小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

このプリント終わったら何するんですか~

2010-07-07 18:47:54 | 授業中の攻略法

先日,PTA愛好作業がありました。

早朝に大勢の人が集合し,会長から作業の内容や分担が説明され,

「それでは,がんばりましょう。みなさん,作業に取り掛かってください。」

一斉に作業が始まりました。

みんな,せっせと汗を流しています。

汗を流しています…

汗を流しています…

時間が経って,貧弱者の私は思いました。

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(…窓ふきが終わったら何をするんだ?何時までするんだ?)

いい大人だったら,窓ふきが終わったら自発的に別の作業をするのでしょうが,私の頭にはふとそう浮かびました。

しっかりした大人だったら,プリントで作業は何時までと確認しているのでしょうが,私は見ていませんでした。

だから,作業の前に,その2つをぜひ教えていてほしかった…!

という,貧弱者の私の意見は,子どもが学校で何かに取り組むときも同じだと思うのです。

必ずゴールと時間を示す!

これを,スタートの段階で欠かさずしてあげることです。

例えば,算数の練習問題。よくありがちです。

先生「では,教科書35ページの練習問題を始めなさい。」

15分後

子ども「先生,終わったら何をするんですか?」

先生「終わった人からドリルの15番をしなさい。」

10分後

子ども「先生,それも終わったらどうするんですか?」

先生「終わったの?じゃあ… ドリルの16番もしましょうか。」

子ども(ハァ・・・)

5分後

子ども「先生!終わりました!次は!」

次第に,教室中がザワザワとしてくるのが目に浮かびます。

先の見通せない子どもは,活動に取り組みながらも,意欲がそこまで上がらず,どことなく不安定です。

ゴールが伝えられないまま,走らされるのは大変ですよね。

そうならないためにも,「どこまでしたら終わり。」「時間は○時まで」と,はっきり示しておくことです。

それでいて,初めてやる気になれます。

運動会前,校庭の石拾いをさせるにも

「先生の笛がなるまで拾いなさい」と

「30個拾ったら休み時間です」

といわれるのでは,子どもたちの活動の活発さが違ってくるものです。

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俄然,「30個」というゴールがある方がやる気が出ます。


テストの採点っていつしてます?

2010-07-05 18:37:49 | 教師の仕事術の攻略法

新採のころ,テストを家に持ち帰り,夜遅くや土日に採点していました。

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しかし,家でしても集中しないし,とても時間がかかってました。

こんなくせがついてしまう前に,テストの採点の仕方について考えてみてよかったと思います。

きっと,中学・高校とテストを受けてきて,テストとは厳密に採点されて,数日後に返ってくるものだという思い込みができてしまっていたのかもしれません。

しかし,小学校のテストとは,そんなスタイルでなくてよいことに気付きました。

一年に何度もするこの「テスト採点」という仕事。

できるだけ効率的にしたほうがいいことは間違いないですよね。

となると,

テストはその場で採点し,その時間に返却し終える!

とういことをめざすようになりました。

小学校のテストでは,これが十分に可能です。

とにかく,テストが終わった子からすぐに提出させます。(もちろん見直しを自分なりにすることは,はじめのうちに指示をしておいて。)

そしたら,それを受け取るなり,先生はその場ですぐに採点をします。

このとき,次から次に子どもたちがテストを持ってくるから,できるだけのスピードで採点しなくてはいけません。

そのためにはまず集中力。

これは,子どももテストをしているし,次々と持ってくるテストを目の前にすると,自然と採点する教師も集中できます。

次に速く,しかもしっかりと採点する目を養うことです。

このために,一人目の子が持ってくる前に,十分に解答に目を通しておき,ある程度暗記しておくといいですね。

加えて,子どもたちは,どの問題で,どんな間違いをしやすそうだ,ということをイメージしておくと,採点は一気に速くなります。

このやり方を心掛ければ,かなり速く採点ができます。

そして,十分にその時間内に採点も,返却もし終えることができます。

私は,若いころに初めてこれができたときは,驚くと同時にとてもうれしかったのを覚えています。

少しオックウに感じていた作業が好きになったほどです。

そして,何より子どもたちが喜びました。

それはそうですよね。

子どもは,テストの出来がとても気になる。早く結果をしりたい。

しかも,早く返ってくれば,それだけ記憶も印象も新鮮で,学習を深めることができるでしょう。

※ちなみに,テストを出し終えた子たちは,その後,ザワザワとならないように,本を読むとか,ドリルをするとか,はっきりと指示をだしておくようにしましょう!

※テストの返却が遅い先生は,保護者にも評判がよくないようです。

やはり,いろんな意味で,テストはできるだけ早く返すにこしたことはないですね。


叱りはじめてから,30分経過

2010-07-03 14:24:49 | 学級生活の攻略法

子どもの叱り方を考えたら,本当にたくさんのことが浮かんできました。

「どう叱ればいいか」

これは絶対に一言では言えません。

1パターンな叱り方で,すべての子どもに,すべての出来事にうまくいくなんてことはないでしょう。

「こういう子には,こう叱った方がいいのではないか」

「ああいう場合には,ああ叱った方がいいのではないか」

それらが,これまでに多くの子を叱った経験とともに,頭に浮かんできます。

当り前のことだけど,やはりできるなら子どもを叱りたくはないものです。

子どもは落ち込みます。

先生も落ち込みます。

体力もつかうし,頭もつかうし,気もつかうし…

けど,叱らなくてはいけない。そんな役割が先生にはあります。

叱る側,叱られる側の双方のことを考えると,とりあえず共通して言えることは

短く,端的に叱る!

ということがのぞましいでしょう。

叱ることの基本のように思います。

ときに,叱るのがながーーーい先生もいます。

ずーーーーーっと先生が怒鳴ったり,くどくどと説いたり,同じことを繰り返したり,しています。

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叱られている子どもはどんな気持ちでしょうか。

思うに,こういう叱り方をする先生は,子どもを叱るというより,自分が納得いくために長い時間をかけているようにさえ感じます。

叱り出すと長い先生は,子どもたちからは,どうしても嫌がられてしまいますよね。

短く・端的に叱りたい。それは

1.言葉とは,少ない方が分かりやすい

2.楽しい話題ではないのだから,時間をかけたくない

3.そういったことにエネルギーも余計に使いたくない

4.ある子を叱っている間に,クラスの他の子の活動を停止させすぎてはいけない

5.「叱る」ということは「本気」の行為だから,それにこめる熱意や集中力は短時間しか継続できないはず

ということが,相方に言えるでしょう。

叱り方がうまい先生は,短い時間の中で,端的な言葉で,ズバッと叱ります。

子どもの心に届く叱り方をします。

そして「はい!おしまい!顔を洗っておいで!」

と気持ちよく切り替えます。

そんな叱り方には,子どもたちも共感をし,反省もしやすいものでしょう。


高学年女子とのかけひき!

2010-07-02 17:44:27 | 「教師-子ども」関係の攻略法

高学年女子とは,まったく先生にとっては大きな存在になりがちです。

もちろん高学年女子の中にも個人差はあり,まだまだ幼くてかわいらしい子もいれば,男の子のようにやんちゃな子もいます。

が,特に目立つのは男子よりも「おませ」な感じに成長してきている女子です。

いい面もあります。

頼もしいリーダーシップをとって,クラスをまとめてくれたり,やんちゃな男子たちを落ち着かせてくれたり。

こういう力をもった子たちがクラスで生き生きしだすと,かなりパワフルです。

もちろんその力の向く先が,学級経営上正しい方向に向いていることが前提となりますが。

そして,この「おませ」な高学年女子に手こずることも多いですよね。

思春期真っ只中で,いろいろなことに反抗的です。

他者からの目が異常に気になり,自分という存在が不安定です。

ことさら,担任の先生なんていうのは,そういった自分の中のトレンドや,処理しきれない感情をぶつけるのには一番の標的なのかもしれません。

こういった子たちのために,教師との個人的な関係が崩れるだけでなく,その子のクラスでの「ボス」的な地位が高く,学級全体の雰囲気を壊してしまうことも少なくありません。

本当に,高学年担任がとても頭を悩ますところであります。

そして,担任の先生が男性か女性か,若いか年配かということで,その女子の反発の度合いも変わってきたりもします。

私の場合,いわゆる「若い」「男性」担任でした。

だからこそ悩んだことも多かったように思えます。

高学年担任が多かった中で,この子たちといかにつき合っていくかを深く考えるようになりました。

1つめの攻略法はこれです!

「押す」「引く」を巧妙に使い分ける!

異性に対して「押す」だの「引く」だの言うと,恋愛のテクニックのように思われますが,その要素は十分に大きいと認識したほうがいいと思います。

おませな高学年女子と向き合うときには,大人の男性と女性が関係をうまく保つための方法を駆使するくらいでちょうどいいようです。(恋愛に未熟なわたしが恥ずかしい話ですが)

「押す」とは,積極的に働きかけて,基本的にほめることです。

漢字がよく書けていた,掃除を無言でできた,隣の子に消しゴムを貸してくれた…

気難しいこの子たちには,まれな光景かもしれませんが,もしほんの少しでも立派な姿があったときは,それを見落とさずに(他の子たちと同様に,もしくはそれ以上に)しっかりほめてあげましょう。

すると,この「押す」を繰り返していると,この女の子たちは調子に乗り出します。先生に対してだってえらそうな態度をとってきたり,ほめられること自体を「うざったい」のように反発し出します。

次に「引く」です。

「引く」とは,ちょっと冷たくすることです。もちろん本気ではありませんが,その子に対してちょっと無関心を装います。

ほめるべきところでも,軽く受け流してみましょう。

すると,この子たちは動揺します。「なんで?」と,不安になったりもします。

それがねらいです。

そうなると,気難しいこの子たちだって,逆に先生への期待や,「ほめてもらいたい」「かばってもらいたい」の気持ちが強くなってきます。

いつもよくしてくれた人が冷たくなると,誰だってそうでしょう。

こうして高学年女子の気持ちを離さずにつかんでいることができれば,この人間関係は教師側に主導権があることになります。

タイミングとしては,「押す」が続いて,女の子が調子に乗りそうになってきたら「引く」へと転換したいです。

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完全に調子に乗ってしまったあとでは,少しやっかいになってきて,「引く」の効果も薄れがちです。

割合としては

「押す」:「引く」=7:3(もしくは8:2)

くらいが適切だと感じます。

間違っても「引く」の割合を大きくしないようにしましょう。そうすると,もう女子たちは全面対決をのぞんで鼻息を荒くしてしまいます!