渡部さんからのメールを紹介します。都教委の実態がよくわかります。
本日(8月22日)、
<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>は
早朝都庁前チラシ撒きをしました。12人参加、約450枚。
チラシの内容は、
・「この国はどこに行こうとしているのか」
・「都教委は東京の子どもたちをどこに連れて行くのか」
・「教育委員会定例会を傍聴して」
というものでした。
その後、都教委定例会傍聴に5人で参加しました。20人の傍聴席に25人が集まり抽選となりましたが、5人は入れました。
定例会では最初に「都立小中高一貫教育校基本構想検討委員会中間まとめ」が報告されました。
それは、「自民党教育再生実行本部」第2次提言案の中の「5歳から義務教育(5・4・4制)大学入試到達度テスト新設」の先取り具体化とも言えるものでした。
簡単に概要を紹介します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<基本的な考え方>
理数を中心に、世界に伍して活躍できる人間を育成するため、児童・生徒一人一人の潜在能力を最大限引き出す新たな教育モデルを構築する。
<教育理念>
理数を中心に、一人一人の資質や能力を発見し伸長させ、世界に伍して活躍し貢献できる人間を育成する。(以下略)
<教育課程>
児童・生徒の発達段階を踏まえた系統的・継続的な教育課程を、4年ごとのまとまりで編成する。
[基礎期(小1~小4)]・[拡充期(小5~中2)]・[発展期(中3~高3]
〇編成の基本的な考え方
・理数系教科等を重視する
・自ら考え、判断し、表現する活動を十分に取り入れる
・発達段階や学習状況に応じた学習方法や体験活動を取り入れる
・伝統・文化に触れたり、地域に関わったりする活動を取り入れる
〇大学等の教育資源を活用した、連続性のある連携
<基本的な枠組み>
〇設置形態 都立小学校を新設、既存の都立中高一貫教育校を改編
〇設置規模 小学校:都内小学校の平均学級数(約14)や標準学級数(12~18)を考慮し、学級数を決定
中・高校:中高一貫教育校の学級数(24)を基本
〇入学・進学 ・適性検査等による選抜を実施
・進学の際に選抜を実施
〇他校からの募集 理数に興味関心の強い児童・生徒に入学の機会を与えため、他の学校からの入学者を募集
〇実施時期 進学の際の選抜・他校からの募集は、全ての区切り(4⇒4⇒4)で実施するかは検討
<設置場所候補及び開講目標年度>
〇設置場所候補
・旧都立芸術高等学校跡(駒場)
小学校1~4年
・都立武蔵高等学校・同校附属中学校(武蔵境)
小学校5~6年、中学校・高校
〇開校目標 2017年度
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この学校は、「児童・生徒一人一人の潜在能力を最大限引き出す」などと述べていますが、決して全都の生徒一人一人を対象にしたわけではありません。この学校は全都でたった一校なのです。
また、「理数系」に優れた子どもたちを選抜して(しかも場合によっては4年ごとに)競い合わせ、あくまでも「技術エリート」を養成するための学校です。
しかも社会的視野の狭い、権力者にいいように使われる「技術エリート」です。戦前・戦中で言えば、零戦や戦艦大和を作り、731部隊で働いた「技術エリート」たちのようなものです。
そのことは、「世界に伍して活躍できる人間」と言いながら、
<教育課程>の「〇編成の基本的な考え方」を見ればよくわかります。
そこには、「世界的な視野」などはありません。その代わり、
「・伝統・文化に触れたり、地域に関わったりする活動を取り入れる」
としか述べてありません。視野の狭さがわかろうというものです。
また、そこには「・自ら考え、判断し、表現する活動を十分に取り入れる」などと述べてありますが、これは「悪い冗談」です。
都教委はこれと正反対のことばかりやっているのですから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日の定例会の議題では、
「来年度都立高校用教科書採択」がありました。
事務局から、「実教出版日本史を選択した学校はゼロです」という提案なされ、傍聴席から不満の声があげられましたが、何の論議もないまま可決されようとしました。
その時、傍聴席にいた根津さんが、
「委員たちは意見を言いなさいよ」と、強く、何度も抗議しました。
それに対し、議長の木村教育委員長は、「退場を命じる。さもなければ法的措置をとる」と述べました。
都教委の職員と警備員たちが入ってきて根津さんを部屋から追い出そうとしました。しかし、根津さんはあくまでも「委員たちは意見を言いなさいよ」と抗議し座り込み、しばらく騒然としました。結局根津さんは職員と警備の人たちに退場させられました。
教科書採択の後、最後に竹花委員が
「最近、教育委員会のあり方が問題にされており、教育委員会は決定機関ではなく、教育長の監視機関のようなものになろうとしている。しかし、教育委員は専門的知識もあり、中立の立場で仕事をやっているから、そうならないように中教審の方によく言ってもらいたい」というようなことを述べ、定例会は終了しました。
そこで私は、大声で次のように抗議しました。「竹花さん、何が中立ですか。あなたたちのやっていることは全く中立ではない。自分たちに都合の悪いことは排除する。これでどこが中立なのだ。どこが公正なのだ。
(全柔連の新監事・山口香氏も都教育委員として会議に参加していましたので)教育委員会の体質は全柔連と同じだ。いくら批判されても改善しようとしない。」
他の傍聴者たちも様々に野次りました。
すると、竹花委員は、よほど頭にきたのか、「名前を言え」と言ってきました。私は再度強く、「都教委は中立でも何でもない。あなたたちは恥知らずだ」と述べ、仲間と一緒に退場しました。部屋の外にいた根津さんは、
「みんなの声が聞こえていた」と言っていました。
根津さんの感想も別途紹介します。(続く)
本日(8月22日)、
<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>は
早朝都庁前チラシ撒きをしました。12人参加、約450枚。
チラシの内容は、
・「この国はどこに行こうとしているのか」
・「都教委は東京の子どもたちをどこに連れて行くのか」
・「教育委員会定例会を傍聴して」
というものでした。
その後、都教委定例会傍聴に5人で参加しました。20人の傍聴席に25人が集まり抽選となりましたが、5人は入れました。
定例会では最初に「都立小中高一貫教育校基本構想検討委員会中間まとめ」が報告されました。
それは、「自民党教育再生実行本部」第2次提言案の中の「5歳から義務教育(5・4・4制)大学入試到達度テスト新設」の先取り具体化とも言えるものでした。
簡単に概要を紹介します。
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<基本的な考え方>
理数を中心に、世界に伍して活躍できる人間を育成するため、児童・生徒一人一人の潜在能力を最大限引き出す新たな教育モデルを構築する。
<教育理念>
理数を中心に、一人一人の資質や能力を発見し伸長させ、世界に伍して活躍し貢献できる人間を育成する。(以下略)
<教育課程>
児童・生徒の発達段階を踏まえた系統的・継続的な教育課程を、4年ごとのまとまりで編成する。
[基礎期(小1~小4)]・[拡充期(小5~中2)]・[発展期(中3~高3]
〇編成の基本的な考え方
・理数系教科等を重視する
・自ら考え、判断し、表現する活動を十分に取り入れる
・発達段階や学習状況に応じた学習方法や体験活動を取り入れる
・伝統・文化に触れたり、地域に関わったりする活動を取り入れる
〇大学等の教育資源を活用した、連続性のある連携
<基本的な枠組み>
〇設置形態 都立小学校を新設、既存の都立中高一貫教育校を改編
〇設置規模 小学校:都内小学校の平均学級数(約14)や標準学級数(12~18)を考慮し、学級数を決定
中・高校:中高一貫教育校の学級数(24)を基本
〇入学・進学 ・適性検査等による選抜を実施
・進学の際に選抜を実施
〇他校からの募集 理数に興味関心の強い児童・生徒に入学の機会を与えため、他の学校からの入学者を募集
〇実施時期 進学の際の選抜・他校からの募集は、全ての区切り(4⇒4⇒4)で実施するかは検討
<設置場所候補及び開講目標年度>
〇設置場所候補
・旧都立芸術高等学校跡(駒場)
小学校1~4年
・都立武蔵高等学校・同校附属中学校(武蔵境)
小学校5~6年、中学校・高校
〇開校目標 2017年度
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この学校は、「児童・生徒一人一人の潜在能力を最大限引き出す」などと述べていますが、決して全都の生徒一人一人を対象にしたわけではありません。この学校は全都でたった一校なのです。
また、「理数系」に優れた子どもたちを選抜して(しかも場合によっては4年ごとに)競い合わせ、あくまでも「技術エリート」を養成するための学校です。
しかも社会的視野の狭い、権力者にいいように使われる「技術エリート」です。戦前・戦中で言えば、零戦や戦艦大和を作り、731部隊で働いた「技術エリート」たちのようなものです。
そのことは、「世界に伍して活躍できる人間」と言いながら、
<教育課程>の「〇編成の基本的な考え方」を見ればよくわかります。
そこには、「世界的な視野」などはありません。その代わり、
「・伝統・文化に触れたり、地域に関わったりする活動を取り入れる」
としか述べてありません。視野の狭さがわかろうというものです。
また、そこには「・自ら考え、判断し、表現する活動を十分に取り入れる」などと述べてありますが、これは「悪い冗談」です。
都教委はこれと正反対のことばかりやっているのですから。
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本日の定例会の議題では、
「来年度都立高校用教科書採択」がありました。
事務局から、「実教出版日本史を選択した学校はゼロです」という提案なされ、傍聴席から不満の声があげられましたが、何の論議もないまま可決されようとしました。
その時、傍聴席にいた根津さんが、
「委員たちは意見を言いなさいよ」と、強く、何度も抗議しました。
それに対し、議長の木村教育委員長は、「退場を命じる。さもなければ法的措置をとる」と述べました。
都教委の職員と警備員たちが入ってきて根津さんを部屋から追い出そうとしました。しかし、根津さんはあくまでも「委員たちは意見を言いなさいよ」と抗議し座り込み、しばらく騒然としました。結局根津さんは職員と警備の人たちに退場させられました。
教科書採択の後、最後に竹花委員が
「最近、教育委員会のあり方が問題にされており、教育委員会は決定機関ではなく、教育長の監視機関のようなものになろうとしている。しかし、教育委員は専門的知識もあり、中立の立場で仕事をやっているから、そうならないように中教審の方によく言ってもらいたい」というようなことを述べ、定例会は終了しました。
そこで私は、大声で次のように抗議しました。「竹花さん、何が中立ですか。あなたたちのやっていることは全く中立ではない。自分たちに都合の悪いことは排除する。これでどこが中立なのだ。どこが公正なのだ。
(全柔連の新監事・山口香氏も都教育委員として会議に参加していましたので)教育委員会の体質は全柔連と同じだ。いくら批判されても改善しようとしない。」
他の傍聴者たちも様々に野次りました。
すると、竹花委員は、よほど頭にきたのか、「名前を言え」と言ってきました。私は再度強く、「都教委は中立でも何でもない。あなたたちは恥知らずだ」と述べ、仲間と一緒に退場しました。部屋の外にいた根津さんは、
「みんなの声が聞こえていた」と言っていました。
根津さんの感想も別途紹介します。(続く)