音楽の喜び フルートとともに

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傷と痛み

2008-06-29 01:18:42 | Weblog

額紫陽花の花をみると、いつも思い出す人がいます。華やかだけれど、さわやか、一本筋の通った美しさのある人です。明日も雨らしいです。

痛み止めの塗り薬の効果てきめん。痛みがなくなると、かばう動きがなくなって、以前と変わりない動きが…「痛み」の意味ってなんだろう?

「無痛症」という難病の子どもをTVで見ました。怪我しても「痛み」が無いので、子どもは屋根の上から飛び降りたり、骨折しても治る前に、ジャンプしてまた同じところを折ったりするそうです。一番ショッキングだったのは、乳歯が抜ける頃、歯が一本抜けた翌日、母親が子どもを起こしに行くと、口を真っ赤にした子どもがいたそうです。「ママが喜んでくれるかと思ったの。」歯が生え変わるのを喜んだ母親を見た子どもは、残った歯の全てを自分で抜いたそうです。

「痛み」は、自らの体を安全に保つための情報です。傷がそれ以上広がらないように、自分に知らせ、治療が必要なことを知らせるためのもの、そして、この「痛み」が他人の傷の「痛み」を想像させ、共感を教えてくれます。

象を電流を流した柵の中に閉じ込め、出ようとすると電気ショック=「痛み」を与えることを繰り返します。象ははじめの内、何度も外に出ようとして電気ショックを味わいます。ところが、その内もう、出ようとしなくなります。3日もすると、今度は電気ショックを取り除いても柵を越えようとはしなくなるそうです。

「痛み」を味わいたくないために自ら行動を規制する「痛み」もあります。

じゃあ、今の私のこの指の関節の「痛み」ってなんでしょう?

私の指は固定のためのテーピングをはずして2週間も経つし、握力はともかく、動かした方が良いことはわかっています。だのに、「痛み」は残って、指の動きを規制しています。子どもは全くこの作業が必要ないそうです。大人は全員、このリハビリ、「痛み」をこらえて、動かすと言う過程を経ないと元の動きに戻るのは無理だそうです。

全く、体の安全を守るのためには必要の無い「痛み」であるということははっきりしています。ということは、後のほうの自己規制の「痛み」ってことか…やっぱりだけど、なんかがっかり

傷を受けたことへのショックや、その後、動かせないという恐怖が作り出した妄想っていえないでもない。・・・ショックだけど、大人はみんなそうらしいから、この世間はほとんど妄想で動いているのかも。子どもは元気なだけでなく、固定観念や先入観が少ないから、ちゃんと痛みを正視している。だから、すぐにうごけるってことかな。

そういえば、5年生のとき息子は1ヶ月以上骨折して腕をつっていたけれど、ギブスをはずしたら、すぐ、動いていました。

「痛み」が長引く分だけ、固定観念や先入観が強いのかも・・・いかん、いかん、早く治そう。

とにかくコンサートは成功でした。高齢者方たちのあの子どもか孫を見るような暖かい視線。子どもたちの「エー。もう終わり」って言う声。地域の方々、PTAの方々のみごとな連携プレイと、協力。本当にいい地域でした。こんなところで演奏させていただいてうれしかったです。感謝