Zoot!/Zoot Sims
(Riverside RLP12-228, jp reissue)
ブルーノート,プレステッジと並ぶモダンジャズ3大レーベルに数えられるリバーサイドというレーベルの初期にはこんな西海岸的なアルバムが録音されているのが興味深いですよね。ズートの録音は,50年代中期には確かにリバーサイド、プレステッジ,BNに一枚づつリーダーアルバムがありますが、レーベルを固定せずにいろんなレーベルにバラバラとリーダーアルバムが分散しているのが特徴かも知れませんね。本日は,ズートとしては余り話題にのぼることのないリバーサイド盤です。
録音は56年,メンバーはNick Travis(tp), Zoot Sims(as, ts), George Handy(arr, p), Wilbur Ware(b), Osie Johnson(ds)のクインテットです。全7曲,ズートは2曲でアルトサックスを吹きますが,元々,ズートはテナーがメインでマリガンのバンドに入った頃からアルトを吹き出すようになったと言います。個人的にはウォームなサウンドとスィンガーでは抜群のドライブ感を示しバラードではしっとりとした甘いプレイが特徴のテナーが好きですね。良く知られたスタンダードが連続するB面の"Fools Rush In", "Osmosis", "Taking A Chance On Love"の下りが良いですね。Travisのラッパも頑張っていますよね。やはり,Zoot, 駄作はないですね。
所有盤はビクターが出した国内盤再発です。ズートのアップを捉えたジャケ写がいいですね。パプロじゃ、こうはいかんでしょ!