《ベラスケス ルイス・デ・ゴンゴラ・イ・アルゴテ(詩人)1622年)
4日快晴、涼しい風の吹く午後に、六本木の「森アーツセンターギャラリー」にて「ボストン美術館展」観て参りました。
米国のMuseum of Fine Arts, Bostonのヨーロッパ絵画コレクションから、16~20世紀の画家47人の絵画80点の展覧会です。これらを時代順に展示するのではなく、時代や地域を超えて、画家の作品をテーマごとに展示してありました。西洋絵画史の時間の流れで展示してありませんので、ある意味では分野毎に歴史を追えるという利点はありました。
①多彩なる肖像画
②宗教画の運命
③オランダの室内
④描かれた日常生活
⑤風景画の系譜
⑥モネの冒険
⑦印象派の風景画
⑧静物と近代絵画
以下は、わたくしの独断と偏見で選びました。まずは5月末に訪問した、瀬戸内海の直島の「ベネッセ・ミュージアム」の風景をおもいだしたこの絵画を。
《モネ ヴァランジュヴィルの漁師小屋 1882年》
《ミレー 馬鈴薯植え 1861年》
《コロー 花輪を編む少女 1861年》
《ルノワール 島の海岸の子どもたち 1883年》
平日午後とはいえ、会場は混んでいました。ボストン美術館の所蔵作品の質の高さ(名品?)とともに、その点数の多さにおいても世界屈指の美術館からの作品ですから、仕方のないことですが、できれば絵画は静かな環境で観たいものです。
それにしましても確かに優れた絵画ばかりで、混んでいても素通りできない作品ばかりでした。書棚が美術展の図録で住宅難になってきましたので、「今度こそ買わないぞ!」という決心はあっけなく崩壊しました(^^)。
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ボストン美術館は1870年地元の有志によって設立され、アメリカ独立百周年にあたる1876年に開館。王室コレクションや大富豪のコレクションが元になった美術館ではなくて、民間の組織として運営されてきたという点は、ニューヨークのメトロポリタン美術館と似ています。所蔵品は50万点を数え、「古代」、「ヨーロッパ」、「アジア、オセアニア、アフリカ」、「アメリカ」、「現代」、「版画、素描、写真」、「染織、衣装」および「楽器」の8部門に分かれる。エジプト美術、フランス印象派絵画などが特に充実している。それに加えて、仏画、絵巻物、浮世絵、刀剣などの日本の美術品を多数所蔵しています。
さらに収蔵品画像は、そのほとんどを公式サイトから検索・閲覧することができます。偉い!
【追記】
ゴーギャンの代表作《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか・1897-98年》も、このボストン美術館に所蔵されています。