今晩は、「陰になった私」の第3夜。
「陰になった私」は様々な問題を起こすというお話です。
じゃぁ、どういう問題があるの? ということがお分かりになると、「あぁ、なるほどね」「それは大変なわけだ」と分かりますし、「こうすれば、問題がなくなる訳ねぇ」となれば、対処法も分かりますよね。
問題となることのひとつについて、私は、エリクソンに教えられたことがあります。それは臨床でも、繰り返し、出合い、繰り返し、エリクソンの受け売りをしていることがあります。それはお友達を打ったり、チョッカイを出すような場合ですね。
親や教員が一番問題にするものの一つは、お友達を打つことかもしれませんね。実際、心理面接に回ってくる場合が少なくありません。なぜなら、大人がいくら「お友達を打ったらダメでしょ」と繰り返し言っても、なかなか打つことを止められないからですね。大人は「何度言っても分からんチン」などと、恨み言を言いがちになります。それで心理面接、ということのなりますね。
その際、そのお母さんなり、教育の皆さんに、機会かあれば、するお話です。
「赤ちゃんで、周りの人を打つ赤ちゃんって、居ませんでしょ。赤ちゃんは、力がそれほどありませんし、うまく体を動かすこともできませんから、打つことはありません。優しく触れる程度ですね。赤ちゃんが次第に力がついてきても、子どもが優しく触れる程度の関わりで、周りの大人がその子どもに向かい合う、という反応を示せば、その子は、優しく触れる程度以上に力む必要がありません。われわれ大人でも、背中をチョンチョンと、触った程度で、相手が振り向いてくれないときには、もう少し強い力で、チョンチョンと背中に触れますよね。それでも振り向いてくれなければ、さらにもう少し強い力で、今度は、パンパンと背中に触れることになりますね。相手が振り向いてくれないことが増えれば増えるほど、相手の背中に触れる力も増し加わって、どこかで「触る」が「打つ」に変わってしまいます。子どもが打つことも、おなじなんですよ」と。
こう考えると、「子どもが打つ」ことにどう対処すればいいのかも、自ずから分かりますもんね。すなわち、こうです。
「いまは力んで、『打つ』ことがないと、大人は振り向いてくれないことが習慣になっているのですから、この子が「優しく触れる」程度でも、大人が振り向いてくれるんだ、と学習できるように、子どもが静かな関わりをしている時にも、必ず大人が振り向く、という関わりを意識してやればいいんですね」
大人でも同じです。
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