夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『Re:LIFE リライフ』

2015年11月28日 | 映画(ら行)
『Re:LIFE リライフ』(原題:The Rewrite)
監督:マーク・ローレンス
出演:ヒュー・グラント,マリサ・トメイ,ベラ・ヒースコート,
   J・K・シモンズ,クリス・エリオット,アリソン・ジャネイ他

3本ハシゴの3本目。
1本目をTOHOシネマズ梅田、2本目をなんばパークスシネマ、
この3本目はTOHOシネマズなんばにて。

このところ、ヒュー・グラントを見かけるのは2年おきぐらい。
ダメ男を演じさせたら世界一と言われていた彼も、さすがに需要が減ったのかと思いきや、
『コードネーム U.N.C.L.E.』ではダメ男に見せかけて実はキレ者というオイシイ役。
と思ったら、1週間後には主演作の本作が公開で、やっぱり愛すべきダメ男。

マーク・ローレンス監督は、『トゥー・ウィークス・ノーティス』(2002)、
『ラブソングができるまで』(2007)、『噂のモーガン夫妻』(2009)に続き、
ヒュー・グラントとは4度目のコラボとなります。

キースは若くしてアカデミー賞脚本賞を受賞したハリウッドの脚本家。
しかし、受賞作の『間違いの楽園』以降15年間、ヒット作とは無縁。
妻には逃げられ、一人息子にも会えないまま。
腕利きの女性エージェントがあちこちと掛け合うも仕事なし。

やっと舞い込んだのは、ニューヨーク北部のビンガムトン大学で
シナリオコースの講師をしないかという話。
プライドが許さぬ仕事は嫌だと断ろうとした矢先、電気を止められてしまう。
家まで用意してくれる講師の話をのまないわけにはいかない。

シナリオコース受講者の定員は10名。
受講者などいないのではないかと思っていたが、70名も希望者がいるらしい。
「受講希望者全員に数十枚のシナリオを書かせたから、
すべて読んで10名に絞るように」と、学科長のラーナーからお達し。

やる気ゼロのキースは、写真で受講者選び。
自分好みの美人女子学生と、モテそうにないオタク風男子学生のみを選んだうえに、
最初の授業開始後5分で1カ月休講を学生たちに宣言。

好き放題のキースに、ラーナーが当初から忠告していたとおり、
大学の倫理委員長を務めるウェルドンが激怒。
職を失いたくはないと、キースはそれなりの授業を始めるのだが……。

ダメ男の本領発揮、とても楽しい作品です。登場人物もそれぞれに魅力あり。
『セッション』の鬼教師ぶりはどこへやら、J・K・シモンズが強面で涙もろいラーナー。
ジェーン・オースティン命の女教授ウェルドンにアリソン・ジャネイ
シングルマザーの中年女性であり学生でもあるホリーにマリサ・トメイ
尻軽の女子学生、頭の中がお花畑の女子学生に、ゴスっ気のある女子学生。
“スター・ウォーズ”オタクの男子学生がいるかと思えば、
キースが驚くほどシナリオの才能を見せる男子学生も。

ちょっぴりほろ苦いのは青春も大人の再出発も一緒。
キースの心の動きに共感し、いっぱい笑っていっぱい泣けます。

映画ネタも満載ですから、映画好きの人のほうがより楽しめると思いますが、
ヒュー・グラントの自虐ネタだけでも見る価値あり。オススメです。

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