小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

「先生のデジカメ触らせて!」 …ガシャ 「あ~!!」

2010-07-16 18:36:59 | 教師の仕事術の攻略法

子どもは先生の持ち物に興味津々です。

先生が持っている文房具,洋服,腕時計,そしてパソコン。

教師が何も言わなければ,まだ良識のない子どもたちならどんどんそれらのものに手を伸ばしてきます。

「先生のコンパスかっこいいね~!」

「先生のズボンこんなところにチャックがあるよ!」

「先生の腕時計いくらした?100円?」

「ぼくパソコン知ってるよ。ここ押したら音楽流れるでしょ!」

とても愛らしく,かわいいものです。

本心としてはそのまま放っておいて,遊ばせてもいいほどですが,そうもいきませんね。

一つは,あまりに度が過ぎると先生が仕事をしづらくなります。

もう一つは,トラブルの元になりがちです。

「さとるくんがデジカメさわったら壊れたよ!」なんてことになったら,先生もですがさとるくんもかわいそうです。

だから,やはり基本的には先生の持ち物には勝手にさわらないようにさせましょう。

効かないのは,触ってくる子一人一人に対して「触ったらダメよ!壊れるよ!」とイチイチ注意することです。

逆に,いやがる先生とのやりとりを楽しもうと引かない手強い子どももいますし,30人いたら30回注意しなくてはなりません。大変です。

触ったがために,大変なことになるエピソードでビビらせる!

これが一番効果的かと。

まず,こんな注意ごと,約束ごとは一人一人にではなく全体に話すことが鉄則です。集団の決まりとなれば,破りにくいものですから。

エピソードの例

「3年前に,大変なことが起きたんです。Aくんという子が,いつも先生の持ち物に触っていたんです。注意されても聞かなくてね。ある日,先生のパソコンを触ってたら,いけない操作をして壊れてしまったんです。パソコンとは何十万円もする高価なものです。当然Aくんのお父さんとお母さんが来て謝って,弁償することになってしまいました。」

「Bさんは,いつも先生の机の周りにいていろいろと手を出す子だったんです。ある日,先生が机の上に置いていた電卓がなくなったんです。とても慌てて,みんなで探しました。するとある子がこう言いました。「Bさんが持ってるかもよ。だっていつも先生の持ち物に触ってるもん」Bさんはみんなから疑われてしまったのです。」

こんな感じですね。

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こんな話には,子どもはビビります。絶対そんな事件には巻き込まれたくないと思うでしょう。

「だから,先生の持ち物には勝手に触らないでくださいね。約束ですよ。」

これらのエピソードは本当の話でもいいし,作り話でも構わないと思います。なにより子どもに悲しいトラブルを起こさせないためのものです。

あとは,いかに先生がリアルに話をできるかです!

年度初めに,全体指導として「絶対に触らない約束です。」というのはもちろんですが,それだけでは心配なので,もうひと押し。


ノートの役目は3つある

2010-07-14 18:04:58 | 授業中の攻略法

私は今年1年生を担任しています。

1学期も終了に近付いてきた今日,最後の国語の授業でノートをチェックする機会がありました。

ふと,子どもたちが今日書いたページとともに,一番最初のページも見てみました。

私「わぁ~」

子ども「わぁ~」

二人が声をそろえたのは,同じ気持ちでした。

「前よりも,ずいぶん字が上手になったんだねぇ」

最初のページの字は,ねずみが這うような,まだ字ともなりきれない字でした。

今日の字は,まだまだ形は整っていませんが,しっかりとしていました。

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1年生の指導の楽しさの一つが,どの学年よりも成長がはっきりと目に見えやすいことでしょうね。

とてもうれしくなりました。

さて,

この「ノート」の役目を考えてみました。

子どもたちが授業で頻繁に使用するノート。

整理して考えてみると,

ノートの役目は「整理する」「考える」「練習する」に分けられる!

と思います。

◆「整理する」…学習していることを,分かりやすくまとめること

◆「考える」…自分が考えていることを,ノートに表わすこと。また,表わしながら考えること

◆「練習する」…国語の漢字の繰り返し練習や算数の練習問題などに取り組むこと

この3つの機能に分けられると思います。

ノートの役目はいつも同じではありません。

授業の場面によって変わってくるのですね。

そのノートの役目を,まずは先生がしっかりと把握した上で,ノートを書かせる際にも意図的な指示を出せるといいですね。

今,子どもたちに書かせているのは,整理させるために書かせているのか,考えるために書かせているのか,練習するために書かせているのか。

それをはっきりさせると,どんな指導をすればいいかもはっきりしてきます。

「整理する」ために書かせるのなら,見ための分かりやすさや字の丁寧さにこだわるべきです。

「考える」ために書かせるのなら,思ったまま,えんぴつの走るままにのびのび書かせていいでしょう。

「練習する」ために書かせるのなら,あとで見返しやすいように番号をつけたり,またたくさん書けるように効率的に書かせたりしたいですね。

そして,高学年であれば,この3つの役割を教えてあげるのもいいですね。

その場その場で,どのようにノートを使えばいいか,子どもたちに考えさせて,書く習慣をつけられると,これはかなりな学力といえるでしょう。


「あ,今のしゃべり方かっこいいかも」

2010-07-12 22:18:56 | 教師力UPの攻略法

教師としての腕を磨くために…

・研修会から学ぶ

・本から学ぶ

・子どもから学ぶ

・○○から学ぶ  ・・・・

どこから学ぶかというのを,たくさん持っている先生になりたいものです。

そのためには,まずアンテナを広くひろげていること。

なんでも自分のキャリアアップにつなげるんだという,広い目を持っている人は強いですね。

もう一つは,謙虚な姿勢でしょうか。

学校の先生はえらそうにしがちです。

子どもの前でえらそうにしているから,自分はえらいんだと勘違いしがちです。

そうならず,だれからでも謙虚に学ぼうという姿勢を持つことですね。

それができる人は,

身近な同僚から堂々とパクる!

ということだって惜しげなくできます。

例えば,学年朝会。

同学年の先生が,子どもたちを一瞬で静かにさせる,工夫ある指示を出したとします。

(お,すげぇ)

そう思ったら,そっくり頂戴してしまいましょう。

(隣の先生が言ってたことをそのまま使うなんて,気が引けるな…)

いえいえ,そんな遠慮はいりません。

例えば,職員会議。

新しく赴任してきた先生の提案の仕方が,とてもスムーズで分かりやすい。

(かっこいいなぁ)

それも,そっくり頂戴してしまいましょう。

(まねしてるって思われたら恥ずかしいな…)

ヘタな提案で時間を使われるよりよっぽどマシです。(笑)

「何かパクれるものはないだろうか!?」

そんな目で同僚の先生たちを見ると,また普段の活動もおもしろくなります。

学校の先生は転勤を繰り返し,何十人何百人という先生と出会います。

そこで出会った先生の数だけ,先生としての個性があり,指導法があるはずです。

それをできるだけ自分のものとして吸収させてもらおうという姿勢がある人と,ない人では,出会いの価値が違ってきます。

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同僚からパクって,自分を高めていける。

公務員の転勤は大変ですが,転勤のよさの一つととらえましょう!


「これ,だれがやったの!!」 …は,苦い思い出に

2010-07-11 11:08:03 | 学級生活の攻略法

先生の知らぬ間に,教室内ではトラブルが起きます。

「しょうたくんのくつが隠されてます!」

「みゆさんの机に中に,ゴミが入れられています!」

といういじめのような陰湿なものから

「うわっ,ろうかに落書きがしてあるよ!」

「だれ!?水道の水全部出しっぱなしにしてるの!」

という悪質ないたずらもあり,

「そこに消しゴムのカスが山のように散らかってるんだけど…」

「給食こぼしてるね,そこ…」

というだらしなさの表れもあります。

やっかいなのは「誰がやったか分からない」ということです。

トラブルを起こしたその子を直接指導することができない。

こんな状況は,とても先生の頭を悩ませますし,ひどくため息をつきたくなるものです。

そして,いわゆる「犯人探し」が,先生にも子どもたちにも頭をよぎります。

私が小学生だったころにも苦い思い出が。

教室の床にゴミが落ちていました。

紙を手形に切り取ったあとのようなゴミでした。

当時の先生(おじちゃん先生でした)が「だれだ!」と,激しくクラスみんなをどなりつけました。

「よし!全員並べ!この手形を当てはめていって,ぴったりだったものが犯人だ!」

とても長い時間をかけて,犯人探しが行われました。

私がやったわけではないのですが,ものすごく居たたまれない,つらい時間でした。

今思えば,ゴミが一つ床に落ちていただけだったのに,こんな苦い思い出になってしまいました。

このように,誰がしたか分からない教室内でのトラブルが発生してしまったとき,(もちろんそのようなトラブルを起こさない学級経営に努めることが何よりですが,それでも)どのように対処するか。

小学校教員のだれもがぶち当たる壁の一つでしょう。

まず,共通して言えることは

「犯人探し」は,極力やらない!

ということだと思います。

「犯人探し」のさびしさは…

・関わりのない大多数の子が,いやな雰囲気の犠牲となる

・その子は,たまらないほど居たたまれない気分だろう

・その子が見つかる可能性は低い

・見つかったとしても,さびしさは消えず増すばかり

・先生のストレスも増すばかり

・とにかく,それに費やす時間の中で,よくなるものは何もない

私も,つまらない「犯人探し」から20年以上経つ今でも覚えているほどです。

やらないに越したことはないだろうと思います。

犯人探しが日常的に頻繁に行われているクラスなんて,やっぱりいいクラスとは言えないでしょうね。

根本的な考え方としては,まずは「犯人」というとらえかたをやめるべきでしょう。

トラブルを起こした子も,その経験を経て,これから育てていく教え子の一人であり,決して「犯人」ではない。

そして,先生の目の届かぬところでトラブルが起きた,いや,起こさせてしまったという先生自身の未熟さを率直に反省することでしょう。

言い方は変ですが,その場に限っては,先生は「負けを認める」ことでしょう。

その場で,できるかぎりの償いをして,次に同じ負けを経験しないように全力を尽くすことです。

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仕事がかみ合わない同僚だっているさ

2010-07-09 18:46:53 | 教師の仕事術の攻略法

同学年部の先生どうし。

同教科部の先生どうし。

同領域部の先生どうし。

教諭と事務職員。

教諭と養護教諭。

教諭と学校主事。

教諭と管理職。

学校の中にはたくさんの大人のつながりがあって,それぞれが色々と関わり合いながら仕事を進めています。

その関わりというのは,若いうちは少ないもので,担任の先生であれば自分のクラスを受けもつことが仕事のメインです。

しかし,年を重ね,経験を重ね,仕事でも認められるようになってくると,任される仕事も増えてきて,人との関わりも増えてきます。

特に教務・教頭。

学校の歯車の主軸となり,幅広く多くの人と関わります。

その中で,すべての人とうまくかみ合えばいいのですが,そうもいかないのが大人社会です。

これは学校に限ったことではもちろんありません。

職場とはそういった悩みが随所にあって,みんなそこで悪戦苦闘し,それをクリアするためにがんばっています。

しかし,仕事を進める上での意見の対立は,なかなか簡単には解消されません。

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経験を重ねている者どうし,自分の考えもしっかりともっているし,プライドもあります。

どこかで折り合いをつけながら,仕事は進めていかなくてはいけないのですが。

その一方で,こういう歩み寄り方も大事にしたいものです。

仕事でかみ合わない同僚とほど,プライベートの話をする!

仕事で仲が深まらないのなら,別の分野で仲を深めましょう。

普通は,仕事でかみ合わない人がいれば,その人とは,「ましてやプライベートの話なんてしたくもない!」と思うものです。

仕事上での必要最小限の関わりにとどめておきたいと思います。

しかし,それでは同じ職場の同僚として,関係が深まりません。

そしてそれは,自分の利益にもならないし,学校の利益にもなりません。

頭の固い学校の先生が多い中ですが,よりよくしていくために,歩みより方を考えてみましょう。

仕事の話はお互いに真剣な話ですので,うまくいかないこともあるでしょう。

でも,プライベートの話なら,気楽にできます。

実家に帰る方法を話するのに,けんかにはなりません。

好きなコーヒーの種類を話するのに,目くじらを立てる必要はありません。

ワールドカップの話をする中で,意外な共通点が見つかるかもしれません。

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だからこそ,プライベートの話です。

そんな話をたくさんできる同僚が増えてくれば,しめたものです。

一気に職場は快適になってきます。

仕事が進めやすくなってきます。

私もいい年になってきたので,努めてみたいと思います!

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