エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

性の発達だけじゃぁない

2015-04-18 07:06:21 | エリクソンの発達臨床心理

 

 思春期を迎える前の「前性器期」、それは性の成熟とは直接には関係のない大事な意味のある時間です。

 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p30の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 心理生物学的な視点から見る時、こういった「性と結びついた」諸部位と、リビドー化する諸段階は、生き続けるために必要な他のたくさんな発達の土台にとっても大事であることは、ハッキリしてますね。だいいち、こういった所部位は、私たちが生きていくうえで必要不可欠な働きをする部分だということは、忘れちゃいけない事実でしょ。だって、そこは、私たちが食べ物を食べたり、排泄物を出す所ですもんね。そして、性の潜伏期が終われば、種の保存のために生殖活動をする場所になります。こういった性にまつわる発達の順番は、他の生物的なシステムと同時に発達するように、本能的に関係づけられてますね。

 

 

 

 

 性の発達だけをことさら見るのは、バランスが悪い。エリクソンは、フロイトにそう言いたげですね。いろんな機能、食べたり、排泄したり、人間関係を培ったりする機能と、性の機能は結びついてる、その全体の結びつき、特に人間が社会的な存在であるから、人間関係を大事にした視点で、人間の発達を見ようとするのが、エリクソンの見方であり、私の見方でもあります。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大人になった時にあなたを支... | トップ | 「田舎」の開発 改訂版 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿