北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

第36回能登五市議会議員研修会

2012-05-16 | 珠洲市議会
 一日遅れの報告だが、昨日、能登5市議会(珠洲、輪島、七尾、羽咋、かほく)の議員研修会が羽咋市で開催された。78人の議員と事務局が参加。



 今回のメインは谷本知事の講演である。5市議会研修会での知事の講演は初めてとのことで、演題は「最近の県政の課題」。


北國新聞(5月16日)


 主な講演内容は上記新聞記事をご覧いただきたいが、北陸新幹線金沢開業や金沢港13M岸壁整備など金沢における県政のビッグプロジェクトの効果が能登にも波及しているということ、里山里海、食文化の魅力向上などの能登の動きが加賀にも刺激を与え、あるいは3周遅れの能登がもつ都会とのギャップの大きさが今、大きな魅力になっていることなど、饒舌な知事が1時間ほどしゃべりまくり、能登もまんざら捨てたもんじゃないなと思わせる講演だった。
 特に自分の自治体の中だけで物事を考えがちな自治体議員に対し、能登全体、さらには能登を超えたところの動きが能登に影響を及ぼしているということを理解させるという意味においてはいい講演だった。

 もっとも、うがった見方をすれば、中西前知事の置き土産ともいうべき能登空港を実現させて以降、能登にビックプロジェクトの声が聞かれず、金沢ばかりに大型投資が集中している現状に対する批判、不満がある中、金沢への投資の能登への波及効果をアピールすることは県政に対する不満を抑える重要なポイントだということでもある。

 金沢はしばらくハード事業が続くが、能登は地域の資源を活かすソフト事業を中心に発展を図るんだという方向自体は私は否定しない。
 しかし、そうであるなら、なおさら志賀原発はどうする、震災がれきの受け入れはどうなんだということが問われるはずだ。
 世界農業遺産の認定は農業を中心に地域の伝統や文化も含め持続的な発展を求めている。万が一の事故、あるいはガレキ受け入れによる環境汚染は、地域にとって致命的なダメージである。
 政策の矛盾である。整合性が取れない政策が平然と進められているわけで、そういう意味でいうならきれいごとを並べただけの講演であり、残念でもあった。


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