音楽の喜び フルートとともに

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女の加害性

2009-10-09 22:04:56 | 哲学

露草の一種?調べたけれど、わかりませんでした。

テレビを見ていると、NHKのアーカイブス「あの人に会いたい」で随筆家岡部伊都子さんの映像が流れていました。
戦時中恋人を戦地に送った岡部さんが、「死にたくない。」と言う彼に「私だったら、国のために死ねる。」と言ったそうです。その後、戦地で彼は死に、その傷が彼女に女の加害性を気づかせることになったのでした。

一番ドキッとしたのは「女は戦争の被害者のように思っているけれど、違うんです。戦争をとめなかった。万歳といって旗振って戦争に加担したんです。」と言う言葉。

傍観という暴力が、最も目に見えにくく、傷が深い。

傍観は、世界中が加害行為を赦し、世界中が暴力を赦しているという誤った認識を被害者に植え付け、孤立感を植え付け、人を信頼して繋がることを妨げ、二重、三重の2次被害を呼んでしまいます。

暴力の連鎖の構造は、いじめも、性暴力も、虐待も、戦争も驚くほど相似形です。

「あまりにも、知らなかった。深く考えることをしなかった。」という岡部さんはそれから亡くなるまで、この事を見つめ続け、調べ、考え、語り続けられました。