昨日の記事の続編です。
皆保険が敷かれているお陰で、病気を患って病院や医院にかかった時の医療費の自己負担の割合が低く、その恩恵は計り知れないものがあります。
但しそのために、毎月、高額の保険料、介護保険料も支払わされている私たち。
有難く思う一方、なんだか複雑な心境にも。
その釈然としない気持ちを、最近は折々で感じてきました。
年金暮らしにもかかわらず、三割になってしまったがために、その負担感が一層気になるのかもしれません。
負担感のみならず、介護保険制度そのものに、今、利用している立場から、多少の疑問を感じています。
私は、まだしばらく夫の世話を自分でできると思い、専門の人たちの家への出入りに、かなりの抵抗をしました。
むろんやんわりとですが。
断りたい理由に、私が気疲れしてしまうというのもありました
けれど、病院側や、娘たちの勧めもあり、制度の支援を受けることになった我が家。
その後、偶然の一致かもしれませんが、夫の病状は悪化の一途をたどることに。
恐らく病人も、専門の方々の介護を受けることで、一人で頑張る気力が薄れてしまったのでしょう。
奥の介護ベッドは、フランスベッドよりレンタルしています。
私は、訪問看護師をお願いするまでは、多少不自由でも、夫が自分で何とかできることは手を貸さず、 ひとりで頑張ってもらうようにしていました。
自立の精神は、健康な心身を支える基になってくれると思っていましたから。
もちろん、人工肛門のパウチの取り換えなどは、私の仕事でしたが。
けれど、訪問看護師さんやケアマネージャーさんに、夫が一人でおこなっている事を伝えると、驚かれたような表情をなさいました。
次第に、なんだか自分が薄情な人間に思え、恥ずかしくなり、すべての事を私が世話することに。
ストマーのパウチ交換のみならず汚物の処理、ガーゼの交換など・・・・・・。
その結果、看護師さんと私に頼り切ってしまった旦那さま。
その後の体調の下り坂は、驚くばかりで、一気に弱っていきました。
それに似た現象が、病院の入退院でも見られます。
退院するたびに、夫の体調は悪くなっていく一方。
抗がん剤の点滴治療を受け、その副作用で、気分がすぐれないのは当然ですが。
私には、それだけが、体調悪化の原因ではないように思いました。
完全看護で寝たきり。
看護師さんにすべてをお任せして過ごす期間に、心の元気まで奪われてしまうのではないでしょうか。
自分で尿の処理はできていたのに、突然尿管をつけられてしまったり・・・・・・。
夫の間違った報告を受けて、モルヒネの量が倍になり、一気に体調が悪化したり・・・・・・。
そのたびに、遠慮がちに私は虚しい抗議をしたものですが・・・・・・。
私の意見を取り入れてもらったこともありました。
病院の雰囲気にも独特なものがありますものね~
私も夫を見舞った後、病院を出ると、いつもとは違った疲労感を感じます。
病院通いで疲れた心身を癒してくれるお庭の植物たち
手のかからない常緑のプランツが次第に多くなってきました。
既に、最初に述べたことですが、
介護保険制度が敷かれたからでしょう。
お年寄りが病気にかかると、当然の如く、その制度を利用することを勧められます
昨年まで通っていたT大病院でも、看護師さんから地域のケアープラザー宛のお手紙を渡されましたが、無視を通してしまった私です。
その必要性を、私は全く感じなかったからです。
苦労を伴ったとはいえ、夫はたどたどしい足取りでも、タクシーと電車を利用して、私と一緒に通院ができました。
自力の通院が、夫は介護保険制度を利用するまでは可能だったのです。
病気の治療はお医者様にお願いするのは当然のことながら、せめて、自宅療養における介護は、できる限り夫婦で力を合わせて乗り切りたい。
夫婦でできることを、無駄な支払いをしてまで、他人に頼る必要性はありませんもの。
それを利用すると、二割のわが家の支払いは一月数万になりました。
働きながら親の介護をしている方達にとっては、むろん有難い制度でしょうが。
ケースバイケースではないでしょうか。
昔は、近所のお医者様が往診に見える以外は、介護の仕事は家族の務めでしたものね~
その言葉に対して、病院側やケアマネジャーさんがおっしゃたことは、介護疲れで倒れてお願いするのでは遅すぎです、とのことでした。
最初のうちは、幾度かお断りした私ですが、再々の勧めで、ついに受け入れることにしてしまった私です。
私の場合、狭心症の発作に度々見舞われたり,ひどいめまいを起こし交差点で倒れ、救急車で病院に搬送されたことも、最近ありました。
こんな情けない身では、一人で頑張っていても、すぐ限界が来たかもしれません。
痩せ我慢し過ぎると、共倒れになったりして、却って取り返しのつかないことになるやもしれませんから、難しい問題ですが。
専門の方を頼り始めてから、夫の体調が一気に悪化し、病院に歩いて通院できなくなってしまったのは事実です。
そのために、介護制度の早まった利用には、疑問を感じざるを得ない私ですが、遅かれ早かれ、利用する時は必ずきたでしょう。
その時期を見極める大切さを、自分の経験から、皆様にはお伝えしたいです。
介護制度の早まった利用の疑問点をいくつか述べた私ですが、人にはとても恵まれてきた私です。
主治医のドクターも、お人柄には何お問題点も感じませんし、
ケアーマネージャーさんはじめ、訪問看護師さん、その他個人的にお世話になっている医療関連の方々は、皆さんとてもいい方ばかりです。
麗しいご人格から、学ぶことも一杯で、お世話になっていることに、心から感謝しています。
ご覧下さいまして有難うございました。
ブログランキングに参加しています。
足跡変わりに、バナーにポチッ!を頂けると励みになり嬉しいです。
花のように泉のように