青年期は危うい。それは、権力から利用されて、戦争に持って行かれかねない。
p226の2行目から。
道徳的な感じは、そのとどのつまりと捻じ曲げにおいて、人間の「進化」に本来ついて回るものですね。たほう、価値が力を回復する感じには、人間の「革命」が付いて回ります。そのご当人の「革命」には、預言者のような理想主義がついて回ることもあれば、破壊的な熱狂主義がついて回ることもあります。青年期の人は、理想に対して敏感ですから、ウソの千年大国の約束に騙されやすいものですし、新しくて、しかも、傲慢なほど排他的なやり方で、自分を確かにしようとする約束に取り込まれやすいんですね。
青年の理想の危うさについて、フロムが的確に指摘してくれています。フロムもユダヤ人ですから、ヒットラーが示したウソの千年大国に騙された若者が、いかに残忍な形で、ケダモノのように、自分の仲間を殺したか、をよくよく知っていたはずです。その残忍を働いたのは、「理想」に燃えた若者たちでした。
私どもは、青年がそのような愚行に走らないようにするために、何ができるというのでしょうか?
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