今から3年ほど前、何を思ったか"卵” を彫りたくなりました。
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理由は覚えていません。
冷蔵庫の中で並んでいる卵を見て、タマゴは簡単に彫れると思ったのかもしれないし、胡桃みたいに2個持って手の中で回すと脳の刺激になると思ったのかもしれません。
実際にやり始めると、タマゴを彫るのは考えていたのと違ってとても大変な作業だったのです…
立方体の木材を丸く仕上げるのは、粘土を掌で丸めてつくるように簡単にはいきませんでした。
四角い角をノコで切って大まかな形をつくります。
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あとは、ひたすらヤスリで削っていくのです。
これがなかなか厄介な作業で、なかなか捗らないのです。
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そして、少しでも削り過ぎると、また、全体を削って形を整えなければならなくなるのです。
おまけに、全体が丸く仕上がってくると、ヤスリで削る際に卵を押さえている指がツルツル滑ってなかなか思うように削れないのです。
モノづくりはどれも大変でしたが、つくっている途中でこんなにイライラしたのはこれが初めてでした。
そんなことを考えれば考えるほど、本物のタマゴは涼しい顔をして、均整のとれた完璧な姿を私に見せつけてくるのです。
「自然の造形は神様がつくられたからこんなに美しいんだろうか…」
信心深い方ではない私でしたが、そんなことまで考えてしまいました。
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見た目と違いなかなか苦労したタマゴづくりでしたが、性懲りもなく、私はもう一つタマゴをつくっていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/89/3bc76555b5d39e676692644136fea73c.jpg?1600930429)
やはり、制作理由は"ボケ防止“ だったのかも…?