雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

カワサキ単車の昔話-72

2007-08-27 05:51:43 | カワサキ単車の昔話
KAZEとショールーム-2

90年に岡山のショールームを第1号点として開設してから、全国展開を目論んだ

カワサキのイメージ向上もその目標ではあったが、同時に世界一の商品であるモーターサイクル全体のイメージ向上、業界レベルのアップ、意識改革など、ある意味もっと大きく考えてスタートした。

今15年以上が経過して、モーターサイクルショップの規模や店舗は当時と比べて格段に進歩した。
カワサキの当時の動きはそんな流れを造るきっかけになったと思っている。

岡山に続いて、明石のショールームの改装も行い、翌年の91年、平成3年3月3日には札幌にショールーム兼営業所を従来では考えられない規模で開設した。

さらに東京新宿のビルの一階をショールームに、
屋上には「Kawasaki Let the Good Times Roll」の企業理念のメッセージ看板を設置した。
上と下がカワサキだったので、借り物であったのだが「カワサキのビルですか」と聞かれたりすることが多かった。

新宿の駅前からも、電車からも真正面に見えるいい立地であった。
92年7月ごろのことである。

二輪車新聞の根本社長から「業界として嬉しい」と言って頂いて感激したのを覚えている。

その後も、博多の「イムズ」や「神戸ハーバーランド」のビルに従来モーターサイクルなど展示しなかった繁華街のど真ん中にショールームを開設していった。

ただ、金は掛かるのである。1件5000万円以上は掛かるだろう。
ただ、バイク1台の粗利益10万としても、500台分なのである。


今思うといい時代であった。
ゼファーやジェットスキーなど、ニューモデルが無茶苦茶に売れて、7万台の目標を達成しレースも強かったし、KAZEのユーザー活動も5万人を集めて最盛期であった。
億の話も、そんなに経営に影響はなかった時代であった。


だから、出来たのか。
やったから、売れたのか。   いつも議論になるところである。

でも、販売、特にモータサイクルのような面白い商品の販売は、
販売戦略と言うかイメージ戦略の影響は大きいと思っている。それ次第であるとも言えるのである。

特に日本人は、世の中の傾向に追随する、それも流れを造ってしまうほどの勢いなのである。

韓流、ハンカチ王子、そのまんま東みんなそうである。今度の参議院もそうかも知れぬ。
業界の会合などで「1強3弱」と冗談でオチョクラレたりしたが、
台数はともかく、流れの先頭は間違いなく走っていた。

当時、殆ど影の薄かったハーレーダビットソンは、今大型車の分野でトップを走っている。当時のカワサキの行き方に一番イメージの近いのは、ハーレーだと思っている。

ハーレーは本当に、そんなにいい商品なのであろうか?
雰囲気は確かに独特のものを持っているのだが。


そんな風にも思うが、やはり商品かも知れない。
いつまでも、答えの出ない、難しいマーケッテングの課題ではある。

「ショールーム」私にとって懐かしい思い出である。基本戦略の中核課題であった。
今、カワサキワールドが同じコンセプトを引き継いでくれている。
コメント (12)
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