まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

『植田正治の世界』

2016-06-15 09:36:36 | 

図書館に行くと予期していないのに、時々思いがけない本が目に飛び込んでくる。
『植田正治の世界』もそのひとつ。

 

    パパとママとコドモたち 1949年 (裏表紙に美人なママがいる)

「植田正治」さんに関してはEテレ日曜美術館で初めて知って、まだ佐渡通いをしていた頃
東京ステーションギャラリーで開催していた

生誕100年!植田正治のつくりかた 
UEDA SHOJI 100th anniversary 2013年10月12日(土)~2014年1月5日(日)

 こちらを観ている。観ているがブログ記録がない。でパンフレットを探したら出てきたわ。えらい!私。

 

「子狐登場」 狐の面をかぶった少年が ジャンプしているそのその一瞬 劇的だわ

 

きっとなんとなく気になっていたのね、といおうか記憶に残っていたのね。
それで早速お持ち帰りした次第で。

「植田調」とかオブジェ志向「演出写真」 とか言われているけれどほんとにそう。
それってちょっと小津安二郎監督のこだわりに通じるものを感じる。
小道具の位置を定めるのに、「チョイ東京よりもうちょっと鎌倉より」とか言って凄く拘ったエピソード。
それ以上ないという位置はきっとその鋭いバランス感覚にあるのね。

ボクのわたしのお母さん 大好きなお母さんの着物の袖を引っ張りっこしている様子がとても微笑ましい
「童暦」シリーズ
花を持つ少年  
山陰の冬 海のそば 背景に押し寄せる波 
冬の寒い中少女たちが着ているマントは私が子供の時に着ていたのとそっくりでとても懐かしい
少女四態 1939年 少女たちが着ているシミーズやワンピースがこれまた子供時代を思い出させてほっこりする
 

   (webから) ファッションデザイナー 菊池武夫さんと組んだ写真

 

 佐野藤右衛門さんに関してはやはりテレビで初めて知って心惹かれていた。 

「桜は全部下を向いて咲くんです。ですから中へ入り込んで見て、初めて桜も喜ぶんです。横から見ては、全然あきませんものね」
桜守と呼ばれる京都仁和寺出入りの植木職、十六代目佐野藤右衛門が語る、とっておきの桜のはなし。

そうしたらやはり図書館で出合ってしまって。もう即お持ち帰りよ。
「桜を植えてよかったと初めて思ったと語った。」
被災地に桜を植えることになにがしかの疑問を感じていた佐野さんのこの言葉と表情がとても印象的で。
番組内容はこんな感じ。

2月下旬、玉浦西地区に桜が到着し、桜を植える現場では住民が手伝っていた。
佐野さんの指示で桜が慎重に植えられた。被災地に通い始めて3年、初めて地元の人を触れ合いながら桜を植えた。
佐野さんは「ここは皆さんの思いが違う」と話した。佐野さんの桜でお花見することを願い、住民たちは厳しい現実を乗り越えようとしていた。佐野さんは「やっとやりがいがあったとここで感じた」と話した。

 4月中旬、宮城県玉浦西地区ではあいにくの雨の中、花見が行われた。
佐野さんも駆けつけた。震災後、生まれ変わった町の初めての花見だった。皆は桜の木の下で記念写真を撮った。
佐野さんは、残っている心の隙間を埋めたのが桜だと初めて分かった、桜を植えてよかったと初めて思ったと語った。

で、本は聞き手と話をしている言葉そのままに。
佐野さんけっこう、ぼやく、嘆く、怒る、諦める。それが何となくおかしくて、叱られるけれど。
それせも佐野さんの桜守としての情熱はしっかり伝わってきました、はい。

 

 

 

コメント
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