北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

「連合石川政策制度討論集会」に参加

2013-08-01 | 活動報告
 連合石川政策制度討論集会、堅苦しい名称だが、来年度の県予算編成に向け連合石川としての要請項目を議論する場である。構成組織の役員や連合石川地方議員団がずらりと参加する。わたしもこれで3回目の参加である。

 要請項目作成にあたっての基本方針の提案を受けた後、参加者は3つの分科会に分かれ、議論をしていく。
 私は「第3分科会:環境・資源・エネルギー、食料・農林水産業、地域、交通」に参加。

 連合石川は、組織率の低下が叫ばれてるとはいえ、官民様々な分野の労働組合によって構成されるため、現場を熟知した各組織からの政策提言をまとめると県政全般にわたる広範な提言ができあがる。
 とはいえ、その隙間といえる分野もある。行政に対する要望であるから、抽象的な願望ではなく具体的な要請内容にしていかなければならない。そういう意味で、自治体議員の発言の場も多くある。

 私は原案に対し、再生可能エネルギーの取り組み、原発の安全対策や原子力防災対策、世界農業遺産関連の取り組み、地震などの防災対策について追加や補強提案をさせてもらう。

 原発関係は連合にとって意見集約が難しい、微妙な問題である。昨年、1昨年と3.11以降ではあったが、要請項目としてはかなり腰の引けた内容となっていた。

 しかし今年は状況が変わった。先の参議院選挙で連合は、2030年代の原発ゼロを目指すという民主党を支える中心組織として奮闘した。活字としてはまだ明確にしていないが、事実上2030年代の原発ゼロの方針に踏み込んだのである。連合石川も同様の主張を展開した一川保夫氏を推薦し、中心母体として一川選挙を担ったのだから、中央と同様の原発へのスタンスであるはずだ。
 ところが今年は、残念ながらさらに腰がひけた案となっていた。

 原子力規制委員会の新規制基準がスタートし、県も原子力環境安全管理協議会に専門委員会を設けたが、委員の人選大いに問題ありである。フィルター付ベント工事についてはこれまでもここで書いてきたが、安全協定が骨抜きにされている。防災計画もまったく不十分、問題だらけの見直ししか行われていない。原発の賛否は問わずとも県に対する要請項目てんこ盛りのはずである。

 連合石川は当初から原発に対しては安全性の確保、情報公開、住民合意の三本柱で対応してきた。
 今回、国は原発の安全に対する考え方を変えた。これまでないとしてきた過酷事故は起きる、周辺に大量の放射能が放出される、長期の避難もありうるとなってきた。周辺住民の被ばく前提となる防災計画に修正された。当然、連合石川としても原発の安全についての考え方を整理し、県に対してモノ申していくべきだ。
 特に原子力防災に関しては、自治労や私鉄バス、運輸労連など多くの構成組織の組合員が原子力防災の防災業務従事者となる。被ばくの恐れが依然より高まったなか、防災計画は組合員の安全にもかかわる問題でああり、遠慮していたら組合員の安全さえ守ることができなくなる。

 さらに大きな問題は3本目の「住民合意」である。
 当初の計画段階では絶対にありえないといわれてきた過酷事故を想定する志賀原発になったのである。しかも「周辺住民」が少なく見ても30キロ圏となった。この先、再稼働を認めていいのか。まさに連合石川の方針に照らして県民の合意を問うよう県に求めるべきではないか。

 ・・・と、こんな風に連合石川としても原発問題にしっかり対応してほしいと思うが、もちろん私の意見がそのまま通るとは限らない。さて、最終的な要請項目はどうなることか。

 

 

 

 

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