北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

もう引き延ばす理由なし 第25回口頭弁論

2018-01-22 | 志賀原発廃炉訴訟


志賀原発を廃炉に!訴訟第25回口頭弁論。
今回はいつも使っている地裁の205号法廷が裁判員裁判のため使用できず、若干狭い202号法廷を使用。
一方、傍聴希望者は原告意見陳述をおこなう山本由起子金沢市議の支援者の方も多く駆け付け、いつも以上に多い。
当然ながら一般の傍聴席だけでは入りきらず、マスコミ席の空いたところも使用し、さらにいつもは弁護団だけ座っている原告側のスペースにもイスを出してきてもらって、法廷は超満員。それでも残念ながら6人が中に入れなかった。



前回が昨年10月2日だったので3カ月と20日という間隔を空けての弁論である。
この間、衆議院選挙があったが、残念ながら原発政策は大きな争点とはならず、安倍政権の続投で終わるという厳しい結果となった。
しかし、年明け以後原発政策にも大きな動きが現れる。
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)が国内全原発の即時廃止などを盛り込んだを原発ゼロ・自然エネルギー推進基本法案を発表。各政党に協力を要請し、野党各党が連携できる可能性も浮上してきた。
この背景には、3.11後の原発なしでも暮らしも経済も破たんしないという現実、そして世界的に急速に進む脱炭素社会への動きがある。
再生可能エネルギーが不安定で非効率なエネルギーだという固定観念はすでに国際的には吹き飛んでしまった。
いまだに原発をベースロード電源と位置づけ、再生可能エネルギーの活用に本腰を入れない安倍政権の原発中心のエネルギー政策は、単にエネルギー政策として世界から遅れをとるだけではなく、日本企業の国際的な活動の足かせにもなろうとしている。
ゼロ炭素社会で火力発電がフェードアウトしていく中、火力をバックアップ電源としてきた原発も最早将来展望はない。

そんな歴史的、そして世界的な動きが進む中での私たちの訴訟である。
提訴から5年半が経過し、息切れや焦りもあるかもしれないが、もうひと踏ん張り今年も頑張ろうと訴える。



意見陳述をおこなった山本由起子金沢市議の報告。
あらためて自分がなぜ原発に反対するのか深く考えるきっかけにもなったとのこと。
幼い頃の原風景、事故後のフクシマ、そして事故後の福島の子どもたち、世界的な脱原発への動き、原発運転の能力も資格もない北陸電力、そして子どもたちの未来と大人の責任。
これらが一本の線につながり、わかりやすく説得力ある陳述をしてもらった。



弁護団事務局長の中田弁護士からは今日の弁論、そして終了後の進行協議についての報告。
この間、北電が訴訟を引き延ばし、裁判所も北電の屁理屈に付き合ってきた。しかし、もうその理由がなくなったことを北電の断層調査の進捗状況や規制委員会への報告書の提出状況などを踏まえ、理路整然と解説する。
次回3月26日の口頭弁論で裁判所は結審すべきとの説明に参加者全員が納得。



中垣たか子さんからは2月3日(土)の「日本と原発 4年後」の上映会の案内。



久しぶりに参加の高橋美奈子さんからは3月31日(土)の柳田邦男さんを招いての講演会の案内(これは後日改めて紹介する)。



次回第26回口頭弁論は結審の可能性もあることから原告意見陳述は事務局長の堂下さん。
3月26日(月)午後2時から。
205号法廷の予定。

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