Terry Gibbs/Terry Gibbs
(EmArcy MG36047)
白人バイブラフォニスト,テリー・ギブスは1950年から毎年のようにダウンビートの人気投票で50年代に結構活躍したプレイヤーですが当時の活躍はハンプやバグスの陰に隠れがちで本邦のモダンジャズファンは60年代のケニー・バレルと共演したインパルス盤を代表作にあげる方が多いかと推察いたします。ギブスのエマーシー盤というのは話題に登ることが少ないですが、好調50年代の涸れの姿を捉えた貴重な記録なのです。本日は名前がそのままタイトルになったエマーシーでのファーストアルバムをアップしますね。
メンバーはバイブ+3リズムのカルテットです。Terry Pollard(p), Herman Wright(b), Nils Bertil Dahlander(ds)のトリオがバックをつとめます。ギブスの演奏もいいのですが,とにかくもう一人のテリー(英文ライナーではリーダーTerry Gに対してTerry Pと紹介されています)のスウィンギーでノリノリのピアノが聴ける"Seven Come Eleven"一曲で価値があると思っています。どうやら,ピアノの後半部はマレットを置いたギブスが連弾したト謂われているシロモノです。ポラードはギブスがデトロイトで発掘した貴重な女流ピアニストで、ベツレヘム盤でご存知の方も多いかも知れません。
所有盤はブルー&シルバーのドラマーラベルのモノラル盤です。多分オリジナルかと思っているのですがパワフルな再生音は納得ですね。