エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

≪私という感じ≫が蘇る時

2016-08-16 06:06:14 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 

 
本物は、なんにもしないところから・・・。
                       本物の信頼は、エバーグリーン!  ルターは鼻が利くからでしょう、ミセカケやゴマカシは、お嫌いでした。 Young Ma......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)の子どもで、TRASCがあつてもなくても、早期治療するの限ります。

 最終章の第7章、p.283の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 過去に繰り返し味わった怖いことに、安心できるセラピーの場で、向き合うことで初めて、トラウマを負わされた人は、ひとりびとり、「それまでは、話せなかったこと」を話せること出来るようになります(ハーマン,1992)し、トラウマを負わされた時の記憶を、蘇ってくるものではなく、思い出すことができる物語に変換することができます。この変容過程が生じる時、≪私という感じ≫が蘇ってくるのを体験します。それは、時間、思い、身体、気持ちに相渡つて、一層変わることのない、一層一貫性のある意識が、生じるからです。

 

 

 

 

 

 ≪私という感じ≫、それは、最初は、何となくそう感じます、という程度のものです。エリクソンは、意識から無意識まであい渡るもの、観察可能な部分と、分析しなくは分からない部分もあると言いますね。

 しかし、この最初はおぼろげな、≪私という感じ≫も、言葉と信頼できる相手と、そして、何よりも、内省的な日々の生活によって、確かなものになる訳ですね。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 発達トラウマ障害(DTD)の子... | トップ | 不安定なニッポン人 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿