夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『レインツリーの国』

2015年11月26日 | 映画(ら行)
『レインツリーの国』
監督:三宅喜重
出演:玉森裕太,西内まりや,森カンナ,阿部丈二,山崎樹範,
   片岡愛之助,矢島健一,麻生祐未,大杉漣,高畑淳子他

父の手術も無事終了し、翌日の3連休初日は弟に様子見を丸投げ。
私は映画をハシゴさせてもらうことに。
4本ハシゴする時間があったのに、さすがに前日の疲れがあり、
無謀な計画は止めて、3本観るにとどめました。
本作はその1本目。TOHOシネマズ梅田別館アネックスにて。

予告編を観て、正直なところムリだと思いました。
虫酸が走るほど嫌で(笑)、こんなに絶対ムリだと確信できる作品は久々。
それでもやっぱり話題作、本当にムリかどうか確認したい。
できるだけフェアな気持ちで、無の状態で鑑賞に臨みました。
結果、やっぱりムリだったのですけれど、
一応泣けるシーンはあったから、あれとかこれとかよりはマシ。

原作は有川浩の同名ベストセラーですが、私は未読。
忠実な映画化なのかどうかは気になります。
読んでみなあかんと思うけど、この有川浩はひょっとして私にはムリ?

大学を卒業したばかりの向坂伸行(玉森裕太)。
実家は大阪、通天閣を仰ぎ見る土地で長らく営業してきた床屋。
母親(高畑淳子)がついに店を畳むと言う。

東京の食品会社に就職が決まっている伸行が部屋を片付けていると、
高校時代に読んだ文庫本『フェアリーゲーム』が出てくる。
ところが、上中下3巻のこの本の下巻だけがなぜか見当たらない。
あれだけ夢中になった本なのに結末が思い出せず、ネットで調べてみたところ、
その本について書かれたサイト“レインツリーの国”にたどり着く。

サイトの管理人である人見利香(西内まりや)にメールしたところ、彼女から返事が。
メールのやりとりを重ねるうちに、伸行はどうしても彼女に会いたくなる。
双方そう思っているとわかったところで会うに至るが、どうも彼女の反応がちぐはぐ。
イライラした伸行が怒ったところ、彼女は聴覚障害を持っていることがわかり……。

予告編を観てムリだと思ったのは、利香の「がんばってるアピール」
加えて伸行のほうも「オレ理解しようとがんばってるアピール」全開で、
大阪弁を鬱陶しいと思ったのはこれが初めてかもしれません。
もうホント、途中で帰ろうかなと思ったぐらい。(^^;

途中退席を思いとどまったのは、伸行と利香の両母親の演技。
高畑淳子と麻生祐未が控えめな演技で泣かせる泣かせる。
前者は「大阪のおばちゃん」でもあり、台詞の間合いが絶妙でふいたシーンも。
後者からは娘に注ぐ愛情がじんじん伝わってきます。

ムリだと思ったらやっぱりムリだったけど、
中年熟年女優のでっかい心持ちの母親を見せてもらえたから良し。

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