宇沢弘文先生に耳を澄ませば宇沢弘文さん、雑誌『世界』に載る論文を時々読むくらいでした。しかし、この秋になくなって、様々な特集番組を見たり、お書きになったものを改めて読み直してみて、ハッ...
トラウマ研究も、クライアントの福祉に繋がるものであるべきなのは、トラウマ治療が、クライアントの福祉に繋がるものであるべきなのと同じです。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.224の、ブランクから。
脱感作
ここ20年以上、心理学を学ぶ学生に教えられている、よく使われる治療法は、いくつかの体系化された脱感作です。この脱感作をすれば、クライアントは、いろんな感情や感覚に対して反応しずぎないで済むようになります。でもね、これは正しい目標と言えるでしょうか? 大事なのは、感じなくなることじゃぁなくて、癒されて≪本当の自分≫が生きることです。つまり、トラウマを負わされたことを、自分の人生という物語全体の中で、ちょうどいい場所に位置付けることです。
こう言う文書を読むと、ヴァン・デ・コーク教授が、技術主義、技法主義でない臨床家であることが分かります。目的意識が強い、本物のプロフェッショナルであることが分かります。大事な目的を、≪本当の自分≫が生きることだと明確にしてくれています。
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