The Montgomery Brothers Plus Five Others/The Montgomery Brothers
(World Pacific PJ-1240)
(World Pacific PJ-1240)
Wes MontgomeryはIncredible jazz guitarという本人の名義のアルバムタイトルにあるように、万人が認める20世紀を代表するジャズギタリストですよね。美しい音色とオクターブ奏法とコードを駆使した良く唄うプレイで知られています。
今日は、彼の初レコーディングと思われるモンゴメリーブラザーズのWorld Pacific盤をアップしますね。World Pacificの前進は勿論Pacific Jazzですが、どうやら58年頃からこの名前を使いはじめたようです。1200番台は、吉祥寺の某ジャズ喫茶のおやじ兼トロンボニストの言葉を借りると、BNの1500番台に相当すると言う事です。主役とも言える、Buddy Montgomeryはvibraphonist, pianist, composerとして知られており、Milt Jacksonのスタイルに根ざしたバイブを全編で聴かせてくれます。B面1曲目ブルースの"Bock To Bock"は彼のcomposerとしての才能が充分に発揮された佳曲です。Monk MontgomeryはFender electric bassを駆使してのwalking bassが特徴で、当時はこのスタイルは極めて稀であったと思います。どうやら長く在籍したライオネル・ハンプトン楽団で御大からのsuggestionがあったようですね。さて、ウェスです。ここでは、全盛期のような激しいオクターブ奏法やコード奏法はむしろ影を潜めており、シングルトーン中心の演奏に終始しています。"incredible"というにはほど遠いですが、甘い音色はさすがですね。
またここでは、5人の新進気鋭のプレーヤーが参加しています。いずれもインディアナポリス周辺でプレイしていたローカルプレーヤーですが、若干19歳のフレディ・ハバードがトランペットで参加しており、既にブリリアントな音色を披露しています。二人のテナーマン、Waymon "Punchy" AtkinsonとAlonzo "Pookie" JohnsonとピアノのJoe Bradleyもなかなかの好演です。
このアルバムはパシフィックジャズとしてリリースされているのか定かではありません。もしあるならこれがセカンドですかねぇ?情報ありましたら、教えてください。カバーはボロボロですが盤質はOKです。
なんて愛の告白みたいですが、この人の感性というか、分かり易くて味があるところが、ジャストミートです。
あと、十代のフレディ・ハバード! たまげました!
このレコードも初見です。ウエスはリバーサイドがほとんどでパシフィック盤ってあまり見かけませんよね?昨日偶然モンゴメリーブラザースのGroove Yardというリバーサイド盤聴いてました。ここでのモンクはアコースティックベースなんでしょうか?この盤でのウエスも渋いですよね。
こうやってみると、初期はモンゴメリー兄弟ではバディにイニシアチブがあったのがわかりますよね。
ウェスはまだかなり地味な印象です。何故かリバーサイドの諸作でのダイナミックに謳うプレイが封印されている感じがします。
フレディはもう音色的にも成熟してて、マイルス/ブラウニー両者からの影響を感じます。スゴイですよね。
Grooveyardも黒くていいアルバムですよね。
Riversideになると、ウェスはどんどん頭角を表してきます。
モンクは勿論、もともとコントラバスプレーヤーなので、このアルバムではアコースティックの様に感じます。
でもなんと言っても、良く謳うウェスが聴きものでしょうね!
アップのアルバムは自分にとっては結構出会えないアルバムでした。
「BOCK TO BOCK」はいいですね。リバーサイド盤がやっぱり抜群のフィーリングを感じさせてくれますが、このパシフィック盤もいけますね。パシフィックのコンピ盤「on mike」にはふたりのローカルテナーのソロがまるまるカットされたショートヴァージョンが入ってまして、テナーのふたりには悪いんですが、こっちのほうがスッキリ聴こえたりします(本編がちょっと長すぎるもんで)。
こういうアーシーめのウエスはたまりませんね。
なかなか購入には勇気がいると思います。こういった企画は昔からあるのですね。同じような奴がBNのCDでリリースされてますよね。聞き流しにはもってこいですよね。
こちらも未聴でした。
「BOCK TO BOCK」はリチャード・ボックに捧げた曲でしょうか。
World Pacific盤は好きですので集めたいものです。
ウエスといえばRIVERSIDEの全盛期をイメージしますけど、
スタイルは一定でなかったのですね。
晩年のVERVEもまた違って、好みが分かれるところですね。
パシフィックのウェス,味がありますがRIVERSIDEの華麗さはなく,むしろアーシーです。
VERVE, A&Mになるとまたイージーリスニング色が強くなってきますよね。
「BOCK TO BOCK」に関してはライナーによると,"dedicated to Dick Bock"とあります。Dick Bockとはどんな人物でしょう?リチャード・ボックとの関係も良くわかりません。すみません。
ジャケット番号がPJからWP表示に替わるのは1243番(KISMET / MASTERSOUNDS)から。またレコードのラベルが同様にPJ→WPに替わるのは1233番(TRADITIONALISM REVISITED / BOB BROOKMEYER)からです。1233~1242番はジャケット表示の番号はPJ、レコードラベルはWPと変則になります。ですから67camperさんのはオリジナルでございま~す。
ところでこのセッションの残り曲「FINGER PICK'N」がPACIFICのオムニバス盤に入っています。これが凄いんです。詳しくは拙ブログの「グッド・オムニバス(6)」をご覧ください。
こっちへのコメントありがとうございます。
「FINGER PICK'N」のログも読ませていただきました。ぜひ,聴いてみたいモノです。
更に,自分のオリジなんですね!?やった!!!
このへんの番号の変遷,NOTさんには何度もご教示いただいているのですがどうも覚えられなくて・・・。年食って,こんなややこしいところは,わからないときにまたNOTさんに尋ねることにします。すみません。
NOTさんのgood omnibusへのTB送らせてもらいました。