中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
ご訪問頂き有難うございます。ご縁に感謝を!

Vol. 263 写真植字機のお話し

2012年12月27日 20時36分24秒 | 日記
   

   これは写真植字機・・・業界の方以外で、ご存じの方は少ないでしょうね。
   ワープロ、PCのなどが開発される以前、印刷業界の版下作成として活躍しました・・・
   
   1・・・点字版・打ち込まれて文字の位置を確認します。
   2・・・レンズ群
   4・・・暗箱・・・この中に写真用の印画紙が入っています。
   8・・・文字盤

   原理・・・光源ランプからの光を印字したい文字にあててシャッターを切ります。
        すると暗箱の中の印画紙に植字される仕組みです。
        暗箱の中は見えませんから、その様子は「点字版に
        黒い「点」で表されます・・・

        印画紙を現像し、切り貼りして版下を作るのです。

   活版印刷には膨大な文字が必要とされましたが。
   この器械ですと、複数の文字盤があれば足りるのです。
   様々なレンズを組み合わせれば「斜体」「文字の大小」等自由自在に・・・

   
   これが文字盤です。文字の部分は白抜きで左右が反対になっています。

   開発者は
   左・森澤信夫さんと右・石井茂吉さん
      

   1924年から開発を進め1925年には特許を取ったそうですが。
   普及が進むまでの間、二人は生活のために辛酸をなめたと言うことです。

   実は、私一時期この器械を扱うオペレーターをしていたことがあるのです。
   文字は反対向き、膨大な数の文字・・・それらを全て覚えて間違いなく
   シャッターを切らなければなりません。それが腕のよいオペレーターの証ですから。

   当然、印画紙は見えません「点字版」が頼りです。
   レンズをかえ忘れでもしたら・・・大変です。でっかい文字ばかりになっていて
   現像してビックリ・・・なんて失敗もたびたび!

   今となってはよい思い出!
   ちゃんと学校にも行って、勉強したんですよ!
   24~25歳にかけての若くて元気な頃のことでした~!楽しく、面白い仕事でした。

   現在この器械はきっともっと進化して。
   印刷業界に多大な貢献をしていることでしょう・・・

   最近なぜか急に懐かしく思い出しまして・・・きっと同窓会のせいでしょうね・・・

   そんな私日記でした。
   皆様ご訪問有難うございました・・・

   追申  この仕事のおかげで「ひどい肩凝り」と「偏頭痛」が持病になりました~


コメント (6)
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