北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

産廃計画を左右する「隣町にある市道」

2016-10-03 | 輪島産廃問題
志賀町に市道が走っている?!
町道の間違いじゃないの?と思ったが確かに輪島市の市道である。
そんなことあるの?と道路法を確認してみると・・・

道路法
第八条  第三条第四号の市町村道とは、市町村の区域内に存する道路で、市町村長がその路線を認定したものをいう。

2  市町村長が前項の規定により路線を認定しようとする場合においては、あらかじめ当該市町村の議会の議決を経なければならない。

3  市町村長は、特に必要があると認める場合においては、当該市町村の区域をこえて、市町村道の路線を認定することができる。この場合においては、当該市町村長は、関係市町村長の承諾を得なければならない。

4  前項後段の場合においては、関係市町村長は、当該市町村の議会の議決を経なければ承諾をすることができない。

※廃止についても同様の手続きが必要(第10条3項)


3項に規定されている通り、隣町にわが市の市道を設けることはできるのだ。しらなかった(^^;)

この隣町にある輪島市の市道こそ、国道249号から産廃処分場の予定地・大釜地区へ入る一本道。
産廃搬入路であり、処分場建設には、市道の廃止と一部再認定の手続きが必要となる。

輪島市議会は9月議会最終日の今日、処分場建設に必要な市道の廃止と一部再認定のための議案を可決した(上記8条2項に基づく)。
ただし、この市道は志賀町内のあるため、輪島市議会の議決だけでは輪島市長は市道の廃止や認定はできない。
志賀町長の承認も必要で(3項)、承認のためには志賀町議会の議決も経なければならない(4項)。

ところがなんと志賀町議会は、業者と輪島市から求められているこの4項の承認手続きを拒否しているのだ。
この産廃処分場計画、志賀町にとってなんらメリットはなく、むしろデメリットばかりだという至極もっともな理由が聞こえてくる。

これでは事業者は当初の計画通りの環境アセス報告書をまとめられない。
事業者はこの事態にどう対応するか。
そして産廃建設に向かって事業者とともに動き出した輪島市と輪島市議会はこの事態をどう受け止め、どう対応するのか。

志賀町は石川県廃棄物適正処理指導要綱に基づく関係自治体であり、単なる隣接自治体ではない。
事業推進に不可欠な環境保全協定締結の相手方である。
業者や輪島市の対応次第では計画はとん挫することになる。
輪島の産廃処分場計画は下水道接続問題に続き、隣接する志賀町を巻き込んだ新たな難問を抱えることになった。


1 コメント

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訂正です (北野)
2016-10-05 10:36:52
10月3日の輪島市議会で廃止を決めた指導は処分場予定地内の市道大釜線のみで、志賀町議会の議決が必要な深谷滝町線の廃止、剱地大釜線の新たな認定についてはまだ議決していません。お詫びし訂正させていただきます。
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