美夫君志(みふくし)会主催 万葉講演会に参加した。
場所は中京大学清明ホール
万葉集は最古の和歌集だが、
過去に学んだことはないし、
とりたてて興味を持ったこともなかった。
先日、松阪市で本居宣長記念館へ行ったとき、
彼が古事記を編さんする参考書として「万葉集」を勉強したことを知った。
単に和歌集と捉えると、なかなかとっつきにくかったが・・
その歌を通じ、当時の生活や文化・言語を知る・・
というふうに考えると興味がわいた。
そこにたまたま・・というと失礼だが、、
案内メールが届いたので参加した・・という次第だ。
講師は関西大学の村田右富美(みぎふみ)先生。
(北海道小樽市出身 54歳 )
本日のテーマは「明日香から平城京へ」
とても軽快なテンポ、かつ、聞きやすい声で、具体的に解説をしていただいた。
明日香時代(592-710)
645年 大化の改新
667年 白村江の戦いで唐・新羅連合に敗れる
701年 大宝律令:我が国最初の法律が制定され、中国や朝鮮に並ぶ国家としての体が整った。
このように明日香時代は(例えば幕末のような)国家成立前夜の熱気があったそうだ。
歌
春されば 花咲きををり 秋付けば 丹(に)の穂にもみつ
うまさけを 神奈備山(かむなびやま)の 帯にせる
明日香の川の 早き瀬に 生ふる玉藻の うちなびく
心は寄りて 朝露の 消なば消ぬべく 恋ひしくも
しるくも逢へる 隠(こも)り妻かも
歌の解説は長文になるので割愛するが、
自然と心情が豊かに表現されている。
人間も森羅万象の一部である。
歌の楽しみ方は、風景を想像すること。
季節や時間(朝・晩など)・心情を感じ取ること・・・
なんと和歌とは奥深いものか!
本日は和歌の風景を、
入江泰吉(いりえたいきち)氏の写真を使って表現した。
あっという間の90分だった。
<美夫君志会:みふくしかい official site>