石川県原爆被災者友の会事務局長の西本多美子さんの講演会を旧本小学校で開催。
主催は本小学校の活用を考える会「紀の川文庫」。
講演に先立ち「ゆべし1号」さんが平和の歌を。
4歳のときに広島市内で被爆した西本さん。
なぜ広島?なぜ8時15分?という話から自らの被爆体験、多くの被爆者の体験を通して被爆の実相を生々しく伝える。
まさに生き地獄。
衝撃と涙なしには聞かれない。
会場は旧本小学校の元2年生の教室。
会場や廊下には原爆のパネルが展示されている。
参加していただいた方はといえば、地域の皆さん、市内各地、そして能登町から参加していただいた方もいる。
学校での平和教育を除けば、市民の皆さんを対象にした原爆をテーマにした話は珠洲では初めてだと思うが、教室はいっぱい。
45人の参加。
廊下で聞いていただいた方もいる。
予想以上の反響。
知っていたつもりの原爆の被害がこれほど悲惨とは・・・参加者の皆さんの目は真剣そのもの。
「ショックを受けました」
「継承していかなければと思いました」
「多くの人に聞いてもらいたい」
参加者の4割にあたる18人の方がアンケートでたくさんの感想を寄せてくれたことにもインパクトの大きさがうかがわれる。
原爆と言えば遠いところの話、大きな話と思いがちだが、実は珠洲にも原爆症に認定された方が4人おられおられたとのこと。
参加者の誰1人珠洲に被爆者がいたとは知らない。
差別を恐れ、被爆の事実を隠し、ひとりで被爆の恐怖と向き合い生き続けてこられたからだ。
いまご存命の方はいない。
西本さんはこの4人の方の原爆症認定手続きでも奔走された。
講演は被爆の話から被爆者の権利保障、そして自身の核廃絶の取り組み、そして平和への思いへと熱く続く。
被爆70年、そしてNPT再検討会議の年でもあった今年、西本さんは県内外どころかニューヨークにまででかけ、被爆の実相を世界に広めるため奮闘している。
今日のような話、出来ることなら珠洲中の子どもたちにも聞いてもらいたい。
ところがここ数年は、金沢市内ですら学校からの講演の依頼はなくなったという。
社会が変わるとき、まず教育が変わっていく。
そんな過去の教訓があらためて思いおこされる。
「原爆と人間」パネル展示は8月末までの予定。
毎日曜日の9~12時が開館時間、ぜひ多くの方にご覧いただきたい。
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