こないだおもしろい話を聞かせてもらいました。
昨年度まで山間部にある極小規模校に勤めていた先生です。
若い男性の先生で,そこでの運動会の話をしてくれました。
完全複式校で,教諭はわずかに3人。
体育主任だったその先生は,進行をしながら,スターターをして,さらに審判までしていたそうです。
「スターターしてて,審判ができるの?」
「よーいドンでピストル打ったら,走ってゴールテープを持ちに行くんです。」
おもしろい話,といっては失礼ですが,思わず笑ってしまいました。
毎日忙しい業務に追われる学校の先生たち。
学級担任としての仕事が中心の先生がほとんどでしょうが,その学級担任という仕事を見ても,実に業務は幅広いです。
学習指導や生活指導など子どもへの直接的な指導も当然あるし,学級会計など事務的なこと,保護者会の打合せなど対外的なことだってあります。
それらに加えて,経験を重ねるごとにさらに仕事の幅は広がります。
まず校務分掌で任される仕事が増えます。教務,研修,保健… 先生によっては,学級担任よりもこちらに重点を置かなくてはいけない先生だって出てきます。
また校外の研修サークルなどに協力する先生もいるし,スポーツ少年団をみる先生,地区の体育連盟で行事運営に関わる先生もいます。
本当に,多くの仕事をしているんですよね。
きっと,このような大変さは,他の色々な職種にだってあります。
その大変さにグチをこぼすことは当然ありますが,自分のライフワークとするのに十分な価値があると,私は思っています。
・・・と,変な哲学っぽい話で横道にそれる前に今回の話。
このような大変な量の仕事に取り組んでいる先生たちに,ぜひ紹介したい攻略法があります。
自分の仕事の実績を記録する!
ということです。
先生たちには,子どもたちとの深い関わり合いや,同僚先生たちとの研鑽の中で,みんなそれぞれに,コツコツと実績を積んできています。
その中には,先生としてうれしい出来事も,悲しい出来事も,成功も,失敗もあるでしょう。
それら全部が,先生の実績です。
せっかくなら,その貴重な実績,自分の仕事の足跡ともいうべきものをしっかりと記録していきたいものです。
記録しなければ「思い出」としてのみ記憶に残りますが,残念ながらそれらは忘れられていくことも多いのです。だから,記録が必要です。
それが,将来の自分がさらにこの仕事を続けていく上での指針となるでしょう。
学校の研究史などとは違います。自分だけの「仕事史」です。これは貴重です。
しかし,何度も述べているように,学校の先生は忙しい。
小まめに自分の仕事の記録を残していくことは難しいですよね。
だから,記録が残っていくように,自ら意図的に作業をしなければなりません。
私が実践しているのは,次の4つのことです。
・年度末に「学級経営」「校務運営」「校内研修」「校外研修」「その他」の項目ごとに実績を記録する。(例:クラス全員が水泳25m達成 道徳研究授業「生命尊重」 町職域バレー大会優勝 など 何でも記録する)
・毎日の学級通信を発行し,クラスの成長を記録する。
・教育実践記録(論文)をつくる。
・自分の実績を日記やブログなどに記録する。
これらの記録を時々は振り返り,仕事の思いを新たにしています。
まだまだ未熟で,その実績といっても微々たるものですが,いつかこの自分だけの「仕事史」が誇れる日が来るといいなと思っています。
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