エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

聖書の言葉 : 時 καιρός 

2017-01-24 02:11:59 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
言葉の力  あるいは、「なんでうちの子は育たないのか?」 改訂版
   エーリッヒ・フロムのパレーシア  眼に見えるモノに目暗ましを喰らっている内は、人を大事にすることに注ぐべき精力が0ってことにもなりかねません。 p......
 


 今宵の聖書の言葉は、καιρός カイロス 「相応しい時期」「好機」。この言葉は、イエス・キリストが、福音、人間の本物の幸せについて語り出した最初の言葉に出てきます。一番古いイエス・キリストの物語、『新約聖書』の2番目にあるイエス・キリストの物語、「マルコによる福音書」第1章15節にあります。前田護郎先生の翻訳では、

伝道のはじめ、最初の弟子

 14ヨハネが捕われてのち、イエスはガリラヤへ来て神の福音を説いていわれた、15「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ」と。

です。

 ギリシア語には、「時」を意味する言葉が、3つあります。1つは今日の言葉、καιρός カイロス で、もう1つが χρόνος クロノス、「続いている時間」 3つ目が、ὣρα ホラ 「一時間」です。カイロスは、「ふさわしい時期」ですが、それは、人間が作り出すことのできない時間です。ですから、人はそのκαιρός カイロス 「好機」を待たなくてはなりませんね。

 では、「果報は寝て待て」、「春の海 ひねもす、のたり、のたり哉」なのか?

 それも、1つの生き方なのかもしれません。

 しかし、エジソンの「1%の閃きと、99%の汗」のように、最善の努力をしている中で、そのκαιρός カイロス 「相応しい時期」「好機」がやってくるのだとおもいます。

 でも、それだけじゃぁ、ない。

 顔面蒼白、冷汗三斗の努力をすればいいのかと言えば、全然そうじゃない感じ。ここでも、真面目なんだけれども、同時に、≪陽気で楽しい≫のスピリットが、威力を発揮する感じです
 

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