エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「殺しに至る病」

2014-04-03 08:31:59 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
自分が分裂する始まり、あらゆる心の病と戦争のはじめ

 「悪い良心」は、子どもに対して、心の狭い裁判官のように、日々「ダメ」を連発して、厳しく関わると、子どもの心に芽生えることを、エリクソンは教えてくれていました。しかし、本来の「是認...
 

  心が善悪に分かれると、「悪い自分」は恥ずかしいですから、蔑み、隠します。すると、それは、次第に猛烈な力で、心の中に抑え込んだ形になりますね。でも、その「悪い自分」も時分ですから、その自分が生きられないことは残念ですし、寂しいことです。「悪い」と言われて出さないでいると、だんだん、激しい怒りや憎しみがその「悪い時分」にくっついてきますよね。それが、自分の気に入らない相手にぶつけるのが、あらゆるいじめ、喧嘩、暴力、人殺しの始まりです。それが集団化すれば、ジェノサイドや戦争になります。

 自分が善悪に分裂することは、文字通り、「殺しに至る病」なのですね。

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