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多彩なスタイルを見せるジャッキー・バイアードの最高傑作

2012-01-13 00:07:19 | jazz & vocal

Hi Fly/Jaki Byard
(New Jazz NJ8273)

 あの風貌からは想像もつかないようなプレイを聴かせるのがバイアードのピアノです。1922年生まれと言うから,ハードバップ世代よりは若干古い世代であることを考えるとハーレムストライド風のJames P. Johnsonのようなスタイルも頷けるしドルフィはミンガスとの共演で見せたフリーがかった曲調までもこなしてしまう新旧織り交ぜたすスタイルはジャズファンにとってはつかみどころに欠ける存在ではないでしょうか?実際,ピアノ以外にもアルト,テナー、トランペット,トロンボーン,バイブ,ギター,オルガン,ドラムまでこなせるマルチな才能は却って彼の個性を確立する妨げになったのかも知れませんね。本日は,彼の最高傑作?として(少なくとも個人的には思っています。)名高いニュージャズのピアノトリオアルバム,「ハイフライ」をアップいたします。

 まずはメンバーが注目です。ロン・カーターとピート・ラ・ロッカというのが、既に傑作完成を予見するかのような人選です。演奏曲もジャズメンが書いた有名曲が5曲,オリジナルが3曲と言うバランスの取れた構成です。ジャズスタンダードと言うべき5曲は"Hi Fly"(Randy Weston), "Yamekraw"(James P. Johnson), "The Lullaby of Birdland"(George Shearing), "Round Midnight"(Thelonious Monk), "Blues In The Closet"(Oscar Pettiford)と新旧にわたり渋い選曲で,オリジナルでは前衛的な斬新さやデリケートなバラードまで、バイアードの多彩なスタイルを堪能出来るのもいいですね。

 所有盤はNew Jazzのモノラルオリジナル盤(パープルラベル、シルバーロゴ,DG)です。ジャケはかなりくたびれテープ補修があったりますが,音は重厚です。遅いシャッタースピードを用いたジャケ写も印象的です。



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2 コメント

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バイアード (swan)
2012-01-13 15:20:53
こんにちは。このレコードはバイアードの最高傑作としてあらゆるところへ紹介されていますが、何故か未入手です。内容的にもう少し地味な“Here's Jaki”というトリオ作は持っていますが。(これもなかなか素晴らしいです)ご紹介盤は仰るようにこのリズム隊では悪かろうはずないですよね!ジャズマンオリジナルの選曲も実に渋いです。バイアード初めて聴いたのは恐らくドルフィーのprestige/new jazz盤でしょうか。フリーからオールドタイムまで弾けるのはこの人くらいですよね。
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Here's Jaki (67camper)
2012-01-13 18:29:13
swanさん,コメントありがとうございます。
ご指摘のようにHere's Jakiもいいですね。あの有名なファークライのリズムセクションでやってみたって感じで・・・。ロンカーターとロイへインズ、このトリオも負けていないですよね。
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