念ながら俺はこの女上司に頭が上がらない。
「私は大佐にもう少し仕事して貰ってから帰ります」
──そりゃあまた大佐、ご愁傷様。
返して貰った煙草の礼を言ってから、俺はようやく東方司令部を後にした。
「家につくまで我慢、か。おりゃ犬か!」
夜の道を歩きながら文句を垂れる。
まあ、確かに軍の狗ではあるわけだが。
家まであと少し。
しかし。
──我慢の限界。
俺はおもむろに煙草の箱を開けて一本取り出した。それから口にくわえてライターで火を...
「...ん?」
口にくわえた煙草は、なぜか甘い味がする。
──んん?
箱はきちんと俺の愛飲銘柄のもの。
「......シガレットチョコ?」
自宅に帰ると、一人暮らしの家にはなぜか明かりが付いていた。
「お帰りなさい、ジャン」
「...あれ、リザさん? 仕事は?」
なぜか、先ほど別れたはずの上司兼恋人がいる。
彼女は既に髪を下ろして私服姿だった。
──一体いつの間に。
驚く俺に、彼女は何も言わずにキスをした。
...そしてすぐに顔をしかめた。
「やっぱり、煙草吸おうとしたのね」
「......チョコの味、しました?」
どうやら俺は嵌められたらしい。
「あなた、その内肺ガンになっちゃうわよ」
「ベッドの上で死ねるなら幸せじゃないっすか」
「...呆れた」
リザさんは俺と別れた後、電光石火で着替えて俺が帰宅する前に先回りしたらしい。
俺としてはその行動力の方が呆れてしまう。
「そんなに俺に煙草止めさせたいすか?」
「そこまでじゃないけど...ただ」
「ただ?」
重ねて聞くと、彼女は少し頬を赤らめた。
「あなたが飽きもせず毎日吸ってる煙草が、ちょっと憎らしくなっただけよ」
くらり。
相当な殺し文句に、俺は簡単にノックアウトされた。
仕事場では絶対に見せない表情で、そんな甘い言葉を。
「...今日一日くらい、我慢してみせますよ」
あなたが隣に居てくれるなら。
「あら、頼もしいわね」
彼女の柔らかい笑顔に、俺はきっとヤニ下がった顔をしているに違いなかった。
終わり
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さり気なく付き合ってる二人。仕事場では階級呼びで、プライベートでは「ジャン」「リザさん」って呼び合ってるといいよ。萌えるよ。
......という訳で自分なりに頑張って大人っぽい恋愛を書いてみますた。書けてないな。うん。
強い女性と犬系男子。萌え。完全私得。
■書いてから、設定がすげー適当なことに気がつきました。色々間違ってたらほんとすみません。
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「ハボック少尉、禁煙よ」
「え、あ......はあ!?」
いつもの東方司令部。いつもの俺の机。なのに、いつものくわえ煙草は美人な上司によってすげなく却下された。
「中尉ー!それまだ火ぃ付けたばっか...!」
彼女によって取り上げられた吸いかけの煙草は、ジュッと音を立てて灰皿に捨てられる。
「ひどいっすよお」
俺の抗議にも、ホークアイ中尉は相変わらずのクールな表情。
「最近東方司令部でも煙草に関する苦情が増えてるの。なので今日から一週間、このフロアが試用期間として全面禁煙になりました。皆さん協力して下さい」
最後の言葉は俺にではなく、周りの皆に向けられていた。
禁煙。俺にとってはほとんど死刑宣告である。
「ハボ、成仏しろよ」
休憩中、声をかけてきたブレダの言葉は、腹立たしい程今の気分に合っていた。
「勝手に殺すんじゃねーよ」
言いつつ、頭を掻く。
さっきから苛々してしょうがない。注意力も散漫だ。こりゃあほんとに煙草が無いとその内死んじまうかも。
「あー。吸いてぇ」
「昼食ったら吸いに外出ようぜ?」
ありがたくて涙が出そうな言葉だ。だが。
「そりゃあ駄目だ。中尉に残りの煙草も取り上げられちまった」
「そりゃまたキツイな」
「俺は誰よりも吸ってるから、たまには吸わない日を作れってさ。出来たらやってるよ」
髪をぐしゃぐしゃかきむしるが、まったく気分は晴れなかった。
俺を見る同僚の目は、皆同情の色をしている。
──くそう、中尉め。大佐が逃げ出して困れば良い。
「んじゃ、後で飴でも恵んでやるよ」
「そりゃあどうも」
「ハボック少尉!」
仕事終わり、特にする事もないので帰ろうとする俺に声をかけたのは、やっぱり中尉だった。
俺から取り上げた煙草を差し出す彼女。
「...いいんすか?」
「ええ。プライベートは自由ですもの」
「そりゃどうも」
喜んで煙草を出そうとする俺に、しかし彼女はストップをかけた。
「今は駄目。もう少し我慢なさい。例えば家に帰るまでとか」
学校の先生みたいなお言葉だ。
「今日一日散々我慢しましたよ」
「もう少し。出来るでしょ?」
「......へーい」
残念ながら俺はこの女上司に頭が上がらない。
「私は大佐にもう少し仕事して貰ってから帰ります」
──そりゃあまた大佐、ご愁傷様。
返して貰った煙草の礼を言ってから、俺はようやく東方司令部を後にした。
「家につくまで我慢、か。おりゃ犬か!」
夜の道を歩きながら文句を垂れる。
まあ、確かに軍の狗ではあるわけだが。
家まであと少し。
しかし。
──我慢の限界。
俺はおもむろに煙草の箱を開けて一本取り出した。それから口にくわえてライターで火を...
「...ん?」
口にくわえた煙草は、なぜか甘い味がする。
──んん?
箱はきちんと俺の愛飲銘柄のもの。
「......シガレットチョコ?」
自宅に帰ると、一人暮らしの家にはなぜか明かりが付いていた。
「お帰りなさい、ジャン」
「...あれ、リザさん? 仕事は?」
なぜか、先ほど別れたはずの上司兼恋人がいる。
彼女は既に髪を下ろして私服姿だった。
──一体いつの間に。
驚く俺に、彼女は何も言わずにキスをした。
...そしてすぐに顔をしかめた。
「やっぱり、煙草吸おうとしたのね」
「......チョコの味、しました?」
どうやら俺は嵌められたらしい。
「あなた、その内肺ガンになっちゃうわよ」
「ベッドの上で死ねるなら幸せじゃないっすか」
「...呆れた」
リザさんは俺と別れた後、電光石火で着替えて俺が帰宅する前に先回りしたらしい。
俺としてはその行動力の方が呆れてしまう。
「そんなに俺に煙草止めさせたいすか?」
「そこまでじゃないけど...ただ」
「ただ?」
重ねて聞くと、彼女は少し頬を赤らめた。
「あなたが飽きもせず毎日吸ってる煙草が、ちょっと憎らしくなっただけよ」
くらり。
相当な殺し文句に、俺は簡単にノックアウトされた。
仕事場では絶対に見せない表情で、そんな甘い言葉を。
「...今日一日くらい、我慢してみせますよ」
あなたが隣に居てくれるなら。
「あら、頼もしいわね」
彼女の柔らかい笑顔に、俺はきっとヤニ下がった顔をしているに違いなかった。
終わり
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さり気なく付き合ってる二人。仕事場では階級呼びで、プライベートでは「ジャン」「リザさん」って呼び合ってるといいよ。萌えるよ。
......という訳で自分なりに頑張って大人っぽい恋愛を書いてみますた。書けてないな。うん。
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