「今日勉強することは,絶対に覚えましょう。中学生になっても,高校生になっても必ず必要なことですからね。」
先生は精一杯の熱意をこめて,あの手この手工夫して,子どもたちの指導にあたります。
(これは必ず覚えさせたい)というときこそ,力を込めます。
特に,子どものがその分野が苦手だったり,あまり意欲的でないときこそ,こちらも必死になります。
この努力は必要ですよね。
その工夫次第で,子どもの定着も変わってくるし,何よりそこに先生は責任をもつべきでしょう。
そこで忘れてはいけないことは,この努力,責任は,継続していくものだということ。
授業の工夫のおかげで,その一時間は子どもたちがよい反応を示したとしましょう。
そこで先生は「やった。覚えてくれただろう。」と思うけど,そこで終わっていけないということです。
私もよくしてしまいがちです。
あとになって,「あれ?前はできたのに?なんで?」となっちゃいます。
基本,人間は忘れていくものです。
「覚える」という活動には,それなりの規則性があります。
覚えさせたいことは,「一時間に集中して」ではなく「時間を分散して何回も」!
これは効果的な学習法の王道とも言えます。
人間の脳のメカニズムです。
一時間にどれだけ印象的なことを取り入れたからといって,脳は忘れていく。(自然と情報を整理していく)
その印象の度合いで忘れていく程度も変わってはくるが,たった一回で100%を保証することはできません。
それよりも,何回もたたきこむことです。
何回もたたきこまれることで,脳(海馬)は「あぁ,これは大事なんだな。よし,情報として留めておこう」と記憶を確かにします。
受験勉強などがまさしくこの重要性を表していると思いますが,これは何も学習に限ったことではないようです。
私たちだって,たった一日を一緒に過ごした人より,時間は短くても近所で何度も顔を合わせ,あいさつを交わす人の方が親しみを感じるものですよね。
うん,確かに。
だから,授業においてもこの原則を踏まえておくことです。
「今日勉強することは,絶対に覚えましょう。中学生になっても,高校生になっても必ず必要なことですからね。だから,今日だけでなく,明日もあさっても,一週間後も復習をしますよ。」
こう言ってあげましょう。
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