矢内原忠雄の「子供について」矢内原忠雄先生の晩年の小論の「子供について」があります。私が西村秀夫先生の「聖書を学ぶ会」に参加を許されて間もなく、そのコピーをいただいて、当時繰り返し読んだ...
福井大学の友田明美さんたちの、愛着障害研究について、朝日新聞その他の新聞で紹介されています。http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/medical/80928.html
愛着障害は、視覚野や聴覚野が20%委縮すること、環境に合わせて、神経回路を減らす(刈込する)ことができないために(危険をいち早く察知するために、たくさんな神経回路を温存して)、感覚情報が大量に、感覚情報を受け止める容量が小さいところに集中して、オーバーフローしやすく、混乱と恐怖をもたらしがちなこと、意欲や喜びを感じる線条体の活動が弱いことが、報じられています。
私に言わせれば、この福井大の研究は、アメリカの30年以上の研究成果の延長にあるものであって、友田明美さんは、「(今回の福井大の研究だけからは)愛着障害の原因か結果かはわからない」とした、脳の委縮や脳の機能不全は、愛着障害をもたらす、心と心が響かない養育環境の結果であることは、明らかです。
ますます、福井大の研究の基となっているヴァン・デ・コーク教授の研究が光りますね。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.206の第2パラグラフから。
こういったいくつかの目標は、それぞれ、決まった手続きで、達成すべき段階ではありません。それぞれの目標は重なり合い、また、ある目標は別の目標に比べて、困難な場合がありますし、(その目標が達成できるか否かは)ひとりびとりのいろんな事情次第です。これからお示しするそれぞの章で、これらの目標を達成する特別な方法や治療法について、お話するつもりです。私はこの各章を、トラウマを背負って生きている愛着障害の人たちや、その治療に当たるセラピスト等にとって、お役に立つものにしようといたしました。今ストレスにされされている人々も、この特別な方法や治療法が、役立つと感じて下さればと思います。1つの治療法しか、うまく使えなかった、という方もあるかもしれませんが、回復の段階に応じて、いろんな治療法が役立ったという方がほとんどでしょう。
ヴァン・デ・コーク教授は、今翻訳している13章の後でいろんな治療法を紹介しています。14章では言葉療法・カウンセリング、15章ではEMDR、16章では、ヨガとマインドフルネス、17章では、内省療法(内的家族システム療法)、18章は、ペッソ・ボイデン体感療法、19章は、ニューロフィードバック療法、20章は、演劇療法、という具合です。
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