風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

娘からの手紙(続・七夕は特別な日)

2008年07月20日 | 暮らし
「…私がこうして元気になれたのも、お母さんが支えてくれたから。
なにもいわないで、そっと見守っていてくれたからです。
心配かけちゃったね。ごめんね。ありがとう。すぐにとはいかないけど、
これからは私が母さんを支えていきたい、そう思っています……
母さんのこれからの夢、いっしょに叶えようね!!私も力になれるように、がんばるよ」

母さんには伝えたいことがいっぱい あります、カードに記された次女からのメッセージ。
誕生日プレゼント(私の大好きな手づくりジンジャークッキー)に添えられていました。
今はお金がないからこんなものしかあげられないけれど、と娘はいいますが…。
どんなに高価なものよりも、嬉しくて、胸が熱くなりました



次女はパン職人を目指し、製菓学校卒業後、一人住まいをしながら修業していました。
かなり仕事がハードで、自分の時間もとれない状態でしたが、よく頑張っていたのです。
時間外労働や仕事の厳しさには耐えられたのでしたが、
不条理な事に従わざるを得ず、暴力を受けることもあり…。
自分の心を押し殺さないとやっていけない環境が苦痛のようでした。
親にも殴られたことのない娘だっただけになおさらでした。

「自分の心を見失って しまった。どこにあるか分からないよ!」
自分が自分でなくなる恐怖に耐えられなかったのでしょう。
世間を知らない、真っ白な心だったからなおさらそう感じたのだと思うのです。

そんな次女でしたが、1年間はなんとか頑張り抜きました。
とはいうものの、精神的苦痛はさらに大きくなり、とうとう限界を超えてしまったのです。
引き止められても、決心は固かったようでした。
引継ぎのために、さらに数カ月頑張って、そして退社したのでした。
数日で逃げ出してしまうような新人も多い中、いい状態で辞めることができたことは幸せでした
でも、辛いことばかりではなかったのです。素晴らしい先輩や同僚にも出会うことができました

帰郷後、休養をとっていたのですが、そのうちに飲食関係でバイトを始めました。
ところが、半年ほど経った昨年の夏ごろ、鬱的症状が出てしまったのです。
心療内科のある医院に3カ月通いました。小学生に投与するものと同じ薬と先生はおっしゃっていました。
早い時期に診てもらったのが良かったようで、だんだん快方に向かったのでした。

頑張り過ぎて病気になり、辛い時期を乗り越えてきた次女からのメッセージだったのです。
娘の言葉がどれほど嬉しかったか、言葉にうまく言いあらわすことができません。

  

 
 
そうなのです、七夕は特別な日 私の誕生日でもあるのです。
今年は長女が料理、次女がバースデイケーキを作ってくれたのでした
今年の料理は地味だけれど、愛情たっぷりでヘルシー。
体調を崩した私のために作ってくれたものでした。


長女からのプレゼントは、手づくりのCD・本・赤毛のアンの切手シート。
そして、涙しながら書いたという長い手紙もありました
長女の手紙も涙なくして読むことができませんでした。

「…愛して育ててくれたことが一番大きいです。心からお父さんお母さんににありがとう。
2人からもらった才能、受けついでもらったものを生かして、磨いていきたい と思うよ。
良いものをいっぱいもらったから。たくさん教えてもらったからこそ今の私たちがいるんだと思う。
今日はお母さんが生まれた日でもあり、私と妹が生まれた日でもあるね。本当に嬉しい日です
これからもお母さんの健康と、心の平和と、お母さんが抱いている希望や夢のためにも祈っています。
私たちのお母さんでいてくれて、ありがとう!これからもよろしくね





「今日はありがとう!今までで一番の誕生日になったよ!」
「うん、私たちも楽しかった!ふたりの誕生日にまた、集まろうね!」
突然、ブ~という音がして…「ん?今の何?」
音のする方を見ると、なんと愛犬の寝言でした。もしかして、ブーイング?
「ちょっと、わたしもいるでしょ!忘れないで!」しっかりとアピールする愛犬に大爆笑でした。
「うん、分かった!あなたの誕生日も集まろうね!末娘だもんね!」

2008年七夕の日は、我が家にとって特別な日になりました
“嘘のようないい娘”に育ってくれたことに…この日ほど心から感謝した日はありませんでした。
家族で一緒に過ごす時間が多かったので、たくさんの思い出を共有しています。
子どもも1個人という意識を持って子育てをしてきたのも良かったのかも知れません。

今の望みは、娘たちが毎日を元気で幸せに過ごすことだけなのです

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コメント (14)
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