*165*はこうやって・・・

よく噛んで、ゆっくりたっぷり食べつくす
*165*の日々です

上村松園・松柏美術館

2012-06-23 22:53:22 | 学・楽・感
上村松園・松柏美術館


2年ほど前に京都で開催された「上村松園・展」は見逃してしまいました。
その後、テーマ展に出品されている作品をちょこちょこ見ていましたが、
数の揃った展示を見るのは今回が初めてです。

近鉄奈良線・学園前からバスに乗るという、ちょっとした遠征でした。
最寄りのバス停を降りたら、そこに見えるのは大きな池と立ち並ぶ豪邸。
松柏美術館は大きな建物ではないので、すぐには見つかりませんでした。
そして、開いてるの?というくらい静かなたたずまい。
入口も控えめ過ぎ。
その分、絵を見るのにはよい環境です。

一緒に行った娘は、大学で日本史専攻らしいのですが(らしい!)
ゼミの研究テーマにこの上村松園を取り上げたそうです。
また、ややこしいところへ…
娘が、この画家の作品を好きだというのはわかります。
美人画だけれども何か強さを感じる女性が描かれています。
竹久夢二などの、なよとした姿とは少し違って。

一時期、スランプだったと解説にあった頃、
題材として取り入れたのが中国の風俗であったようです。
私はその中の『楊貴妃』を描いた作品が好きです。
平坦な日本画の画材と技法を持って、
薄衣を透かして見せる表現は、
思わず手をかざしてみたくなるほどです。
日本画の人物画は人物以外はあっさりしたもので、
背景というものはほとんど描かれていません。
それと比べて、この楊貴妃は、
部屋の内装などで紙の四隅まで絵の具が敷き詰められています。
珍しい作品と言えるでしょう。

到着時間が遅くなったので、閉館時間ぎりぎりまでいました。
外へ出れば、もう、日は落ちかけていました。
建物を取り巻く広い庭も手入れされた植物でいっぱいです。
梅、桜、つつじ、楓、季節ごとにこちらも楽しめそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする