Today And Tomorrow/McCoy Tyner
(Impulse AS63 jp.reissue)
(Impulse AS63 jp.reissue)
マイルスのバンドにハービー・ハンコックがいたように、コルトレーンバンドではマッコイ・タイナーの名前は絶対はずす事が出来ないと思います。63年、当然マッコイはトレーンと行動をともにし、3月にあの有名なジョニー・ハートマンとのボーカルアルバム制作に携わっています。そして10月には一連のヨーロッパ楽旅(パブロ盤)、11月のバードランド(アフロブルーやってる奴)、翌年のクレッシェント、至上の愛と録音を続けていく訳です。丁度、この時期インパルスに残されたマッコイのアルバム"Today and Tomorrow"をアップいたします。
63年のトリオはハートマンとヨーロッパとの間の演奏で、メンバーはマッコイ、Jimmy Garrison(b), Albert Heath(ds)のトリオです。"チュニジア"、"枯葉"、"When Sunny Gets Blue"の3曲が取り上げられています。購入時は前作「バラードとブルースの夜」の路線を踏襲したトリオ演奏の方が断然いいと思っていたのです。とくに"When Sunny Gets Blue"のリリカルなマッコイが好きでしたね。そして64年、これはクレッシェントの前になりますがモーダルなプレイのセクステットの演奏がおさめられています。メンバーは3管でThad Jones(tp), Frank Strozier(as), John Gilmore(ts)のフロントにマッコイ、Butch Warren(b), Elvin Jones(ds)のリズムです。これも、ある意味リーダー抜きセッションと言えますね。エルビン、マッコイと揃うとコルトレーン色が強くなり、今にも御大が出て来そうな雰囲気さえ感じさせる"Contemporary Focus"がいいですね。特に、切れ味鋭いストロージャーのアルト、タフなトーンのギルモアの好演が見逃せず最近はこのセクステットのプレイが好きですね。A-3のT'NA Blues"はアーシーな曲でユニゾンで来るあたりはサドのアレンジを思わせます。ここでのギルモアがいい味ですね。最近は、こっちのセクステットの演奏が贔屓になってます。
所有盤は、国内盤再発のステレオ盤です。時間を開けて聴くと趣向が正反対になってる自分の感性に驚いてしまいます。
このご紹介盤は残念ながら未聴ですが、管編成というと63年のニューポートのライブ盤思い出しました。こちらはC・テリーとC・マリアーノですが。today~の3管も実に渋い人選ですね!マッコイ・・コルトレーン盤ではバリバリにモーダルなプレイですが、自己のリーダー作では比較的伝統的というかハードバピッシュなプレイに感じます。実は本音はこっちかなんて思ったりもします。
趣向が逆になることって自分もよくあります(笑)なぜなんでしょうかね?
クラーク・テリー,チャーリー・マリアーノのフロントのニューポートも渋いですね。この時代のマッコイはコルトレーンのバンドのモノばかりが注目されますが,結構よいですよね。最初は,リーチング・フォース、インセプションなどのトリオに目がいきますが、こう言うフロントを伴ったモード系のプレイも最近魅力を感じています。
うわあ・・・このマッコイのimpulse盤!これは好きな1枚です。だいぶ前に拙ブログの「思いレコ」で取り上げました。内容はcamperさん仰るとおり、ピアノトリオも爽快だし、3管入りの重量編成も最高!特にムチャクチャに個性的な
ジョン・ギルモア(ts)に僕は惹かれます。
このtoday & tomorrowは・・・「オリジナル盤」というものを意識した最初の1枚でもあります。
このギルモアがいいですよね。タフでビッグトーンのギルモア、切れ味するどいストロージャー、サドの3管というのはなかなか味のあるフロントだと思います。
こういう管入りのマッコイ、魅力的ですよね。