デジスコ撮影実習日誌

デジスコとデジカメで野鳥や草花を撮影するのが楽しくて実習に励んでいます。 最近では電子工作にはまっています。

新しいピストンができました

2011年09月07日 22時30分37秒 | Weblog
2011/9/7 (水曜日) 晴れ


漏れが少ない(と、思います)新しいピストンが出来上がった。
このピストンはピストンの厚さが15mmと、今までのものの3倍の厚さがある。
ピストンが厚いとシリンダーとの隙間があっても蒸気が漏れていく通路の距離が
長いので、それだけ抵抗が大きくなって漏れが少なくなるはずだ。
(ホントかどうかはわかりませんが、何となくそんな気がします。)
近々このピストンを模型蒸気機関車ZB-1に取り付けて実験してみる予定だ。


↓  5mm厚のアルミ板を円形に加工して3枚重ね、15mm厚のピストンにする。




↓  材料を万力に咥えてカナノコで切断する。 アルミでも5mm厚となると結構力がいる。



steam loco A00 ピストン切り出し



↓  この3枚を丸く削ってから重ねて一つのピストンにする。



↓  案内円のとおり切り取っていく。



↓  大体丸く削ったところ。 これを重ねてピストン棒に固定する。



↓  ピストン棒に取り付ける穴をあける。 これでもうコンパスでは円は描けない。



ピストン棒に固定した3枚の丸いアルミ板はこのままピストンになる。 
ピストン棒からはもう外さない。




↓  ピストン棒ごと万力に咥えて丸く削る。


steam loco A02 丸く削る



丸くなるように削っていると案内円が消えてしまう。
書き直そうとしてもピストン棒に取り付けられているのでコンパスは使えない。
そこでこの治具を使って案内円を描きなおす。




steam loco A01 治具で円描き



↓  きれいに描き直された案内円。 ピストンも大分丸くなってきた。



案内円をたよりに丸くなるように削っていくのだがなかなかうまくいかない。
かなりの偏心が生じてしまう。
そこで何度も偏心をチェックして修正していく。


steam loco A03 偏芯チェック



steam loco A04 偏芯削り



steam loco A05 偏芯取れてきた



偏心も大分取れて丸くなってきた。





最後はボール盤をロクロの代わりにしてまん丸に仕上げていく。





steam loco A06 ボール盤ロクロ



↓  ボール盤ロクロ中も偏心チェックは行う。 全面に傷が付けば偏心は無いことになる。



削り終わり直前はサンドペーパーで慎重に削る。
削り過ぎては今までの苦労が水の泡になるのだから!


steam loco A07 サンドペーパー



steam loco A08 もう少しで



steam loco A08 バンザイ



steam loco A10 コンパウンド




↓  出来上がったシリンダーとピストン。 果たしてその性能は?




慎重に偏心チェックをしたおかげでピストンはシリンダーの中でくるくる回転する。
もし、偏心している場合にはピストンがスムーズに動く位置は一箇所だけで
シリンダーの中では回転できない。
ただ、少し削りすぎたかも知れない。 ちょっと動きが軽すぎる。
だけど前のものよりは良いだろう。
テストするのが楽しみだ。
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シリンダーは何とか出来上がりました

2011年09月06日 21時48分14秒 | Weblog
2011/9/6 (火曜日) 晴れ


季節が秋になって(実習生の季節管理は 9月、10月、11月が“秋” です。)
工作にも熱が入ってきた。
今、もっとパワーが出るピストンを工作しているところだ。
今まで作ってきたピストンは無負荷では結構良く回ってくれたが、実際に機関車に
取り付けて走らせて見るとパワー不足で何か頼りない。
原因はシリンダーとピストンの隙間が大きくて蒸気が漏れてしまうからだ。
そこで今度はこのあたりを気をつけて漏れの少ないピストンを作るのだ。
今まではピストンを先に作ってそれからシリンダーを作る順序だったが、
今回は先ずシリンダーを作って、その次にそのシリンダーにぴったり合うように
ピストンを作ろうという方針で作業を進めている。
そのシリンダーも何とか今日、出来上がった。


↓  シリンダーの前後を塞ぐ蓋を作った。 



steam loco A01 蓋切り出し


steam loco A02 蓋出来上がり


steam loco A03 ポンチ打ち


steam loco A04 ネジ切り



↓  シリンダーを構成する部品がそろった。(一部ピストンの部品もあります。)



↓  あっ、蒸気パイプを忘れていたよ・・・
    パイプをL型に曲げてロウ付けするのだが、その準備は結構大変だよ。 



↓  耐火ボードの囲いの中に吊るしてガスバーナーで炙ってロウ付けする。



steam loco A05 ロウ付け



↓  さぁ、シリンダーを組み立てるぞ・・・・ フランジの半田付け。



↓  蒸気パイプも半田付け。 



steam loco A06 パイプ半田付け



↓  シリンダーの前蓋にも蒸気パイプを半田付け。


steam loco A07 蓋パイプ半田



↓  シリンダーの後蓋はピストン棒が動くパイプを取り付けなくてはならない。
    ピストン棒が真っ直ぐ動作するように取り付けは真っ直ぐにしなくてはならない。



steam loco A08 後蓋半田付け



↓  出来上がったシリンダー。 後はピストンを組み込んで蓋をする。



さぁ、明日はいよいよピストンを作る。
今までのピストンは5mm厚の真鍮板を丸く削っていたのでその厚みは5mmだ。
(当たり前か・・・ でもこの5mmしかない厚みが蒸気漏れの原因かもしれないのだ。)
そこで今度は5mmの厚さのアルミ板を3枚重ねて15mmにしようと思っている。
今までの工作の歩みでは

 アルミシリンダー + アルミピストン

↓          

 アルミシリンダー + 真鍮ピストン



 真鍮シリンダー  + 真鍮ピストン 

と真鍮材料を追求してきたが、今回は15mmの厚さということで重くなるのを避けるため
ピストンをアルミ材で作ることにした。
アルミは柔らかくて加工はしやすいと思うが、磨耗しやすいのではないかと気にかかる。
それに真鍮よりも膨張係数も大きいのでそのあたりも心配ではある・・・・

でも、先ずやってみなくてはわからない。
ダメでもともと・・・・ うーん、そんなことにならないように神様、仏様、むにゃむにゃむにゃ 
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力の出る、漏れの少ないピストンを工作中です

2011年09月05日 21時05分10秒 | Weblog
2011/9/4 (日曜日) 曇り時々雨


いよいよまた工作を再開した。
今までにいくつピストンを作っただろう?
スターリングエンジンのを加えれば10個ぐらいは作っているかも知れない。
最初はアルミパイプとその内径にぴったり合うアルミ棒の組み合わせで作った。
アルミには半田付けができない(大層難しい)ので苦労したが、それよりも
ピストンにする直径15mmのアルミ丸棒の中心に真っ直ぐの穴を開ける方が
もっと難しかった。
何度やっても中心からずれてしまい、ピストンが偏心してしまうのだ。
それでシリンダーの中での動きが渋くて、つい大目に削ってスカスカピストン
にしてしまう。
やがて、真鍮材を使うようになり、工作も少し進歩したが、それでも手で丸く
削るピストンは歪んだり偏心したりでスカスカピストンばかり作ってきた。
最近はインターネットの情報交換でお知り合いになった友人もでき、
いろいろアドバイスをいただくことができるようになった。
いわく、
「ピストンは少し固め(きつ目)の方がいい・・・ 口で空気を吹き込んで
くるくると軽く回るようでは力は出ない・・・」

うーん、そうだったか・・・・
自分が作ったピストンは「軽く回るほうが良いのじゃないか・・・」 と
思って軽く回るように工作していた。
それでZB-1も力が出ないんだなぁ・・・
よーし、今度は少しぐらい固くても漏れが無くて力が出せるピストンを作るぞ!




↓  雨降りの日の退屈しのぎに図面を書いてみた。
    でも、いつも図面のとおりにはできたことが無いんだから、無駄なことだけどね(笑い)





↓  手持ちの工具はこんなものしかありません。 全て手作業で工作するのです。


↓  材料の穴あけは最近、卓上ボール盤を買ったので格段に精度と効率が上がった。



↓  定規とコンパス。 最近は目が悪くなり細かいものが見えなくなってしまった。
    歳はとりたくないもんだ・・・・・


↓  ピストンを作るための材料。



↓  さぁ、シリンダーになる真鍮パイプを切り取ろう。



steam loco 01_パイプ切断


steam loco 02_切口整形



↓ 切り取ったパイプをシリンダーの長さに合わせて卦書く。



↓ 寸法どおりに削っていく。



↓  シリンダーの切り口は正確に直角でなくてはならない。 ピストン棒がシリンダーに
    並行に出ていくんだからね。



steam loco 10 直角チェック



↓  シリンダーの蓋を止めるフランジを作る。 これをヤスリで丸く削る。



steam loco 04_フランジ整形



↓  丸く削り終わったところ。 これから真ん中をくり抜く。



↓  くり抜く穴に沿って細い穴を開ける。 そこにイトノコを通して・・・・・



steam loco 05_フランジ穴開


steam loco 06_糸鋸



↓  シリンダーのフランジ(鍔)らしくなってきた。 これからヤスリで削って整形する。


steam loco 07_ヤスリ掛



↓  シリンダーの蓋を止めるネジ穴を開ける。



steam loco 08_ネジ穴加工



↓  出来上がったシリンダーとフランジ。



steam loco 09_シリンダー






さぁ、シリンダーは大体できた。
明日はピストンを作ろう。
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雨には負けないけど風には負けた・・・・

2011年09月02日 19時48分20秒 | 工作実習
2011/9/2 (金曜日) 雨(台風12号の影響)


台風12号が四国、近畿地方に接近している。 明日の未明にも上陸しそうだ。
その影響でこちらも荒れた天気になっていてとても蒸し暑い。
しかし朝のうちは青空も出たりで案外良い天気だった。
そこで久しぶりに工作をした。
とは言っても台風が近づいているこのときに、いくらおバカな実習生でも本式の工作はできない。
小さな材料を取り出して軽い工作を行っただけだった。

実は先日完成した実習生式蒸気機関車ZB-1はピストンに問題がある。
シリンダーとの隙間が大きくて蒸気が漏れてしまい、力が出ないのだ。
このままでは自分自身を動かすのが精一杯でちょっと上り坂でもあれば止まってしまいそうになる。
いつかは貨車を作りそれを繋いで走らせて見たいと思っているので、先ずこの問題を解決しようと
作業を始めた。

ピストンやシリンダーを作るにはたいていは旋盤という工作機械を使う。
だけど旋盤を持たない実習生は他の方法で何とか工作しなくてはならない。
そしてその方法とは、材料をカナノコでギリギリ切り取って、ヤスリでゴリゴリ削って、
カナヅチてカンカン叩いて作る、全く原始的なもので、精密な仕上げなんて夢のまた夢・・・・
あっちこっち隙間だらけのスカスカピストンが関の山だ。

まぁ、そんなことを言っても少しでも力の出るピストンを作るよう頑張ってみよう。
というわけでピストンやシリンダーを作るための治具の改良をしてみた。



↓  ピストンを削るときになるべく真ん丸になるように削り方の偏心をチェックするための
    治具を作った。 今日はそれを使い易いように改良した。
    (取り付けてあるピストンは以前に作った失敗ピストンです。)






↓  シリンダーの後蓋にはピストン棒が通るスリーブを取り付ける。 ピストン棒はシリンダーに
    対して並行に動作しなくてはならないのでこのスリーブの取り付けも慎重に行わなくては
    ならない。 そこで後蓋にスリーブを直角に取り付ける治具を工作した。
    (取り付けてある後蓋は以前に作った失敗後蓋です。)  



↓  スリーブを取り付けるガイドになる心棒。 面に対して全方向で直角にする必要がある。
    以前の工作ではちょっとずれていたようなので、今日、再調整した。



工作中に雨が降り出した。
時々、バケツをひっくり返したような激しい雨が降ってくる。
作業場の足元にも雨水が流れてきた。
でも、工作は続行だ。  へへへへへ・・・(笑い) 雨には負けないぞぉー





そのうち風も強くなってきた。
作業場にも雨が吹き込んで工具が濡れてしまった。
これは大変だ。 工具が錆びてしまうかも知れない。
仕方がない、作業は中止しよう。

残念・・・・・  風には負けてしまったよぉー(涙)




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模型蒸気機関車工作を振り返って・・・・・・(その3)

2011年09月01日 09時15分05秒 | 工作実習
2011/9/1 (木曜日) 雨


今日から9月だ。
季節は秋に入ったが台風12号の接近で天気はちょと荒れ模様。
先ほどまで激しい雨が降っていた。


昨年の夏の終わり頃にピストンで動く模型を作り始めてその面白さに
はまって今に至っている。
インターネット・サイトにアップされていた画像や情報を参考にして
スターリングエンジンやスチームエンジンを作って机の上で動作させて
楽しんでいたが、何時しかこれで蒸気機関車を作って庭を走らせたい、と
いう思いが浮かびその実現に向ってひた走ってきた。
それも先月、何とか実現して今はちょっと中だるみと言う感じで、
今までの工作の苦労や楽しみを懐かしんでいるというところだ。




↓  機関車を作るって言ったって、碌な道具もないのに、いったいどうやって作るの?
    車輪は?  レールは?  まぁ、何とか工夫してやってみよう。
    車輪は5mm厚のアルミ板を丸く仕上げて、フランジは1mm厚の真鍮板で造って
    それを張り合わせて作った。 なせばなる・・・・ かな?





↓  レールはどうする?  何か適当な材料をさがすさ・・・  材料店でちょうど手頃な
    鉄の平角棒(3mm×8mm×1m)を見つけてこれを利用した。



↓  アルミアングルを使って車台を作った。 



↓  今までに工作していたシリンダーやすべり弁を取り付けた。 何だか機関車らしくなってきた。



↓  机上で使っていたボイラーから蒸気をもらってレールの上を走らせてみた。
    結構力強く動いてくれた。 機関車実現に実かって少し前進した。



↓  機関車に搭載するボイラーを作った。 ロウ付けする前はこんなにきれいだったが・・・


ボイラーの工作ではいつも苦労する。
何度ロウ付けしても穴が塞がらず、空気が漏れてしまう。
その穴を何とか塞ぐと、他に別の穴が開く・・・・
こんなことの繰り返しで工作を投げ出してしまいたくなるが、
そんなことをすれば今までの努力は水の泡だ。
根気良く作業を続けて何とかボイラーを作り上げた。


↓  出来上がったボイラーを車台に乗せた。



↓  ボイラー覆いを被せて一応完成だ。



さぁ、次はレールの工作だ。
これだって全て手作りだから大変だった。
でも案ずるよりも産むが安し・・・  何とかうまくできた。





↓  毎日毎日同じような作業を繰り返してレールを作っていった。  やっともうすぐ円形に
    なるところまできた。



↓  そして直線部分を加えてちょっと広くなるようにしてレールは完成した。



↓  やっとレールができあがった。
    昨日完成したばかりの蒸気機関車 ZB-1 をレールの上に乗せた。 





↓  実習生式模型蒸気機関車 ZB-1 の走行動画です。


steam loco_ZB-1ロールアウト



暑い日も、寒い日も、雨の日も雪の日も、風の日も、朝から晩まで
作業場で工作を続けてやっと完成させたZB-1。
庭に敷いたレールの上を軽快に走ってくれたのでとても嬉しかった。

この工作記事を長らくご愛読くださった皆様、ほんとうにありがとうございました。


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