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蔵のまち、喜多方から
素晴らしい仏像を拝顔して巡りました。それぞれ喜多方を代表する仏像です。
中善寺・薬師如来坐像を紹介します。
爽やかな天候に恵まれて街を一歩出ると、何処の田んぼでも稲刈りの最盛期です、その忙しい時なのですが、
それぞれのお寺の檀家の総代の方や、当番の方に無理をお願いして薬師堂や観音堂を開けて頂きました。
軽トラで、稲刈りの田んぼから駆け付けていただいた方も居ます、皆さんご協力ありがとうございました。
お客様一行は首都圏からお越しの仏像には造詣が深い皆様です。それぞれの仏像を拝顔して感嘆の声を発していました。
上の画像は中善寺・薬師如来坐像(国重要文化財)と両脇侍です。
八十八センチ余りの坐像です、円満な表情と流れるような衣の襞に優美さを持った像、平安時代後期に活躍した仏師・
定朝が完成させた「定朝様」と呼ばれる穏やかな作風だが気品のある像。、京都で造られこの地にもたらされた像です。
ヒノキ材を用いて一本の材で彫りだして前後に一度割ってから再度剥ぐことから「割矧造」といわれる技法で造られています。
漆箔を施す本格的な仕上げになっています。台座や光背は後に造られたものです。日光菩薩・月光菩薩も本尊より新しい時代の作です。
会津地方の定朝様の仏像では最も秀麗とされる薬師如来像です。
二回の修理の手が加えられていますが、一回目は延慶3年(1310)二回目宝永4年(1707)で現在の台座や光背はこの時に造られたと考えられるそうです。
同じ薬師堂には栄昶(えいちょう)住職が元禄16年(1703)住職になってから書き写した大般若経六百巻が納めてあります。
農繁期を過ぎてから機会をつくり是非拝顔に訪れてみてください。 お問い合わせは喜多方観光協会へ・TEL0241-24-5200へ。