音楽の喜び フルートとともに

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奴隷

2009-07-17 21:50:58 | 子ども

この花はよく見ていたけれど、「藪枯らし(ヤブカラシ)」という名前は初めて知りました。どんな木でも這い登って陽をさえぎり、枯らしてしまうからだそうです。別名貧乏蔓(ビンボウカズラ)ひどい名前。身近なものにひどい名前をつけることはよくあります。へクソカズラ、ベンジョムシ、ゴミムシ・・・親しいものにこそ、尊敬と信頼の気持ちを表したいものですが、現実はなかなか難しいようです。

3年生のAくんとBくんは「カラスや!カラスや!」校庭に来たカラスに水をかけようと、出してはいけない水栓をあけて学校の芝生用のホースで実際には自分達に水をかけあっています。
止めに来た私と、C先生は水を掛けられて、あんまり止まらないので、私は濡れながら、水栓を閉じました。
最後に私の顔に水を掛けて、やりすぎたと思ったのか、叱られると思ったのか。突然、Aくんは、私の前に土下座して「先生、ごめん」
「やめて、そんなんせんといて、気持ち悪いわ。そんなことするぐらいだったら、2度とこんなことしないで。」

部屋に入る時間になってもAくんは入りません。覗きに来たEくんに、
Aくんは「俺たち友達やねんな。」E
くん「うん、そうや。なかよしや。」
「おい、E。あれ持ってこい」
「友達に命令するんや。命令されていくのは友達と違って、奴隷ちがうの?」
動きかけてE
くんは、とまってしまいました。
「自分は命令されたっていつも怒るのに、友達に命令するのはOKなんだ。」
私の顔を不思議そうにじっと見て「もう、帰る。」AくんはE
くんの傘に入って、静かに部屋に入りました。

子ども達は、謝るのは屈服すること、友情とは奴隷のように相手の言うとおりにすること、思っているような気がします。
私だって、わからないときがあります。選んで黙っていいなりにするのか?友情からだまっているのか?心から悪いと思って謝るのか?相手をなだめるために謝るのか?自分の立場を守るためだだったりして…。
子ども達といると、自分が曖昧にしてごまかせてきてしまったことに気づかされます。

音楽も、究極はこういう心根が反映してしまうような気がします。子どものおかげで少しずつですが、心の掃除ができるような気がします。