Anita O'day At Mister Kelly's/Anita O'day
(Verve MV2550, jp reissue)
アニタの傑作ライブと言えば、真っ先に思い出すのが「真夏の夜のジャズ」のスイート・ジョージア・ブラウンのライブパフォーマンスですよね。このジャジーなボーカル映像を凌駕する映像をじぶんは見たことがありません。この映像を含めてアニタのライブっていうのは特別な味わいがありますよね。本日アップのシカゴのミスターケリーズでのライブもピアノトリオをバックに器楽的なアニタ節を思う存分に披露してくれる一枚としてファンには忘れることが出来ない一枚である筈です。
録音は1958年4月で前述の「真夏の~」と同年の録音です。もっとも円熟の境地に達したアニタのライブパフォーマンスですから悪い訳がありません。伴奏陣はJoe Masters(p), Larry B. Woods(b), John Poole(ds)のトリオです。録音状態もよくって,自分の盤はポリドールの再発盤ですが、ベースの音の生々しさは特筆ものです。グイグイと引っ張って行ってくれるミディアムスウィングのナンバーでのパフォーマンスが圧倒的ですね。演奏曲も"But Not For Me", "It Never Entered My Mind", "Tea For Two", "Have You Met Miss Jones", "Star Eyes", "The Song Is You"など尾馴染みの選曲もライブにはもってこいの選曲であったに違いないですよね。
もし,お聞きになっておられないのなら、ぜひトライして欲しい一枚ですね。モノクロのアニタを大写しにしたカバーも極めて魅力的ですね。